徒然なる日記
ほとんどがゲームに関するネタです。もしかしたら気のせいかもしれません。


 2012年12月6日(木)    ウィッチズガーデン1回目終了
 1人目は柴門水澄。
 かなり時間がかかりました。けれど、これでも途中からはボイスもカットして進めた方です。言うまでもなく、時間がかかった理由はE−moteにあります。ヒロインだけではなくサブキャラにもあるため、きちんと堪能しようとするとどえらい時間がかかるんですな。
 で、ここで問題というか、分水嶺が待ち構えている訳です。E−moteを100%楽しむために必要なものは何か? それはある程度以上の面白い掛け合いにほかなりません。もちろん、テンポも重要です。これこそ時間に直結しますしね。E−moteではありませんけど、「あまつみそらに!」あたりからのClochette作品も同様です。言うなれば向こうは疑似E−mote。豊富な素材を用意して文節ごとにころころと表情を変えて、見た目にも楽しく会話を盛り上げます。そう、楽しげに盛り上げるんです。無味乾燥な事務会話でこれをやられても装飾過剰。むしろ、テンポが悪くなって困ります。というか、ボイスを全てなんてとてもじゃありませんが聞いていられません。せっかくの売りを楽しめないという不幸な事態に直結してしまいます。
 本作はういんどみるOasis発ということでほんわかな雰囲気が売りでもあるので、ある程度は許容できます。しかし、おのずと限度はある訳で。ハッキリ言って会話はあんまり楽しくないので、あとはキャラがどこまで気に入るかに全てがかかっています。そして、個人的には水澄さんは「あんまり……」であったよ、と。
 正直に言うとシナリオは面白くありません。想定通りなので腹も立ちませんでしたけど、お世辞にも人に薦めようとは思いませんでした。好きな人には申し訳ないですけど、水澄シナリオ担当の高嶋栄二氏のシナリオは強引な心理描写がいつもしんどいので。
 実際はこんな感じでした。
 えくれあは水澄さんのワンドでオートマタです。その動力源は魔力で、ディズ○ーランドげな都市から供給されています。補助電源もないため一歩でも外に出れば稼働停止です。主人公はそんなことを知らないのでやっちまいました。盛り上がる作品ならここで記憶を初めとした色々なところに異常が発生するところですが、本作ではあっさり再起動に成功。一切の問題は生じませんでした。
 でも、やっぱり外の世界を知りたい→なら、内部電源を作ればいいんだ!→ううん、でも難しい→それなら電池でどうだろうか→それだ!!→できた!!!→おしまい!!!!
 とまぁ、こんなコメントに困る按配なので。もうちょっと苦労しようや。山とか谷とかあるでしょ、普通は。
 しかも、オチがある意味、台無しです。3人は旅行に向かいます。遂に念願が叶ったのです。しかし、ここでえくれあさんの決めゼリフが発動。「帰ろう。やっぱり、風城が一番だな」(うろ覚え)。なんかここまでの流れ全否定っぽい感じになってるんですけど。それを言ったらおしまいではないでしょうか。
 主人公も主人公でアバターどうでもよくなってるしなぁ。世間的な感覚でも就職とか将来の話でしょうに。何もなかったことにするのはさすがにどうかと思います。
 この調子ではもう1本の担当である羽多野莉々子シナリオも不安で一杯になりますね。

