仮面ライダーカブト43話。前回が珍しく面白い後編だったからでしょうか。余波を受けたように今回はあまり面白くない前編でした。
ダークカブトの正体とは果たしてなんなんでしょうか。ネイティブかとも思いますが、それだとエリアXで監禁されていた理由がわからないし。そもそも喋れなかったんでないの? 天道に擬態しているとしてそれはいつ行われたのか。似て非なるダークカブトというゼクターはどこから、そしてどんな意味を持っているのか。わからないことが多いです。
闇の兄弟に思わぬ誘惑が。矢車さんとは違ってあっさり惹かれている影山ですが、あれだけでは意味がないのでは。どのみちゼクターがなければ変身できないのだし。それにパンチホッパーでは嫌なんですかねぇ。来週にはもうザビーが出ているようなので答えも出そうだし。変身するのは誰でしょうか。無理だろうけど個人的には田所さんを希望。
乃木伶治の見た目が変わったのは能力の変化だったですか。ザ・ワールドの次は盗賊の極意@「ハンター×ハンター」とは。もし併用できるなら強すぎですわな。しかも、条件は死にさえしなければいいだけですから。
「遥かに仰ぎ、麗しの」。2人目は仁礼栖香。
取りあえずさしたる考えはなく本校系の次は分校系でと考えた次第。第一印象では相沢美綺が気に入ったからという理由でまずはこちら。メガネ? 選択肢にもなかったですね。というか、最後まで進めたことでおおよそわかってしまったのはやはり上原奏はサブキャラらしいということ。それらしい選択肢なんて全くでないし、エンディングなんて暁先生と婚約しているくらいだし。そんなヒロインいる訳ない。これではリーダさんや三嶋鏡花もサブってことかなぁ。お気に入りばかりなんで悲しいです。
シナリオはどうやら分校系か本校系かでハッキリと担当を分担しているようです。選択肢や頻繁に登場するヒロインのメンツを考えるとまず間違いなく。そして、分校系が恐らくは丸谷秀人氏の担当でしょう。逆の可能性もないこともないでしょうが、その場合は明らかに互いの文体的特徴をわざと交換しているのでしょうね。まぁ、そんなことをする必要性もないから違うでしょうけど。
互いが好きにやっていることで違和感というか齟齬がなかなか大きなことになってます。というか、主人公がルートによって完全に別人です。本校系ルートが境遇ゆえに教え子を思いやれて頼りになる教師なら、分校系は流されがちで頼りない新米教師という感じで。基本設定は同じ(当たり前ですが)だけにその違いが強く浮き上がってきます。正直、予備知識があっても最初は面食らうほどの差があるかと。個人的には個別ルートに入ってしばらくするまで慣れませんでした。救いなのは2人のライターのレベルがある程度以上は高いことですか。これ片方だけが高くてもう片方が露骨に低いとかであったら大変ですよ。それこそ「てのひらを、たいように」のように。あれは完全に分かれているからまだましですけど、本作は好きな順番でプレイ可能ですからね。
推奨するにしてもプレイ順序は難しそうです。どちらかに偏って全てこなしてから残りに行くのがいいようにも思えますが、長ければ長いほど主人公のイメージは固定されて違和感は強くなるだろうし、交互にやるのも戸惑いそうだし難しいところです。
差があるのは演出に関しても同様で次回予告や視点変更のあるなしまで違います。持ち味を出すために文体を摺り合わせなかったのは仕方ないとしても(ディレクションの仕事でしょうから)、演出は揃えた方が良かったんではないですかねぇ。ここまで気にしないなら主人公の過去プロフィールだって別に変えてもいいんじゃ、とか思ってしまいますよ。どうせ人格だって違うんですから。
テキストは序盤あたりに無駄が多くテンポもイマイチで不安になりましたが、シナリオ分岐して以降はライターも(あるいはプレイヤーも)慣れてきたのか良くなっていきます。しかも、序盤は逆に書くべきことを書いていない感じしたからねー。ソフトボールのメンバー集めに頭を下げる栖香の姿や試合の結着に、外出許可の提出や出発の様子など美綺の時との違いなんかもね。もどかしかったです。
栖香シナリオを総括すると良くも悪くもシリアスになりきれない、ですかね。本作の特徴として登場人物に深刻な過去や障害が挙げられるのですが、それを最後まで維持できないといいますか。シリアスな空気をキャラクターも支えきれない感じです。たとえるなら解決してみると実は誰も死んでいなかったミステリーのような。もしかしたらそこが本校系との最大の違いかもしれません。
シナリオの流れに目を向けてみると栖香の言い分にはときどき無理があることがちと気になります。両親が久しぶりに面会に来て以降、周囲と疎遠になりますがこの時、他はともかく栖香が主人公を避ける理由が見当たらないような。他にも決着がつくまでお預けな時もね。主人公には最初から何もないことを考えるとどうも。なんか少しでもネガティブに考えてしまうとキープみたいだし。
後はラストですか。あの流れであれば栖香とその両親をまとめて説教するかと思ったのになぁ。というか、あの絵に描いたようなすれ違いっぷりにはそれくらいして欲しいですよ。見え見えの伏線であっただけに。ちと欲求不満でした。
そういや奏を美綺に内緒で料理の師匠にした件は何かの伏線ではなかったんですかね。何らかのサプライズがないなら美綺に秘密にする理由がないような。文体的にもそれっぽく書かれてましたし。
ヒロインとしてはなかなかの可愛らしさ。主人公と一緒にいたいがゆえに他の教師に用事を聞いて回る(そうすれば主人公が手伝いに来て一緒にいられる)。そのくせ主人公が気付いて指摘すると、そんなことはない偶然だと言い張る意地っ張りな姿は一事が万事というやつでシナリオ全般に及んでおり微笑ましいです。一応は伏線にもなっていますしね。建前と本音、否定と肯定を同じセンテンスに込めてしまう喋りがお気に入り。
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