視細胞を150万個も持っている。人間は20万個で約8倍の視力がある。眼球の櫛状体が映像を鮮明にしている。
トビは、空高く舞い上がり、輪をかくように飛んで獲物をさがす。
ほかのワシ、タカの仲間もこのように高い空を飛びながら地上の小動物を餌として狙うものが多く、ハゲワシなどは1.500mの高さから動物の死骸を見つけるし、トビはイワシのような小魚が海岸に落ちていてもすぐに発見することができる。
ワシタカの仲間はどのような仕組みによって、このような優れた視力を持っているのか、ワシタカは目がよく見えるといっても、望遠鏡のように見えるのではない。
ワシタカの目は、網膜の光を感じる部分に150万個の視細胞を持っている。一方、人間は20万個しか持っていない。
この違いを単純に計算すると、ワシタカは人間の約8倍の視力をもっていることになる。つまり、望遠鏡のように拡大して見るのではなく、人間の目ではぼんやり見える遠くのものを、ワシタカはよりはっきり見えている。
また、眼球の中に櫛状体という器官があり、この器官に血液を多く供給することで、映像を濃く、より鮮明にしていると考えられている。
ワシタカは高い空を飛ぶために、このように目の性能の進化をさせてきた。
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