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●著作権と著作隣接権 〜その1〜

■著作権法で保護するもの

 著作権法の目的は、以下のように定義されています。
 「著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し、著作者の権利及び、これに隣接する権利を定め、これら文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作権等の権利の保護を図り、もって文化の発展に寄与すること」(第1条)

 著作物などの著作権者の権利保護を図る一方、著作物等の公正な利用にも留意し、結果として文化の発展へ寄与することを期待する、というこの一文に、「権利者」と「利用者」の相互のバランスに対する舵取りの難しさが垣間見えるような気がします。

■著作物とは?

 著作権法で保護される対象が「著作物」です。著作物は以下のように定義されています。
 「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」(第2条1-1)

 あくまでも「表現したもの」ですから、いかに独創的な内容であっても、アイディアの段階では保護対象になりません。
 また、「創作的に表現した」という以上、例えばプロの画家が描いた絵も、幼稚園児が描いた絵も、同等に創作物として認められます。
 「思想又は感情」とありますが、例えば、客観的事実であるデータの単なる羅列は当然、著作物に当たりません。ただし、データを加工して作成したもの、例えば日本各地の天気データ(東京=曇りのち晴れ、等々・・・)を日本地図と一緒に見やすく配置したお天気マップなどは著作物である、という見解が一般的です(”そこに精神的活動の表出が見られる”とのことです(うーん、そうかなあ?))。


<著作権>

■著作権とは?

 著作権には大きく分けて”著作者自身の人格”に類する側面と”財産的価値”としての側面があるといわれます。前者を「著作者人格権」、後者を「著作財産権」と呼び、一般的には(狭義的な)「著作財産権」のことを「著作権」と呼んでいます。

 ・著作者人格権
公表権
著作物を公表するか否か、公表する場合の時期、方法などを定める権利
氏名表示権
著作物とその複製物に著作者氏名を表示するか否かを定める権利
同一性保持権
著作物が著作者の意に反して改変されないようにする権利

なお、著作者人格権に類似しますが、例えば”著作物に対する芸術的評価を貶めるなどの行為”を犯すようなこと対して守られる権利が認められています(一般的に「名誉・声望権」と呼ばれます)。

 ・著作財産権(=著作権)

複製権
いわゆるコピーライト。印刷、写真、複写、録音、録画など既存の著作物の内容を再製する権利
上演権/演奏権
公に上演や歌唱等の演奏を行う権利
上映権
公に映画等を上映する権利
公衆送信権
公衆送信・・・無線放送、有線放送など公衆に向けて行われる送信を行う権利
  公衆送信には、ホームページでのコンテンツ提供も含まれる
自動公衆送信・・・ホームページ、オンラインのデータ提供など。この場合は送信前のサーバへのデータアップロードなど”送信可能化”の段階でも対象となる(送信可能化権)
口述権
公に口述する権利
展示権
公に展示する権利
頒布権
「映画の著作物」(高度なTVゲームも含む)をその複製物によって頒布する権利。
(つまり、映画などの場合は一旦複製して劇場で放映することで世間に広めらるという形態であるため、こういった規定ができている)
譲渡権
著作物を譲渡する権利(複製物も該当。ただし「映画の著作物」の複製物は上記頒布権で賄われるため対象外)
貸与権
著作物を貸与する権利
翻訳権/翻案権等
著作物を翻訳・翻案(楽曲アレンジや原作小説の脚本化など)する権利

■二次的著作物の利用

 原作小説を翻案して作成された脚本や漫画などを映画化する、というケースがありますが、この場合、脚本や漫画などの「二次的著作物」に際しては、脚本家・漫画家といった「二次的著作物」の利用については、原作者たる原作小説家にも同一の権利がある、とされています。

■(参考)著作権/著作隣接権と各権利者の持つ権利の一覧

       「著作権と著作権者の関係図」



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