 2012年12月8日(土)    ウィッチズガーデン2〜3回目終了
 2人目は羽多野莉々子。
 やっぱりというか、芳しくないですね。水澄シナリオ同様に強引で思わず閉口してしまうような論理展開が目立ちます。惹かれ合う過程とかとても苦しい。主人公に異性の目で足を見られて恥ずかしいのはわかります。しかし、それと主人公を好きになるのはまるで別の話です。自分を女として見るならもう好きになってしまう、というような思考にはまるでついていけません。一体どういうことなんでしょう。たまにあるような幼なじみ的な思考ならばともかく。告白されたら応えよう。でも、そうでないならこの恋心は封印しよう、とでもいうような。莉々子さんの場合は違いますからね。
 他にもアバターの取り決めに対する反応とかもうどう言ったらいいのか。そもそも、魔女である雪村姉妹に知らせずに騒動が起きたというのに、その後始末に対してもやはり、黙ったまま先走る。その結果、副隊長が莉々子をかばって重傷を負ってしまう。これに反省するどころか自分たちのメンツのためにまたしても雪村姉妹をシカト。涼乃が気付けば今度はあやりに邪魔させる念の入れよう。このあまりに子供っぽい騎士はカッコ良いのですか? どうもライターの情けないマッチポンプを感じてしまいますね。何度も横紙破りとか言いながら雪村姉妹は軽んじられたまま終わってしまうし。取り決めとか何の意味もないですよ。
 まぁ、誰にも忠誠を誓わず、剣も捧げることのないアトラクション騎士ではねぇ。中途半端な本物の魔物の存在が彼らの行動を却って軽くしてしまっています。人の命を背負っているようにはとても見えないという。
 ラストも降って湧いたような唐突な展開です。団長を引退させるために勝負を挑もう、ってもうどこから突っ込めばいいのやら。水澄シナリオと同様に主人公がいきなり一面的な考えに固執して意固地になるのも困りもの。それが正しい、ということに一定の説得力があればいいのですが、どうにも苦しいです。なんか異論を挟ませないようにさっさと進めてしまおうという雰囲気を感じるんですよねぇ。
 3人目はえくれあ。
 忌憚なく言ってしまうとこのシナリオは必要ないですね。より正確には2本に分ける意味がないと言いますか。エンディングが水澄シナリオと大差ないという時点でおおよそおわかりいただけるかと思います。普通に足して3か4くらいで割ったような3人シナリオでいいんじゃないでしょうか。書く場所が違うだけで筋書きも代わり映えしないですし。水澄シナリオのえくれあはまだしも、えくれあシナリオの水澄は気の毒というか、ちょっと不自然ですよね。なんでいるの、くらいの勢いですよ。
 キャラ的にも気になることが。えくれあさんはオートマタとして出来が良すぎるのでどこを見ても人間との差異を感じられません。分岐以降はシナリオ上も一切なしとある意味、徹底しています。ちょっと属性的に問題があるような。事実上オートマタになってないですよ。

