努力したのかしないのか、3浪が決定した望月宗次朗(変更可能)は実家を追い出されてしまう。困った宗次朗は幼い頃に憧れていた近所のお姉さんを頼ることに。ところが、お姉さんの家は女子寮になっていて……。
「ラブひな」以上。
上記の一語で全てが語り尽くせそうな気がしますが、それでは身も蓋もないので続けることにします。
そもそも「夜が来る!」が延期になったのがいけないんです。アリスの通販で本来なら4月2日からの予定は十分だったはずでした。
急遽、たかだか1週間くらいの隙間の為に新しいソフトを物色したのがそもそもの間違いの始まり。だいたいこのパターンで購入予定のないソフトを買った場合、痛い目にあうことは分かりきっているというのに。「ラヴィドシャトゥ」とか……。
話が逸れましたが、そんな訳でこのソフトを買ってしまった訳です。あの設定を読んで私がおかした致命的ミスは「とらハ2」を連想してしまったこと。まさに自業自得としか言いようがなく……。
閑話休題。
ストーリーからもわかる通りゲーム期間は1年間。その構成は春、夏、冬、試験直前の四分割。思い切り「秋」がすっ飛ばされていますが気にしてはいけません。こんなものは序の口ですから。
それぞれの季節は7日間。1日は3回の移動先選択があります。この7日間がいわゆる主人公の育成部分に当たります。
7日間が終了すると自動的にアドベンチャーモードに移行します。通常のAVGと同じものと考えてもらって問題ありません。これが終了すると模試の結果が発表され、次の季節に移ります。
このふたつのモード、どうして分かれているのでしょうか? はっきり言ってこういうのは退化と言うと思うのですが。と言うのも、育成モードはひたすら同じことの繰り返しで無味乾燥と言う他なく、アドベンチャーモードは前述の通り、まぁ普通です。
正直なところ、ふたつのモードは緩急が激しすぎます。特に2回目のプレイからはその傾向が激しくなります。
シナリオはあらすじからもわかる通り、突っ込み所満載です。
主人公は子供の時に遊んでもらったことがあるというだけの理由で、事前に一切の連絡もせずにお姉さんのところへ向かいます。しかも、(聞いていた話では)お姉さんは旦那さんと二人で暮らしているところへ、です。どうやら主人公に常識という文字はないようです。
女子寮に世話になる経緯がオープニングなのですが、これがもうすご過ぎて思わずモニターから目を逸らしていました。
ようは歯止めの効かない、展開と描写に遠慮のない「ラブひな」な訳です。恥ずかしいを通り越して常軌を逸しています。
ストーリーなんて気のきいたものはありません。それどころか、このゲームはキャラクターの個性というものを否定しています。
どういうことかと言うと、このゲームではイベントにおける各ヒロインの反応や展開がほとんど同じなのです。
例えば、夏は海でHなんですが、一人残らず雑木林で事に至ります。
クリスマスはお姉さんのデートを尾行。ホテルでは隣の部屋に陣取り、壁越しにコップで様子を窺います。その後のHに到達する会話まで全員が同じです(もちろん、お姉さんだけは違いますが)。
さらにはエンディングまで全員同じです。
なんというかフォローのしようがありません。どうすれば、こんな内容で発売する気になれるのでしょうか?
やる気のなさゆえかはわかりませんが、最近のゲームにしては珍しくオープニング、エンディングというものがありません。あるのはスタッフロールのみです。
CGは、これもかなりツライです。立ちCGは一番ノーマルな正面カットはまだしも、それ以外のものがなんというか歪んでいます。原画の方は喜怒哀楽の表現が今一つなように思えます。
さらにイベントCGは毎回、顔が違って見えます。ひとつたりとも同じに見えないとは言い過ぎでしょうか。
音楽はまるで印象に残っていません。どういう曲だったかな(本気で忘れてます)。
まとめ。言うまでもないような気がしますが、箸や棒どころか丸太でも引っかかりません。冗談抜きでこのゲームを買ってしまったことは一生モノの不覚だと思いました。
お気に入り:さすがにいません
評点:20
書いても仕方ない気がしますが、以下はキャラ別感想。ネタバレ? なにそれ? (ちょっと心が荒んでます)
1、林檎沢沙奈
勝気で手が早い。早く言えば成○川。声優さんは海原エレナさん。パッケージ裏には「海腹エレナ」と書かれています。このゲーム、こういうクリティカルな誤字が多いです。
2、苺川真由
家事の得意なロリ担当。つまりは、し○ぶ。声優さんは鳥居花音さん。毎朝毎晩、食事のメニューを読み上げてくれます。このゲームで気に入ったのはここだけ。
相変わらず、この人は声の使い分けが素晴らしいです。とらハシリーズの晶、ゆうひ、さくらと全て違います。ホントにすごい人です。
3、紅葉谷秋
正体不明の怪しい祠を管理する浪人生。受験にも巫女服で望むヘンタ……、いやツワモノ。まぁ、単に立ちCGを用意するのが面倒だったんでしょうが。青○素子。
4、トモミ・メロンナク
国籍不明の外国人(ハーフ)。すでにお気づきかと思いますが、全員の名字のセンスが「変」です。「カメ使い」+「天然」/2。
5、桃山桜
名は体を、ではなく脳味噌を表す。まさにピンク色。きっと人生はバラ色でしょう。タバコは吸わない年上。ちなみにこの人が前述のお姉さん。
以上。アレ? と思った方。そうです。こんなキャラクターデザインのくせに、です。人数が減ってるんです。ある意味、これが一番すごいかも。
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