こうしたCG作品のここ数年の進歩には目を見張るものがあります。不得手であった人物描写もかなり巧みになってきて、見応えは充分。相も変わらず背景は抜群の美しさを誇っています。
物語は上映時間約100分と考えてもやや薄め。もう一つくらいなんらかの要素を盛り込んでも良かったように思います。
見所としてもシュレックの登場から竜退治を引き受けるくだりまではいいんですけど、それ以降は喋るロバの軽口に頼ってしまっているような印象を受けます。話がシンプルなだけにもう少し凝って欲しかったように感じられました。
とはいえ、おとぎ話と思わせておいて時折、挟まれる現代的な仕掛けや会話にはニヤリとさせられますし、話も先は見えやすいものの、良くまとまってます。標準を大きく超えた出来であることは間違いありません。
そんな中でもエンディングはちと疑問。ヒーローとヒロインの在り方よりももう一つの組み合わせの方に物語的意義というか、良さを感じてしまうのは私だけでしょうか。
音声に関してですが、いつも以上に字幕推奨。お喋りなロバにエディー・マーフィーというはまり役に加えて、各所で歌が入る訳ですから、もう当然の選択かと。
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