 2012年12月10日(月)    ウィッチズガーデン4〜5回目終了
 4人目は緋宮あやり。
 ライターも保住圭氏の担当とあってこれまでに比べれば良くなってます。あくまでも、比べれば、ですが。このあやりシナリオに関して言うとあやりは本作のキーパーソンという感じになってます。ところが、どうも物語は二の次に見えてしょうがないんですよねぇ。色々と設定が用意されていますけど、こういう状況におけるHシーンを書きたかっただけなのではないか、そう思えてならないんですよ(体験版でも収録されていた例の厨二病っぽさを感じさせるやつ)。
 だってハッキリ言って全方位どこを向いても突っ込みどころばかりなんですよ。ういんどみるOasisだけに雰囲気補正である程度は目をつぶるにしても、それにしたって破綻ぶりが著しいです。どこかをフォローすれば反対側に穴が開くみたいな。あんまり気にしない人でもなんとなく変なんじゃ? と反応するくらいに綻びが目立ちます。主人公と出会った直後とか例の翌日か翌々日くらいなのにあやりは世馴れしすぎでしょ。
 キャラ的には悪くないのでちょっとシナリオが足を引っ張っていてもったいないです。本来、ういんどみるなら萌えゲー枠でしょうにシナリオゲー寄りなものだから、もうイベントとか少なくて少なくて。サブキャラがロボットみたいにワンパターンな言動しかしないので学園イベントも盛り上がらないことこのうえない。当然、恋仲になった後に冷やかされるイベントも旨味は少ないです。だって人間っぽくない人に冷やかされてもねぇ。えくれあの方がよほどましです。
 そう言えば選択肢が奇妙な感じでした。数も少なくて楽なタイプのはずなのに妙に厳しいところがあって何度かやり直しを迫られました。不思議なのはその際に圧倒的に莉々子シナリオエンドを迎えてしまうこと。思わず莉々子ホイホイという言葉が脳裏によぎるくらいに。だってルートは一見して魔女組かそれ以外かに分かれているんですよ。涼乃シナリオに入れなければあやりシナリオに入るのが普通でしょうに本作はなぜか莉々子シナリオに入るんですよ。他作品のイメージならバッドエンドが全て莉々子シナリオに集約している感じです。
 5人目は雪村涼乃。
 んー? このシナリオがクリア順制御がかかっているのか知りませんが、どうも真打ちっぽいですね。あやりシナリオに比べてライターが依怙贔屓しているのではないか、というくらいにシナリオがしっかりしています。ヒロイン描写も優遇されている感がひしひしと。正直、全シナリオこれくらいを望みたいところですけど(まぁ、あやりシナリオにエピローグがなかった段階でトゥルーがあるのは明らかですけど。サムネイルも全部は埋まっていないですし)。
 他よりましとは言え、ここでもシナリオには気になるところがあります。たくさんありますけど、目立つ問題点は蒔絵という人物の人柄。真摯という言葉とほど遠い時点で色々とねぇ。彼女にとってあやりの記憶なんてどうでもいいんじゃないのか? そういう疑惑を素直に感じてしまうあたりでどうしようもないです。
 涼乃さんはおとなしいキャラゆえにE−moteの恩恵は少なくもったいないです。喜怒哀楽がはっきりしている方が効果も高いんですよね。例外は乳揺れくらい。
 個人的にはミステリーとかでE−moteを使って欲しいです。矛盾点をつかれて視線を逸らせたり、核心をつかれて動揺したり、とか。見てみたいなぁ。E−moteはういんどみる固有の技術ではないようだし、どこか採用しないかなぁ。
 閑話休題。
 非常に残念だったのは恋仲になった直後に明乃のリアクションがゼロだったこと。せっかくの良キャラなのになんということを。もはや損失といってもいいくらいデスヨ。
 エンディングにはちょっと疑問が。ひょっとして雪村姉妹の髪の色は本当は違う色なんでしょうか。あやりを見る限りではそんな感じですが。 

 2012年12月12日(水)    ウィッチズガーデン終了
 最後は緋宮あやりトゥルー。
 共通からの分岐ではなく、タイトルから別口で入ります。よってこれまでのどのシナリオとも繋がりがありません。後日談ではないということですね。これが意外と重たくのしかかってきます。
 「竜翼のメロディア-Diva with the blessed dragonol−」もそうでしたが、そこまでの流れを踏襲できないこのスタイルはどうもうまくありません。しかも、本作の場合はすごく前の段階で異なる展開へと入ってしまうのでかなり拍子抜けな印象があります。
 このスタートもそうですが、どうもこの作品はぬるすぎるというか、許されすぎなんですよね。何かをしても一向に責任をとる必要がなく、誰からも責められない。解決策を模索しなくてもなんとなくぼーっとしているだけで事態の方が丸く治まってしまう。主人公はその最たるものでもう最初から全てに許されています。もうちょっと困難に直面した方がいいんじゃないかと余計なお世話をつい考えてしまうくらい。
 設定の杜撰さというか、都市のシステムのアレっ振りというかもう頭が痛いです。十代の子供が逃げただけで捕まえるどころか、発見することも出来ずに魔女が覚醒とか問題がありすぎですよ。ついでにツッコミどころも。悟朗なんて2人と会っているのにスルーとかおかしいでしょ。ストライダーは誰よりも都市のことに詳しいのにその後、発見できないというのも。
 本物のナイトパレードのことを知っているのが騎士では隊長と副隊長だけっていうのもすごい。他の下っぱ騎士にはアトラクションだと思わせて本物の魔物と戦わせているのだから恐ろしいです。知らないうちに命を賭けさせられているって怖いなぁ。
 魔女が覚醒しても結局、大したことが起こらないというのはなんだか都合が良すぎるように思います。魔物が徘徊しても誰一人として犠牲にならないあたりもうね。
 主人公がなぜ、雪村家の家宝や荒木家の魔剣を全面的に任されるのか理解不能。あらゆる意味でなんで? の疑問が消えません。
 雪村姉妹に護衛してもらう必要があるのにそれもないままひょこひょこOasisに行ったり、あやりが魔物を生んでも全然オッケーだと住民から言われたり、覚悟を決めたと言って直後にHシーンに入ったりともう突っ込むことに疲れ果ててしまいます。
 今更ですけど、結論としてはういんどみる(特にOasis)にシリアスは似合わないと。それを持ち込んだがゆえに設定の手抜かりやご都合主義がひどく目立っています。
 思ったよりも長かった「ウィッチズガーデン」もこれにて終了。ゲーム感想は近日中に。

