M i n i m a l i s m
かつて、最小限の素材とその反復がミニマル・ミュージックの基本形のひとつだった。
しかしそれは、結果として現われる音響に限定性を加えようというストイシズムとは
言うまでもなく遠く無縁な、無限の変化を内在する豊麗な響きを持つ音楽でありつづけている。
「前衛」へのアンチ・テーゼとしての単純さが、ミニマリズムの存在意義だった時代を過ぎて、
この音楽を取り巻く現在の状況は、ミニマルに関わる作曲家の数以上に多彩である。
それは、以下に挙げる音楽家の中にはミニマリズムを中心に据えていなかったり、
ミニマルというカテゴリを好んでいないことさえあることからもわかるように。
こうした、特定の音楽家の肩書きではなく、音楽家が時に採用するミニマルという語法によって
これまでに生み出されてきた作品群は「思想」などとは別のところにある、
現実の、リスナーの身体と知覚へとダイレクトに届く響きなのだ。
多彩をきわめるミニマル・ミュージックの諸相が発する音に、
スピードと軽さと、なにより鮮やかな美しさを聴くことになるだろう。
ミニマルについて知るためのページ1
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ミニマルについて知るためのページ2
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「退屈で、見飽きないもの」(ミニマルの聴き方1)
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「反復を知覚する」(ミニマルぎらいな方へ)
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Gavin Bryars
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Paul Dresher
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Philip Glass
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Daniel Lenz
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Wim Mertens
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Meredith Monk
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Steve Reich
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Terry Riley
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佐藤聡明
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Laszlo Sary
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Carl Stone
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Simeon Ten Holt
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