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・電車広告という存在
(2002.11.20)

-- 電車広告という存在 --

 私は毎朝事務所まで電車で通っているのでありますが、最近電車に乗り非常に気になるのが、電車内の広告であります。皆さんもお気づきかと思いますが、社内一面同じPRをする広告のみが張り巡らされていることが非常に多い。

 正直私はこの手の広告がいまいち好きになれないのです。

 電車の広告って、私にとってはかなり貴重な情報収集の場なのです。基本的には本屋に行って気がつく雑誌には目を通すようにしておりますが、そこは生来小心者の私。女性誌、女性週刊誌、おじさま向け週刊誌などを立ち読みすることには多少抵抗があります。しかし、そこにある情報が私にとって有益だったり、意外な発見があったりすることも少なくないわけであります。それをフォローしてくれる存在が、電車内の雑誌広告なのです。特におじさま向けの週刊誌の電車広告コピーはかなり勉強になります。くだらなすぎて

 しかし、社内一面同一広告が張り巡らされると、この情報収集ができない。この手の広告はおおよそメーカーコマーシャルか映画の告知。私が知りたいと思う情報であることがほとんどない。私の貴重な情報収集の時間を奪っているのであります。

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 もう一つ、あまり好きになれない理由として、こんな事がありました。
 つい先日、私の彼女と電車に乗っている際、例のごとく電車内一面にトム・クルーズ主演の映画広告(映画名忘れちゃった)が張り巡らされておりました。何処を向いてもトムの横顔が。そんな中、彼女がひとこと。

「トム・クルーズが嫌いな人には嫌がらせ以外のなにものでもないね」

 確かに。これがフジテレビ系列めざましテレビ某やる気がない顔でえらそうな能書きをたれる眼鏡蝶ネクタイアナウンサーが出ている番組宣伝広告など一面に張り巡らされでもしたら、その日の私はなんの活力もなく過ごすことになるでしょう。

 インターネット上のマーケティング用語に、『パーミッション・マーケティング』と言う言葉があります。Eメールを利用している方ならご存じでしょうが、メールマガジン等に登録する際、「この情報は送って良いですか?」という確認をする時がありますよね。そうしたインターネット上において、情報の受け手に対して確認を取った上で情報を配信する、という考え方の事を指します。

「そんなことは世の中常識だろう!」とおっしゃる諸兄も多いでしょうが、Eメールを利用していると、時々誰からともなく情報が流されてきたりしませんか?これは受け手が承認していないのに一方的に情報を流しているのです。インターネットではつい最近までそうした状況に対して全く警戒を持っていなかった。わかると思いますが、一方的にどんどん流されてくる情報は、不快以外の何モノでもありません

 つまり、確認を取らずに流す情報は、むしろ受け手に悪いイメージを与えてしまうと言う危険性がある訳なのです。なので、ここ最近インターネット界では、そうした確認を徹底して行う流れになってきているのが現状です。

 ・・・おわかりでしょう。例の電車一面広告って、すごくそうしたEメールで一方的に送られてくるような不快感を味わっているように思うのですが。考えてみると、以前ご紹介した某携帯電話コマーシャルをはじめ、現代の社会に氾濫する広告そのものが、極めて一方的な配信であるのでありまして、それはこの社会に生きる上で避けては通れないのかもしれませんけれど・・・

 と電車広告全面否定派に回ろうとしたその時、こんな広告が・・・



 こうした「監督も主演も決まっていないのに映画化していいのかよ!」というつっこみを入れたくなるような前のめり気味のプロモーション(というか一体何をプロモーションしたいのかもわからない)アンダーグラウンド系の広告が見れるのも、考えてみれば電車広告ぐらいなものですね

 一面同じ広告が張り巡らされている車両を避けながら、電車広告情報収集ライフは続けていこうと思う、今日この頃でありました。

■J


2002.11.20.
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