 2012年12月17日(月)    キスベル1〜2回目終了
 しばらく前ですが「ウィッチズガーデン」の感想をアップしました。E−moteがあるからこそ高いレベルを望んでしまう。難しいものですね。
 
 インストール時に設定のインポートが出来るのはなかなか目新しくて良いですね。毎度、わざわざコンフィグで設定をいじらなくて済むのはありがたいです。しかも、戯画の過去作だけでなく体験版でもデータを拾ってくれるというのが嬉しいところ。まぁ、これも戯画のシステムがかなり出来が良いから意味があるんですけどね。発展途上だったり、システムが猫の目のように変わっていてはこうはいきません。
 閑話休題。
 1人目は高幡ちひろ。
 危惧した通りになっております。個別シナリオがちょっとアレな感じです。体験版は共通シナリオ途中までだった訳ですが、そのノリが続きすぎているというのも困りもので。主人公の不出来なところがピックアップされて結果的にヒロインの気を引く流れであったのですが、それが徹頭徹尾だとさすがに唖然としてしまいます。
 例えばテストでは全科目が赤点かそれよりほんのわずか上ってどういうことか。全くやる気がないなら仕方ありませんが、それなり以上にやる気があってこれですからねぇ。そんな惨憺たる成績で集中力がないだけと言って開き直るのはいかがなものかと。能力不足はまだしも努力もしない、できないというのでは感情移入はちょっと難しいです。
 このようにイベントのほとんどで主人公が足を引っ張る、もしくはその原因となる、という構成なのでストレスも溜まりやすいです。こういう状況でヒロインたちからモテモテというのでは嬉しいよりも正直イラっとします。
 物語もかなり物足りないです。クリスマス会と恋愛くらいしか主題がないのに、クリスマス会の準備は具体的な描写がほとんどなく、なんとなく色々とやっているだけ。大変大変と口で言うだけでサッパリ伝わってきません。余裕がないと言いながら普通に作業中にHしたりしますしね。会の当日に充実した日々だった、みたいなコメントを吐きますがプレイヤーには全く感慨がありません。しかも、共通シナリオを書いているライターでこれですから他のライターでは押して知るべしです。
 恋愛もかなり弱いです。そもそも、恋仲になる最大の要因がクリスマス会で一緒に活動しているというだけなので、虫が良すぎると感じてしまうような都合の良い流れでカップルになってしまいます。障害のはずの夕美なんてちはるよりも先に主人公を認めてしまいますし。障害になってませんて。
 期待のCGもちょっと。安定度に欠けるというのもありますが、季節感を無視しすぎる格好に困ってしまいます。12月24日なのに夕美なんて、腕全部に肩もむき出し、スカートは太股全開だなんて本作の舞台は一体どこなんでしょうか。発売自体がタイムリーなこともあってメチャメチャ寒そうです。彩乃姉なんてビキニに似たようなものに上着を羽織っただけですよ。見ている方が寒くなります。以前も書いた胸のサイズもそうですけど、もうちょっと考えて欲しいです。せめて発売が夏とかならスルーしやすいのに。
 ちひろさんの魅力もいまひとつでした。正確には共通からあんまり延びていない感じがもったいないように思いました。それとサンタ衣装でのHシーンがないのは何の嫌がらせでしょうか。主人公が口に出して約束までしたのにないというあり得なさ。驚愕の仕打ちです。
 2人目は長津田夕美。
 恐らくはシナリオライターが共通とは異なります。そのせいか、クリスマス会準備の描写のなさが半端ない。2周目ということを考慮しても実にあっという間に終わってしまいました。
 物語はやはり残念な感じ。主人公は個別シナリオでも駄目ポイントを確実に稼いでいくのでみるみる醒めていきます。それだけならまだしも、夕美まで一緒になって劣化していくのでつける薬がありません。共通で夕美のキャラが気に入った人はちょっと悲しい感じです。惹かれあう過程自体ちょっと、いやかなり苦しいというのに。みんなが気をきかせていなくなった会室でHに及ぶのはいかがなものかと。バッチリ覗かれましたけど、当たり前だと思います。1時間半とか2時間とかいなくなってろと言うんですか?
 ラストのとってつけたようなハラハラもどうかと思います。その結論も。見ず知らずの妊婦は何度でも無条件で助けるのに生徒会のちひろの手助けはできないというのはどうも承服しがたいように感じます。前者は彼女の言うことでも聞けないのに後者は彼女のためってなんだかなぁ。見所に困るシナリオです。
 原画が高幡ちひろとは異なりますが、やはり安定感に欠けるように見えます。それと両原画家に言えることですが、なんか脱がさない方がエロいような気がします。一番最初の主人公の下敷きになるカットとか。
 私のプレイ速度で日曜日の時点で2シナリオ終了。全4シナリオですからボリューム的にもちと問題がありそうです。

