空から降ってくる氷のかたまりでかみなり雲とか入道雲と呼ばれている積乱雲の中で「ひょう」はできる。
積乱雲は夏の代表的な雲の一つで5月頃に一番多くできる。 夏になると雲の中で氷のかたまりができても、落ちてくる途中で溶けてしまい、大粒の雨になってしまう。
「ひょう」は、氷で、それができるまでには、沢山の水蒸気と強い上昇気流が必要。
この、「ひょう」を作る工場ともいえる積乱雲は、強い上昇気流を持っていて、周囲から水蒸気をどんどん集めて、雲の中にたくさんの氷の粒を作る。
この氷の粒は、更に上昇気流によって上空に吹き上げられながら、まわりの水滴や水蒸気を取り込んで、いっそう大きく成長する。
むくむくと空高くそびえている積乱雲の中では、上昇気流と下降気流が入り乱れているため、できた氷の粒は、何度も雲の中を上下に運ばれているうちに、ついに上昇気流で支えられなくなった大きな氷の粒が、ひょうとなって地上に落下する。
気象の観測では、直径が5mm以上の氷のかたまり「ひょう」といい、それ以下を「あられ」と決めている。
「ひょう」の落ちる早さは、直径5mmのものは秒速に10m位だが、直径5Cmになると秒速30m以上となる。農作物や果樹など毎年大きな被害にあっている。
この季節に雷が鳴ったら、「落雷やひょう」に注意が必要。
=1997/05=