Re: 「次」と里程記事

投稿者[ やまし ] 発言日時 [4月9日(火)08時18分20秒]

元の発言 [ 「次」と里程記事 ] お名前 [ マルセ ] 日付 [ 4月7日(日)18時11分58秒 ]

こんばんは、マルセさん。

>> やましさん こんばんは やっと、紹介していただいた「邪馬台国基本論文集 3」
が手元に届きました。現在、読書中です。

なかなか良い論文も載っていると思うのですが。
文系の論文を読む機会の少ない私としては、とても面白かったです。

>> まず、先月の続きから
>> >>接続詞がないからといって順番でないとはいえませんが、
>> >>あるなら順番に見るのが普通の文章解釈ですし、反例を知りません。
>> >>接続詞の用法については、高橋善太郎氏「魏志倭人伝の里程記事をめぐって」
>> >>を読んで下さい。正史における里程記事のいろんな例が比較されていますので。

>> #ああ、やっとやましさんの仰ってることが理解できました。つまり、
『里程記事の中で、「次」が使われている場合には、順番に並んでいると
見るのが普通』ということですね。
そういうことなら、なんとなくわかります。
>>  でも、問題の21か国の部分は「自女王國以北其戸數道里可得略載。
其餘旁國遠絶不可得詳」と書いた後に続く部分ですから、この部分が
「国々の位置関係なんかを表す里程記事」と言えないのは明白なんじゃないでしょうか。

この場合は地理の記述というべきですかね。
地図がないので倭人伝は理解し辛い記述になっていると思います。

>>  それから、中国正史の中で、「次」で地名をあげている例は非常に少なくて、
三国志の当該部分以だと、高橋氏の論文にもある舊唐書の室韋伝の「今室韋最西與迴
[糸乞]接界者烏素固部落・・・次東有移塞沒部・・・次東又有塞曷支部落・・・
次又有和解部落・・・次東又有烏羅護部落・・・又有那禮部落。」と南斉書の
志第六州郡上の「劉備謂孫權曰:“江東先有建業,次有蕪湖。」の部分しか
見つけられませんでした(かなり一生懸命探したんですけれども)。

里程、地理の記述で「次」の使用は少ないですね。
正史以外で「次」の用例を調べないと、数は集まりそうにないです。
一方、接続詞という括りなら「又」「乃」「復」などが豊富にありますので、
接続詞が使われたときどのような位置関係になっているかを調べるのが
早いと思います。その括りは駄目だといわれれば、
そうですかとしか言えませんが。

>>  で、これらは確かに直線で読めるわけですけれど、前者が直線で読めるのは、
「烏素固部落が最西で、その東に移塞沒部があって・・・」というように、「最西」
とか「東」といった方角を表す言葉と併用されているから、直線行程であるのがわかる
わけですし、後者は同様に「先」という言葉があって、それから「次」があるから
直線行程なわけです。
>>  「次」の字には元々「つぎに。ついで。そのあとに続いて。」(学研漢和大字典)
という意味しかないのですから、へんな言い方になってしまいますが、
『「傍線行程が最初っから存在しない場合」か「方角などの副詞と併用されていて、
地理的に並んでいることを示しているのが明らかな場合」にのみ「次」があれば
直線行程の隣りの国』というふうにごく自然に解釈するのが良いと思います。

「つぎに。ついで。そのあとに続いて。」で十分じゃないですか?
どうして、そのときのみなんでしょうか?理由がよくわかりません。

また、なぜ倭人伝には21個も「次有」とわざわざ書いているのでしょう。
そのまま次々にあるという解釈が普通のような気がしますけど。
もちろん、適当に接続詞を使っていたという事実があるとかなら話は別です。


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