 2012年12月19日(水)    キスベル終了
 3人目は宮前エリ。
 おお、なんだか予想外の出来です。テキストがそれなりに面白く、読んでいて意義のある展開が見られます。複数ライター制が珍しく良い方向に働いたパターンですね。たぶん、いえ間違いなく共通シナリオを手がけているライターとは別人でしょうから。そのくせ、きちんと共通シナリオの出来事を上手に活用できていて感心させられます。
 イベント名「いじられる小動物」とか打てば響くような各キャラによるネタの応酬が楽しいですし、笑えました。それでいて、きちんとエリとみんなの距離が縮まるというポイントに納得感をえられるようになっているのもうまいです。
 エリシナリオとしても、ちょい都合はいいですが、展開のさせ方はなかなか巧みで面白いと感じさせられます。他のシナリオでは活躍度が弱いエリにしっかりとスポットが当たっています。キャラとしての魅力もしっかりと出ていて好印象です。間違いなく本作で最も出来の良いシナリオでしょう。
 彩乃姉さんと姉妹のようになっていく流れも他シナリオとは差別化がはかられていて良かったです。まさに、エリが主人公の恋人になったからこその展開でした。主人公もこのシナリオだけは力不足を認めた上で前向きに努力しようとするので好ましかったです。無駄に駄目ポイントを稼いだりしないですからね。
 ちょっと気になったのはたまに会話のネタが繋がらずに置いてきぼりになるケースがあること。エリシナリオだとテスト前の源氏物語でエリが知りたかった疑問がそのまま流されてしまっています。不思議なことに担当が違うであろう他シナリオでもこうしたものがひとつはあるんですよねぇ。どうしてかしら。
 恋仲になって以降もここまでの2人と違って充実しています。他は投げやりとまでは言いませんが、初H以降は消化試合に近くトーンダウンが感じられます。単純に日付的にもそれは表れています。エピローグじゃないのにクリスマス会以降があるのはエリシナリオくらいのものです。
 残念だったのはHシーンの演技があまり上手ではなかったこと。聞けども聞けども同じものを聞いているようでした。
 ラストは梶矢彩乃。
 うーん。ま、当然ですけど2人目までのレベルに戻ってしまいました。なまじエリシナリオを経験してしまったゆえにがっかり度も大きかったです。
 物語的に得るものが少ないというか、内容に乏しく面白味もないというしんどいシナリオでした。なんというか、少ない中身でそのネタが必要ですか? と聞きたくなるような。夕美シナリオもそうでしたが、わざわざそんな旨味の少ないネタを選ばなくても、という。
 しっくりこないとか、かなりどうでもいい感じです。なぜ、友人や弟分であった頃よりも後退するのか。そして、それが主題となるのか。ちいともわかりませんよ。もっとヒロインを魅力的に見せる方を優先して考えて欲しいところ。シナリオ重視の作品ではないのだから。
 あとはエリシナリオでの彩乃姉の姿が印象として焼きついているので、どうしてもグレードダウンしているように見えてしまうという思わぬ落とし穴も。
 全体的な構成ももうひとつ。告白→即Hのパターンが多いのも工夫が足りないと感じます。というか、昔のゲームっぽく見えるんですよね。だいたいの箇所において。
 「キスベル」もこれにて終了。ゲーム感想は近日中に。

