元の発言 [ Re: 失礼、こっちが全文 ] お名前 [ ピクポポデミ ] 日付 [ 8月2日(金)22時47分00秒 ]
>>ということはやはり木簡は日本人が書いたのでしょうか。
>>それで甲乙があったのはなぜでしょうか。
甲乙の区別のある者は朝鮮帰化人が書き、ないものは日本人が書いていたということでしょう。
>> >> 万葉集には訓読法や借訓仮名を用いて記述されたものもたくさんありますが、そういうやり方は朝鮮でのやり方を日本人が真似たものであり、それらの歌の中には日本人自身が用字したものもあったでしょう。おそらく貴族達はふと歌が浮かんだ時は簡便な訓読法などを用いて記録しておき、あとで帰化人秘書に借音仮名を用いて清書させたのでしょう。
>>これでは日本人も複雑な万葉仮名を書いたことになりますが、誰一人として自分では書き残さなかったのでしょうか。
おっしゃることの意味がよくわかりませんが? 答えは上に書いてあるとおりです。 それとも、もしかして万葉集の原文を見たことがない?
>>もともと言語は発音の生理に従ったものではないでしょうか。
>>そのなかで生まれた独特の癖があれば、言語の系統化の参考にはなるのではないでしょうか。
母音調和は長らくアルタイ系言語の特徴とされていましたが、アフリカの言語にもみられることがわかり、言語系統とは何の関係もないというのが定説になりつつあります。(私は学界とは関係なく、独自の観点から母音調和と言語系統は何の関係もないと言っているのですが)
>>明快な母音調和と、それを利用したニュアンス表現がどの言葉にもあるなら別ですが、
母音調和それ自体とニュアンスなんか何の関係もありません。発音上、くっつきやすい母音とくっつきにくい母音があるだけです。例えば似たような音の母音で、前舌・奥舌の区別がある場合、前舌母音は前舌母音同士、奥舌母音は奥舌母音同士でくっつき、前舌母音と奥舌母音がくっつくと発音しにくいのでくっつくことがない、というだけのことです。
似たような意味の単語を前舌か奥舌かで区別することがあったとしても、それは母音が異なるだけのことです。
>>中国語や印欧語族に明快な母音調和があるのでしょうか。
一字一音節の表意文字を使う特殊な言語で、発音の便など考えず文字の組み合わせで発音しにくい母音を無理矢理くっつけてしまうことがあり、いわゆる規則的な母音調和はありません。ただ、発音しにくい母音の並びの場合、話す人は許容範囲内で出来るだけ発音しやすい形に変えているはずです。
>>母音を細分化する言語とはどんな言語でしょうか。
日本語は母音を5つに分け、朝鮮語は8つに分けます。数が多い方が細分化する言語です。
>>母音調和を指摘される言語はほとんど閉音節を持っていませんか。
「開音節」という言い方は不適当でした。朝鮮語にも閉音節はあるし、中国語にも開音節はあります。
正確には「子音+母音」「子音+母音+子音」という形で、拍(モーラ)で数えられる音節構造を持っており、中国語のような特殊な条件がない言語に母音調和が指摘されます。
「拍」というのは、例えば日本語の俳句「かきくえば かねがなるなり ほうりゅうじ」は5,7,5と数えられますが、これが拍です。朝鮮語もハングル一文字(一塊り)が一拍で数えられます。トルコ語や満州語などもそうで、これらの言語では拍の組み合わせで単語を作ってゆくため、どの母音がどの母音とくっつき、どの母音とくっつかないか、その規則を抽出できます。
ところが、英語やフランス語はこういう数え方が出来ず、母音を中心に前後につく子音をまとめて「シラブル」という単位で数えます(接頭語は子音だけで1シラブルと数える)。たとえば「straight」は8文字ですが1シラブル、「estimate」も8文字ですが es-ti-mate の3シラブルです。(最後のeは発音しないのでシラブルにならない)こういう言語では、「音節」という単位がはっきりしないので、母音調和という現象はあったとしてもわかりません。特に、英語・フランス語は曖昧母音が多く、発音と綴りが乖離しており、一体何種類の母音が使い分けられているのか正確にはわからないのです。
ただ、スペイン語やイタリア語のような曖昧母音の少ない印欧語なら、「ネコ」と「タコ」のような条件異音による母音調和は抽出出来ると思います。
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