Re: 馬が出た

投稿者[ ピクポポデミ ] 発言日時 [9月16日(月)15時07分41秒]

元の発言 [ Re: 馬が出た ] お名前 [ 牛頭天王 ] 日付 [ 9月15日(日)22時19分48秒 ]

>> どうも「倭人伝の記述はどうでもいい。」とおっしゃっているように聞こえます。
>> 倭人伝には倭国には馬がいないと書いてあるのですよ。

三世紀中葉は三世紀後葉の誤りでした。
布留1が三世紀後葉なら、箸墓が三世紀中葉の意味です。
倭人伝は色々な時代の記述の総合であると考えています。
したがって馬の記述はおおよそ、260-270年以前のいずれかの時代の記述であると思います。
また280年に馬がいても何の矛盾もありません。

>> もし三世紀中葉に馬がいたらその場所は倭国ではない。
>> 私の畿内は倭人の国ではないという仮説に到達しますね。

ただそれも簡単には断言できないと思いますが。

>> >> >> 韓の三国時代の新羅の遺跡からは4世紀中ごろの埴輪に鐙をした人物が出てくるそうです。
>> >> >> 西晋で4世紀初めに発明されて4世紀中ごろに新羅に伝わり、4世紀末に倭国に伝えられると言うのが順当でしょう。

>> 鐙そのものではなく伝金海徳山里出土の騎馬人物土人形が鐙らしい物をしているという事です。
>> よく調べたら5世紀の物でした。
>> http://japan.koreainfogate.com/japan/museum/sankoku/sankoku-silla11.php3
>> 小さな写真をクリックすると大きい写真が見れます。

5世紀でしたら当面ここの議論とは関係しませんね。

>> >> >> 畿内説の学者でもさすがに日本に輪鐙が3世紀中庸にあったと言う人はありませんよ。
>> >> >> 4世紀初めと言うのが畿内説でも大方のようです。

>> >> これはもっとも広く信じられている土器編年によるものです。

>> 私も寺沢さんの編年を妥当なものと思っていましたが輪鐙の出現で考え直さなければならないと考えなければならないと思うように
>> なりました。

私は寺沢編年を20-30年遡らせるのが妥当と個人的には思っています。
また何度も言っていますが、それで今回の鐙の発見と何の矛盾もありません。

>> >> まあ仮に卑弥呼の墓として、260年頃完成、290年頃輪鐙投棄、として280年頃馬がいたことになりますか。

>> 卑弥呼のお棺はその間どうしてたんでしょうね?
>> 箸墓の槨の位置は後円部の一番上にあるのではないですか?

どうしていたのか課題だと思います。
ただ死んでから作るとかなりの期間がかかったと思います。

>> >> >> しかもこれは何の装飾もない実用品ですから王侯貴族の持ち物ではなく、兵士または農民の使用したものでしょう。

>> >> 農民は馬には乗りません。

>> >> まず4世紀末か5世紀初めの農民の使っていた馬具の出土を知りません。
>> >> 農耕地帯への馬の浸透は、まず支配階級からです。
>> >> 農民は馬に乗る必要がないから、乗馬が苦手なのです。

>> 「鐙は、乗馬が得意でなかった農耕民の漢民族が三世紀ごろ、馬にまたがる際の足がかりとして発明したとされる。」
>> 乗馬の苦手な農民の為に鐙が発明されたと考えられているのですが。

牛頭さんはこのあたり根本的に誤解されているようです。
鐙は、乗馬が得意でなかった農耕民を出自とする支配者のために発明されたのであって、農民のために発明されたのではありません。

>> 当然武将や兵隊は魏や蜀でも乗馬能力はあったでしょう。
>> 晋が呉を滅ぼして中国南部を支配した時、晋が南部に馬を沢山持ち込んで南部の農民も馬に乗るようになったらしいと言うことです。

農耕地帯で被支配階級の農民が馬になるのは、全くの例外的自体でしょう。
初期の乗馬用具は全て支配階級のものです。
その支配階級ですら、出自が農耕民族では、乗馬を苦手としたのでしょう。
でなければ、騎兵全盛の中世で、農耕民族があれほど痛めつけられる理由も無かったと思います。
ちなみに鐙は騎兵の戦闘方法を一変させる発明でした。

>> まあ農民でなくても出土した鐙は王侯貴族の物ではありません。
>> 王侯貴族の物なら朱が塗られた形跡とか装飾がほどこされているでしょう。
>> 魏から贈られた物ならなおさら装飾がなければオカシイし、使い捨てにされる事もないでしょう。

どなたかそのような見解を出されている方はいますか。
農耕地帯では、乗馬は特権であって、誰でも馬に乗れるというものではなかったのです。
これは洋の東西を問わず、極めて例外的なものを除いて成立します。

ちょっと考えてみてください。
農耕馬に乗る必要はありますか。
荷運びの馬に乗る必要はありますか。
農民が馬に乗って長距離を移動する必要はありますか。
乗馬の練習までを含めると、極めてコストのかかる乗馬を、一般農民が行うとは思えません。
そのため乗馬は、情報伝達と戦闘の用途に限定され、特権階級に限定されるようになったのです。
しばしば農民が馬に乗るのは、処罰の対象にすらなったのです。


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