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■過去のESSAY■
・あなたの明日からスーパースター?
(2003.1.22)
-- あなたも明日からスーパースター? --

 先日、種藤結婚フィーバー(といっても疎遠だった人とつながりが復活するだけの現象なのだけれど)にあやかって、私が大学卒業後入社するはずだった会社の、同期の人間と久々に新宿でお茶しました。
 彼は未だその会社に在籍。入社から3年目を迎え、忙しい日々を送っているということです。

 一方、入社式3日前に人事に土下座して一般社会のレールからドロップアウトしてから3年目の私。

 「ちゃんと社会人らしくしろよ」と説教されるのか、はたまた「フリーか。自由な時間が持てていいなあ」とうらやましがられるか。旧知の仲の人間と久々に会うとき、話は決まってこの辺に収まるのが常套。今回はどっちだろう?と思っていたのですが・・・

 その時の話題のほとんどは、知人がつき合っている彼女の話でした。
 その彼女は、現在音楽業界でそれなりの知名度を持っている、今や時の人

 一昨年、綺羅星のごとく音楽界にデビューし、いきなりCDはミリオンセラー。、今や日本音楽界になくてはならない存在の某若手女性シンガー(詳しくは言えないけれど、わかる人にはわかるでしょう:注1)がいるのですが、彼女はそのシンガーのボーカルディレクター(発声法、歌い方などの指導からスケジュール管理まで・・・とにかくシンガーをバックアップしている中心メンバーらしい)らしいのです。そのミュージシャンのCDジャケットには、その彼女の名前はきちんと入っていると言います。

 今や彼女は、ミリオンセラーのミュージシャンをプロデュースした人間として、業界から一目置かれる存在に。現在では自らの事務所を持ち、某メジャーレコード会社と単独契約、日夜そのミュージシャンのバックアップに走り回っているそうです。

 収入は・・・愚問です。その男からはっきり、

「仕事をする上で、あの人(=彼女)はもういくら儲けるとかは問題ないくらい稼いでいるからね

 と言う言葉が反映するとおり、かなりの収入だそうです・・・。

 その彼女とは、実は私面識がありまして、約2年前に、その知人と一緒に3人で麻布で飯をことがあります。
 その当時・約2年前は、知人と同じ会社(つまり私が入るはずだった会社)に勤務していた、ごくごく普通のOL。
 当時の彼女について彼曰く、

「彼女は、会社では評価されていなかったものなあ・・・」

 ということ。確かに私も、ボイストレーナーを務めるような人には見えなかったし、そんな話も出てこなかったし・・・(私の目が節穴だったのでしょうが・・・)。
 それからまもなく、彼女は会社を辞め、音楽業界に身を投じたと言います・・・。

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 彼女は私より数歳上の、まさに同年代。
 そういう人が、いよいよ世の中でブレイクし始めてきました。
 彼女以外にも、ビジネス書を自分名義で発刊、かなり売れていて、続編の発刊が決定し、来年には個人事務所を立ち上げようと言う、私の一つ上(=26歳)の強者(注2)もでてきました。

 基本的にフリーという立場の私。ぶっちゃけ競争相手とか、近くにいないんです。マイペースの究極とでも言うのでしょうか。

 私のこれまでの性格上、あまり他人との位置を気にしすぎると、どうも本領が発揮できないできたタイプで、逆に周りが見えない状況で自分のペースで突っ走って、気がついたら人よりずいぶん先にきていたと言う方が、結果的に良かったりしてきたので、『じゃあ仕事もそうじゃないか?』という極めて短絡的な思考の元、現今の仕事のポジションを選んだ要因ではあるのですが・・・。

 こう目に見えた結果を出す人間達が回りに出てくると、うかうかしていられません。
 じゃあ何の道で結果を出すのか?と言われると、正直困るチキン野郎な私でありますが、目指す目線と言いますか、そういうモノを今より少し高めに設定しようと思う今日この頃であります。

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 新宿で約2時間、上記の内容以外は極めて生産性のない話で盛り上がった後、私は自分の五反田の事務所へ、知人は目黒へと向かいました。
 彼の住まいは荻窪。何で目黒に行くの?と問いかけたところ、

「彼女がライブで歌うんだよ」

 とのこと。へー、バンドも趣味で組んでいるんだ?と言うと、

「いや、仕事関係の人たち(すなわち音楽関係の方々)が業界の人たちを呼んでライブをやっているんだって。それにボーカルとして呼ばれたんだよ」

 なるほど、さすが業界人だなあと感心していたところに、彼はすかさず、

俺、業界人と接したことあまりないから緊張するなあ

 ・・・って、おまえのつき合っている女性は、思いっきり業界人じゃねえか!とつっこみを入れたくなった、人身事故で20分ほどJR線が運行停止した新宿駅の夕暮れでした。

■J


2003.1.22.
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注1:さて、誰でしょう?ってわかっちゃまずいのだが・・・
注2:強者の出している出版物。これはわかっていいです。