 2012年12月22日(土)    ガンナイトガール開始
 先日「キスベル」のゲーム感想をアップしました。体験版から予想しうるおよそ最低ラインの出来でしたねー。もうちょっと面白くなるかなぁ、と思ったんですけどね。キスベルがシナリオにあまり関係ないのも肩透かしでした。
 
 「ガンナイトガール」。まだ始めたばかり。作中で数日くらいですが、なかなか面白いです。半信半疑で買いましたけど、予想以上に良い買い物だったのかもしれません。とか、良い気持ちで初日を終わったら255MBの修正ファイルが出ていると知って微妙な気持ちに。ナローバンドの身には厳しいです。
 ま、それはともかく、この先はどうなるか。それが純粋に楽しみになる作品は久しぶりです。方向性がわかりやすく、伝えようとする手法もひねることなく直球なので、ただただ物語を追うことに集中できます。
 テキストは必要以上に文字数を使わず、可能な限り丁寧に書いているのでテンポは良好です。キャラもしっかり立っているので自然に会話も弾みます。主人公も言っていますがちょっとデレるのが早すぎる。本当にそう感じるのは回り道の少ない簡潔な展開を貫いているからでしょう。
 気になるのはネタキャラを演じているようなところでしょうか。昨今の流行を取り入れているようなサブのキャラ付けがなんか浮いているような気がします。それを助長するような主人公の追従(?)ぶりも。時代設定が2034年でなければあんまり気にもしないんですけど。
 CGのレベルの高さもなかなかのものです。ヒロインたちは言うに及ばず、メカや背景など見ていて安心するようなクオリティは本作の力量を端的に示しています。
 
 「ガールズ&パンツァー」のBDを買いそこねてしょんぼりする。ここ数年DVDやBDなんていつでも買えるようなメジャー作品しか買っていなかったので予約するなんて行動はすっかり忘れていました。エロゲーは予約するのにねぇ。それとBSでの放送ということでを括っていた面もありました。今、考えればだからこそ油断せず予約しなくてならない条件だったと思うのですが完全に後の祭です。2巻と一緒とはまた長いことよのぉ。

