最近、日本でも「竜巻」や「ダウンバースト」に見舞われて、大きな災害をもたらした。この竜巻や「ダウンバースト」の大きな要因には、雷雲、積乱雲が関係している。
竜巻は積乱雲の底から垂れ下がる直径数10メートルから数100メートルのロウト状や柱状の渦巻で、時速100キロ以上で進み、最大瞬間風速は毎秒30〜100メートルに達する。
■竜巻には三種類ある。
- 寒冷前線に沿って発生する寒気竜巻と、台風や発達した低気圧に伴って発生する 暖気竜巻とがある。
寒冷前線の後面には強い寒気、全面には暖気がはいり、大気の状態が不安定になるので、寒冷前線の通過に伴い、竜巻が発生しやすくなる。
- 暖気竜巻も大気の状態が不安定になると発生する。この種は「ダウンバースト」という。ダウンバーストは、積乱雲の中を上空の冷たい空気が途中で弱まることなく地表付近まで降下し、爆発的に発散して強い吹き出し風を起こす現象をいう。
- これよりさらに、小さなダウンバーストをマイクロバーストといい、その規模が4キロ四方以下の時をいう。小さくとも突風の速度はすさまじく、埼玉県下の学校の窓ガラスを大量に割ったのも、このマイクロバーストであった。
日本では、竜巻などは黒潮の流れる太平洋側に発生する回数が多いといわれている。
=1997/06=