この際ハッキリ言って置きます。
私、
行列に並ぶことがとても嫌いです。
「行列のできる店」、ありますよね?
全く行く気になりません。
仮にそのお店が取り扱う商品がとても魅力的であったりしても、行列に並ばないように時間帯をずらす等してその商品を手に入れようとします。
行列に並ぶことは、時間というとても貴重な資源を浪費しているように思えてならない。
並んでまで食べたり、手に入れる価値のあるものって、本当にあるのでしょうか?
行列ができなくても、うまいラーメン屋はある。
行列ができなくても、高いクオリティーの洋服や雑貨はある。
行列ができなくても、いい賃貸マンションはある(前後の脈絡がありませんが、とにかくこのことが頭から離れません)。
手間をかけて探せば、行列の先にある商品に匹敵するか、それ以上の満足感を得ることは可能。
ちょっとアンテナを張れば、それは見つかるはずなんです。
なのにどうしてこうまた、みなさん右ならえで同じお店に同じように行列を作るのでしょうか・・・
と、さんざん行列と言う存在、行列を形成する人々を批判したくせに、
つい最近その行列に久々に参加した私。
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先日、偶然時間がぽっかりあいたので、これからいつまとまった時間がとれるかわからないと思い、久しぶりにショッピングなんぞいってみようかと、
某若者の街○宿へ足を運びました。
ターゲットは、奥様が電車で偶然見かけたスニーカーと(
この辺に新婚の二人の力関係がわかると思います)、私がここ1年ぐらい口に出しつつも購買する気を逸していた、春物スエット。
目的が明確に決まっていることもあり、回る店もほとんど頭の中でシュミレーションされていたため、てきぱきてきぱきターゲットがありそうな店を物色し、何点か私の意中のスエットに近いものが見つかり少々うれしい悩み気味だった、その時。
ありました。
さすがカリスマショップが集まる○宿。
行列、できていました。
某有名かばん屋(私非常にお世話になっています)の系列ブランドが展開されるお店。
開店前30分ぐらい、その店の道路向こう側に身を震わせて列をなしている、
ざっと約30名。
まあこの寒い中、ご苦労様。
確かにデザイン、機能性とこの店の取り扱う商品は認めないことはないですが、この寒い中並んでまで買う価値は本当にあるのかい?と
嘲り半分同情半分の感情を勝手に抱いてその行列の横を通り過ぎたのですが・・・
通る途中、店の中がちょっと見えたのですが、そこにあったのが・・・
奥様が以前から「これぢゃなきゃいらない」とガンコ職人ばりのこだわりをみせた、手提げカバンが。
話によると、そのカバンはその店でも人気のシリーズ。しかも入荷数が少ないことでも有名で、私が
嘲り半分同情半分でながめていた約30名の大半が、そのカバンを狙っていると言っても過言ではないわけであったのです。
奥様は常日頃から、「そのカバンがあったらとにかく買って!」と私に常々語っていただけに、この商品が存在したことを伝えたら、「なんで買わなかったの?????」と親の敵のような目つきでにらまれ三日三晩口を利いてもらえないことは想像に難くないわけであります。
しかし、すでに
40名には達しようとしている(増えているわけですね)行列に並ぶという行為は、もう生理的に避けたいわけでありまして、しかもこの日の気温(雪、ちらついていました)を考えると、絶対に彼らの一団には参加したくない!という結論に達した私。
この事実は闇に葬ろう。
そう思ったその時、
プロレスラー・三沢光晴の入場テーマが。
奥様からの携帯着信でした。
奥様:「ねえ、食事の待ち合わせの時間、1時間ずらして良い?」
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この日、奥様及び職場の方と食事をとるという約束をしていました。
私:「おう、いいよ。こちらもいろいろ迷っていてねえ。もうちょっと時間が欲しかったから」
奥様:「何々??結構いいのあったの??そういえば私が探して欲しいって言ったスニーカーは?」
私:「ないねえ。似たようなやつはたくさんあるんだけど、結構色々な店をさがしてないからねえ・・・」
奥様「なんでー。あなただけ欲しいものあるの。ずるいなあ」
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買いに行った僕の労力を考えれば、ずるいという単語が意味不明であることは明白ですが、そこにも
新婚二人の力関係がわかるとおもわれます。
奥様:「ねえねえ。なんか私の欲しそうなもの、あったんじゃないの?」
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ギク(これ、古いなあ)。
女の勘とは、かくも鋭いモノか。
ねえねえねえねえと電話越しに詰め寄られるマスオ・種藤は、
開けてはならないパンドラの箱に手をつけてしまうことに。
私:「・・・あったよ」
奥様:「え??何々???」
私:「ずっと欲しいって言ってた、例のカリスマショップにある手提げバック」
奥様:「え??あれがあったの??」
私:「まだその店は開店していないんだけど、店の中をのぞいたら確かに置いてあった。多分入荷日が今日なんじゃないのかな」
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当然ではありますが、奥様の返答は想像通りのものでありました。
奥様:「買ってきて。よろしく」
私:「でも、50人(また増えている)ぐらい並んでいるんだよね・・・」
奥様:「あ、心配しないで。あなた待ち合わせ時間に遅れても構わないから」
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さっき1時間待ち合わせを延ばしてくれとお願いしてきた人物とは思えない言動。
ということで、
数分前まで嘲りと同情の感情を抱いていた側に、私も参加することが決定。
数分でその店が開店し、思ったより回転がスムーズだったため、さほど行列体験を満喫することはなく、目的のカバンも結果的には無事手に入れることができたのですが・・・
行列の先にあったモノは、私の行列嫌いをさらに加速させてくれることに・・・
続きます。
■J