 2012年12月27日(木)    ガンナイトガール1回目終了
 1人目は風祭志乃。
 う〜ん。もったいない。せっかく基本は良いのに無駄に印象を悪くしている感じです。あまりにスッキリしない。選択肢や話の流れからトゥルーシナリオかクリア順制御があるのは丸分かりなんですけど、それにしても志乃シナリオとしての配慮がなさ過ぎます。知らねぇ、とばかりに謎は放置したまま終わってしまいます。全体の中のひとつとしても志乃シナリオとしても問題があると思います。だって放置なのか、矛盾なのか、それさえわからないことがあるくらいですからねー。
 志乃の物語としてもちょっと。そういう仕込みなのか、わかりませんけどキャラクターがあまりに安定しない。機械的なツンデレとでも言えばいいのか、最初は実態が存在しないような強気キャラで、中盤を過ぎると唐突にそれが崩壊してしまう。あるはずだった動機もぽっかりと消滅。肩透かしと言うべきなのかよくわかりません。まぁ、回想シーンとかで父や兄が一度もでない時点で色々とアレですが。
 個人的にもこういうキャラは合わないので厳しいものがありました。本人が言うようになかなかにうざかったです。どうにか好ましいと思ったとしても、そんな姿は途中で消えてしまうんですからねぇ。現れたのは小学生ような泣き虫さん。やっぱりキャラチェンジするようなヒロインは苦手ですわ。
 1周目はほうでん亭センマイさん無双な感じでありました。サブにしておくにはもったいない存在感です。誰よりもボイスはきっちりと聞いておりました。1周目で最も記憶に残ったセリフはコレ。
 「ありがとうとかあまり言われたことないんだよ」
 地味に悲しく切ない。とにかくよく喋ってくれます。
 CGもちょいと問題が。正直に言ってまるで安定していません。それぞれのカットが別人級で戸惑うこともしばしば。なにやら得意カットと不得意カットがあるような気がします。お志乃ちゃんは一行の中でもかなり落差が激しそうです。
 
 「ガールズ&パンツァー」の最終回が総集編に。まぁ、そもそも1話は足らなかったようなのでそれが2話になっただけのようですが。放送は3月予定だそうですが果たしてどうなるか。あまり延びるようだとBDの発売スケジュールにも影響を与えそうですね。第2期を見据えているようですし、前向きに楽しみに待とうと思います。

 2012年12月29日(土)    ガンナイトガール2回目終了
 2人目は七海恋歌。
 人は選びそうですがなかなか良い出来です。志乃シナリオに比べると色々なところが丁寧でしっかりしているので読み応えがあります。ジャンル的にもサイコホラーっぽい感じが出ていて他ルートとの差別化に繋がっているのも高ポイント。それと恋歌ルートの良さという訳でもないでしょうが、2周目ということで勝手がわかっていることもあってそれがプラスに働いています。スッキリしない感はだいぶ薄れました。
 ミステリアスで真相が最後までわからない展開は志乃シナリオも同じなのに、なぜここまで差があるのでしょう。ライターが違うと言われれば信じそうなくらいですよ。恋歌シナリオを終えた今でも向こうには首をひねりたくなるようなシーンやセリフが幾つか残っています。例えば夜刀の残したセリフとか。そのせいで恋歌シナリオでは予想が外れたりしたくらいですから。
 キャラ的には好き嫌いがすごい分かれそう。個人的にはお気に入り寄りではあるんですけど、なぜか最後にメガネ化するのが困りものでした。それと幼少期のトラウマネタとしてはなんだかすごい聞いたことがあるようなネタなのがちょっと。髪飾りと髪型の真相とかね。
 相対的な話なんですけど、他シナリオの恋歌の方がカッコ良いというか、良い役回りなのが気になります。志乃シナリオの最後なんてどっちがヒロインかわからないくらいでしたよ。いいところを持っていき過ぎ。というか、このライターの特徴の疑いもありますね。深く書かないキャラの方が輝くという。恋歌ほどではないものの、志乃もちょっとそんなところがありますから。
 主人公もわりと差があります。展開のせいもあるのでしょうが、志乃シナリオでは困った姿がしょっちゅう見られて大変でした。ところが、この恋歌シナリオでは追い込まれていることが多いせいか、そんな姿は全くと言っていいほど見られません。ついでに言えば2周目で共通シナリオを飛ばしていることも大きいと思います。
 他の作品でも思いましたけど、エピローグが長いパターンはあんまり良い気がしませんね。最後まで来ると何の演出もなく、いきなり終わってしまうので置き去りな気分です。正直、余韻が感じにくくてもったいないというか困ります。少なくとも終わる場所がわかりやすい展開が望ましいのではないかと。もう1回、別のエンディングがかかる作品もありましたね。
 2人を終えてHシーンはあんまりエロくないなぁ、というのが実際のところです。テキスト、シチュエーション、CG(構図)などいずれもあまりエロ度は高くないです。こだわりも感じられず。コスプレもので脱がすな、という意見は基本的には同意ですけど、それがサッパリ脱がさない、着崩しもしないという意味なのはさすがに極端ではないでしょうか。少なくともエロゲーではせっかくの衣装デザインの意味が半減だよなぁ。
 2周目ということでスキップではなく、次の選択肢へ機能であるジャンプを使うように。なかなか早くて便利です。短いとはいえログにも反映されるのでどんな選択肢かわかりづらくても大丈夫。プレイ時間がかなり短縮できてます。
 
