しまたか の クラカメで行こう!

Lマウント ライカ広角レンズ

ヘクトール28mm/F6.3

Hektor28mm.jpg (40500 バイト)バルナック型ライカのフランジバックは28.8mm。それを考えるとあたり前ですが,とにかくこのレンズは薄いです。IIIfなどに付けると,本当にレンズが付いているのかなという感じがするくらいです。線の細い描写をしながら,力強い表現ができるレンズ。逆光では画像全体のコントラストは低く,タル型の収差も少し気にはなります。ただし70年以上も前の設計だということを考えると、「凄い!良く写る!」と言う他ないです。

No:357748 1937年 ドイツ製 大陸式絞り

エルマー35mm/F3.5

Elmar_35mm.jpg (29690 バイト)







No:492259 1939年 ドイツ製 大陸式絞り


ズマロン 35mm/F3.5

summaron_food_2.gif (25852 バイト)カラーでも白黒でも,空気感(雰囲気)のある描写をしてくれる。ライカの広角で一番好きなレンズ。
広角・標準のズミクロン同様、中玉に汗をかいたように見える個体が多い。これは絞り羽根のすぐ後のレンズが、経年変化によりコーティング部分が風化してしまっている為で、オーバーホールなどで拭いて貰っても取れない。購入の際は、曇りの無いものを選びんで下さい。

[1]No:976078/1952年, [2]No:1225936/1955年 いずれもドイツ製 等倍式絞り

ズマロン 28mm / F5.6

summa28.jpg (18536 バイト)俗に赤ズマロンと呼ばれるレンズです。絞り開放でも中心解像度200本/mm,画面平均で127本/mmという驚くべき高解像度を持つレンズです(*1)。

実写の感じでは、35mm/F3.5のズマロンと似た描写をします。ドラマ性のある表現をするには,四辺の光量不足をうまく使えば,今時のレンズにない味を添えてくれると思います。

[1]No:1231061/1954年製, [2]No:1363158/1956年 いずれもドイツ製 等倍式絞り

(*1) 中川治平, 「ライカLマウントレンズ研究 測定データにみるその味と個性」,アサヒカメラ2000年6月号, pp.167-174

クセノゴン 35mm / F2.8

Xenogon35mm.jpg (41604 バイト)なにやら怪獣みたいな名前のレンズですが,広角系レンズの設計に関してはライツ社の先輩格にあたるシュナイダー社がライカ用に設計・製造したレンズです。
開放時は少しフレアーがかり,発色もやや冷調に偏る傾向があります。1〜2段絞ると突然ヌケが良くなると同時に,ピントの芯がしっかりし,かつ,しっとりとした質感描写をするレンズです。

No:3422052 ドイツ製 等倍式絞り

P. Gngeniuex 28mm F3.5 TYPE R11 Leica Mount

L_Angeniex28mm.jpgこのアンジェニュー28mmは,ライカマウント(Lマウント)のもので,「ライカレンズのすべて -普及の名玉203-」(エイ出版 2004年5月30日発行)の124ページに掲載されているレンズ "そのもの" です。どういうワケか縁あって,私のところにやってきました(笑)。

同誌に掲載されている写真とはほど遠く,前球にはおびただしい数の欠け(コーティングの傷などといった甘いものではない)があったり,距離計の「無限行き過ぎ」だったりと,はなから不安材料に包まれたレンズではあります。ちなみにプラクチカマウント(M42マウント)のものは,7万円も出せば同じ光学系を持つ美品(とは言え信頼できる国内ライカ・ショップの「B」や「程度中」ぐらいです)が入手できます。 ライカ通の正道を極める(?) 良い子の皆さんは,ライカマウントというだけで決して珍品扱いしたり,神格化したりすべきでないと断言できるレンズの1本です。

ライカ用でアンジェニューのレンズと言えば,R用ズーム 45mm-90mm が有名ですが,単焦点のものを使って 少し重めのモノクロ・トーン(自称 ヨーロッパちっくな写真)が撮れるモノはないかいな・・・と思ってた矢先の出逢いでした。買ってみてから,先の雑誌をめくっているとアラ不思議。製造番号まで同じのレンズ筐体の写真に加え,プロの手による作例まで掲載されているではありませんか。

ちなみに 上のM2には,28mmのブライト・フレームを埋め込んでもらってますので,外付けファインダー無用で使っています。

製造番号:471597 フランス製

キャノン 25mm / F3.5

canon25.JPG (10595 バイト)専用ファインダーの抜けも良く、大変良い写りを提供してくれるレンズです。






日本製

ジュピター12 35mm/F2.8

前期アルミ白鏡胴

jupitr35_w.JPG (12814 バイト)Carl Zeiss Jenaでは,ビオゴンという優秀な広角レンズを設計・製造しました。
このジュピター12は,そのビオゴンをコピーしたものとされています。
絞り開放では,すこし眠い感じの描写をしますが,1段絞ったところくらいから,突然コントラストが高くなり,色のりもよくなります。ツァイスのビオゴンを保有していないため、同等条件の比較撮影ができないのが残念です。


No:6102290 1961年 旧ソ連製

後期アルミ黒鏡胴

jupitar35_1.gif (27370 バイト)これは、上の白鏡胴を黒塗りにしたものです。材質等何か変更されているのかどうかは勉強不足でよく分からないというのが正直なところです。






No:7906164 1979年 旧ソ連製

ズミクロン 35mm /F2

summicron35ASPH.jpg (16902 バイト)自分の40歳の誕生祝いにと,思い切って新品の正規品を2本も買ってしまいました。 なぜかと言えば,最初に買ったものは表面のコーティングにムラがあったので,シーベルヘグナーさん経由でソルムスの ライカ AG 社で修理してもらうことになったからです。

修理依頼してからなんと,11ヶ月ほどしてシーベルに催促し,ほどなく製造番号違いのレンズ本体だけがポンと送られてきました。 修理(?) から戻ってきたレンズに彫られた製造番号と,元箱や保証書に刷られた製造番号とは違ったままですし(シーベルには言ってみたけど結局そのままです),修理にどれだけかかろうが保証期間は『買った日から』5年であることは変わりありません。

この修理期間中は使いたくてもブツがないので仕方なく,別のお店で2本目(こちらも正規輸入品)を買いました。ところがこちらの方は,「本来付属している筈の」"12504"というフードが同梱されてなく,お店に問い質したところ「別売してしまった」という可哀想な個体だったのです。 お店曰く 「12504フードはズミルックス35mm/F1.4にも使えるので結構高く売れるんですよねぇ〜。」と,とても正規輸入代理店とは思えないあこぎな返事がすげなくかえってきて驚いてしまいました。 「(仮)保証書まで買いたんですから,今更返品はねぇ〜。」で会話は終了です。

1つは「元箱(保証書)番号違い」,もう1つは「フード無し」・・・。 「正規品」を得るためにそれなりの対価を払った私の方がおかしいのでしょうね。


HOME, ライカアクセサリー 最終更新日:2012年1月8日

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