7月の東京の最高の平均気温は28.8℃だから運動選手にとって夏は過酷なシーズンです。そこで、気象が競技タイムに与える影響にいて考える。
■気温の影響
われわれの体は運動をすると体温が上がり、心臓の鼓動が激しくなるため、高い気温は体への負担を大きくする。
気温が20℃以上になると脈拍数が急激に増えるので、中・長距離競争は、気温が低い方がよい記録の期待が望める。
これに対して、一時的に力を発揮する短距離競争や跳躍、重量上げなどは、体が冷えると筋肉のけいれんを起こす危険があるので、高温の時の方が、思いきったプレーができるので成績が上がる。
■風の影響
100m競争のような短距離では、追い風が2m以上になると、国際記録として公認されない。
一方、走り幅跳び、三段跳び、円盤投げなどは、適度な向かい風が吹いていると、かえって良い記録がでやすくなる。
■雨の影響
雨が本降りになり、一日の降水量が10mm以上になると、グランドの状態がわるくなり、多くの競技で好タイムの望みは非常に薄れてしまう。
■気圧の影響
日本の軽井沢やメキシコ市のように、標高1,000m以上になると、長距離で酸素を多く消費する水泳やマラソンなどには大きな影響を与える。
=1997/08=