 COSMIC CUTEの「LOVESICK PUPPIES〜僕らは恋するために生まれてきた〜」をヨドバシで全額先払いで予約した当日に延期が公表される。………………。難しいもんですな。本当は発売月に予約したいのですが、なぜか最近はマスターアップ頃になると締め切ってしまうんですよ(注:メーカー的にはこの頃には締め切りになっているのですが、それでも予約キャンペーン特典はついていたのです)。前は平気だったのに。月毎の予算もあるし困ったなぁ。まぁ、どこかで帳尻を合わせればいいのですけど。
 ということで、2月購入予定タイトル2本はもう支払い済みになってしまいました。これをどう考えるべきかなぁ。悩みどころです。

 2012年12月31日(月)    ガンナイトガール3回目終了
 早いもので今年も残りわずかです。例年のお約束、個人的エロゲーランキングは「ガンナイトガール」をプレイ中なので後日ということで。「黄雷のガクトゥーン」もありますしね。いつまで経ってもこの悩みは解消されそうにないですね。プレイ予定の2012年タイトルが31日よりも前に終わってれば問題ないんですけど、それもなかなか難しい訳で。
 
 「ガンナイトガール」。3人目は宗方ましろ。
 恋歌シナリオ同様になかなか悪くないです。というか、やっぱり1周目に選ぶシナリオを間違えましたよねぇ。このましろを選んでおけば、と思わずにいられません。まるでお手本のような入門編ですよ。クセが少ないのでなじみやすいです。エンディングにもそれは表れています。志乃や恋歌シナリオが変化球ならばましろシナリオはまさに直球。ちょっとだけ変化させる、なんてこともありません。ようやくパッケージ裏のメッセージ、
 >いずれ戦地に赴くあの人に俺はなにをしてあげられるだろう−
 に得心がいきましたよ。これまでの2人はこのメッセージがピンと来ない終着でしたからね。特に志乃なんて退役しちゃってましたから。ピンと来ないどころか的外れな感じでした。
 ましろ本人は意外と良キャラで、他の2人のように自分のシナリオでの魅力がもうひとつ、ということもなかったです。ただ、ましろが「〜でう」と言い、主人公が「でう?」と聞き返し、「かみました」と答えるネタはあまりにくどいと感じました。ギャグにすらなっていないものを何度も愚直に繰り返さえれてもねぇ。ライターはどんなこだわりがあったのでしょう。10回くらいはやっていたような。2〜3度もやれば十分ではないですかね。せめて掛け合い自体には変化をつけて欲しかったです。
 エンディングも少し。ネタが割れすぎていてちっともハラハラしないのはいかがなものでしょう。テキトーっぽいテキストがさらにそれを助長しています。個人的には「とらいあんぐるハート2」の椎名ゆうひシナリオとか思い出してました。あれを見習ってとは言いませんが、もう少しくらい他のキャラを絡ませるとかして、もう駄目なんだろうか感を出した方がいいと思います。全く疑えないままそれなりに続くテキストはしんどかったです。
 年内に終わると思った「ガンナイトガール」はあっさり年跨ぎに。来年もよろしくお願いします。

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