Re: 松本説はトンデモです

投稿者[ ピクポポデミ ] 発言日時 [7月20日(土)07時54分10秒]

元の発言 [ 松本説はトンデモです ] お名前 [ 游惟 ] 日付 [ 7月20日(土)00時08分31秒 ]

>>>>游惟さんお久しぶりです。
>>>>いろいろ教えていただけるとありがたいです。

>>私のことを覚えている方がいらっしゃるとは思いませんでした(^ヘ^) 。
>>こちらこそ、宜しくお願いします。m(_ _)m

私も、ねこねこねこねこ、と呪文を唱えました。

>> >>最近理由あって私は松本説に関心をもっています。

>> ピクホホデミさんが松本説を信奉なさってるのなら申し訳ありませんが、松本説ははっきり言って「トンデモ」です。(^ヘ^)

信奉者ではありませんが、私は現在日本語のア列とオ列がもともと一つの列から分かれて出来たのではないかと疑っており、私自身が国語学にも言語学にも疎いので、よく似たことを言っている専門家の説に注目しているだけです。

>> ただ、問題はそこにあるのではなく、松本氏は「日本人自身が日本語の条件異音を書き分けていた」と言っていることにあります。(少なくとも、外国人が書いていたとは言っていない)
>> しかし、母語話者自身が母語の「異音」を書き分けることなど「絶対に」ありません。

わたしもここは疑問をもっています。
オ列のみならず、イ列やエ列についても、異音関係であると説く説はありますが、書き分けているものを異音とするのはどうも納得のいかないことです。

>> これは「現代にはそういう現象は見つかってないけど、奈良時代ならあったかもしれない」などという類の問題ではなく、「異音」というものの定義上あり得ないのです。

>> 「書き分けていた」ということは「区別していた」ということです。区別出来ないものを書き分けることなど不可能でしょう。従って、もし日本人自身がオ段甲乙を書き分けていたのなら、それを区別していたということになりますが、母語話者自身が区別している音節は定義上「異音」とは呼ばないのです。
>> 「異音」というものは、「ある一定の音声学的観点から見れば異なる音声であるが、当該言語の母語話者自身は同じ音節だと思っているもの」であり、母語話者自身は「区別しない」のではなく「区別できない」のです。
>> 先のレスで、広東語話者のnとrの例を挙げましたが、日本人が聞けば広東人は一定の法則に従ってnもrもちゃんと発音しています。しかし、広東人自身は全くそのことを自覚しておらず、日本語のラ行音とナ行音を聞いても区別ができず、発音し分けることも出来ません。そういうものが「異音」であり、異音を母語話者自身が書き分けることは不可能、書き分けていたとすればそれは定義上「異音」ではないのです。
>> 「角が三つの四角形」などというものは時代が変わろうと社会が変わろうと「絶対に」存在しないのと同じで、「母語話者自身が書き分けている異音」などというものは定義上「絶対に」存在しないのです。

>> こんなことはまともな言語学者なら一瞬にしてわかることなのですが、松本説などは国語学者しか読まず、彼らは前半部分の資料を駆使した「玄人好み」の論議にのみ目を奪われ、(私の知る限り)批判者でさえこれまで誰一人この問題を指摘した人間はいないません。この点を突けば松本説など瞬時に崩壊するにもかかわらず、30年近くも生き残っているのですから、国語学者は誰一人「異音」の概念を理解していなかった、ということになります。

いえ申し訳ないですが、松本説も実は又聞き位なんです。
恥ずかしいですが、専門書はほとんど読めていません。
むろん中国語や朝鮮語の原文も理解できません。
一般向け解説書レベルの知識です。

>> ただ、私の知る限り、一人だけこの点に気づいていた人間がいます。それは、何を隠そう松本氏自身です。
>> 松本氏は「上代特殊仮名遣いは音韻体系と書記体系のズレ」であり、「ある言語の表記のために外来の文字が適用される初期にしばしば見られる現象」として、古代ギリシャ語の条件異音がフェニキア文字によって書き分けられていた例を挙げています。
>> しかし、「しばしば見られる現象」ならもっと近い時代の色んな例を挙げればいいのに、何で3000年も前の例一つだけ挙げたか・・・それは、例えばモンゴル語の表記体系を作ったのはウイグル人、インドネシア語のアルファベット表記体系を作ったのはオランダ人、ベトナム語はポルトガル人、タガログ語はスペイン人、という具合に確実な例は「ある言語の表記の為に外来の文字を適用」したのが外国人であることが史実としてはっきりしているからで、そんな例を挙げたら「だって、表記体系を作ったのは外国人でしょ?」とつっこまれるから、史実のはっきりしてない3000年も前の例を挙げてごまかした・・・ということでしょう。従って、初期ギリシャ語の条件異音がフェニキア文字で書き分けられているのなら、書いていたのはフェニキア人に決まってます。それにしても、こんな他愛もないトリックを30年近く誰も見抜けないなんて・・・

>> それはともかく、上代特殊仮名遣いとは奈良時代に朝鮮帰化人が日本語の条件異音を書き分けていたもの、というのが私の説です。

この場合上代特殊仮名遣いの範囲は、平安初期の痕跡程度のものまで含めると結構広いと思いますが、日本では相当の期間相当の範囲で、文字という文字は朝鮮帰化人が書いたものでしょうか。
万葉集の東国の歌などには、甲乙の区別のあいまいなものなどあるようですが、これは方言でしょうか帰化人が絡まなかったということもあるのでしょうか。

>> 私の説に興味がお有りでしたら、9月29日に東京女子大で開かれる日本音声学会で発表しますので、御来聴ください。m(_ _)m

ここ数年、自分の専門の物理学会もいったことが無いので、果たしていけるかどうか分かりませんが、今後のご活躍を期待しています。



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