もう先週の話ですが「初恋1/1」のゲーム感想をアップしました。なんというか、もともとそれほど期待していた訳ではないとはいえ、それにしてもな作品でありました。せめて20周年記念とか余計な冠が付いていなければね。
今週(いえ、もう先週ですね)のお買い物は表題作と「すぽコン!〜SPORTSWEAR COMPLEX〜」の2本。気になるタイトルページにないことからわかるかもしれませんが、悩みながらの購入でした。ライアーソフトの「平グモちゃん」なんかも気になっていたのですが、体験版がまるでピンと来なかったので表題作を買うことに。デビュー作の評判が芳しくなかったのでびくびくものでした。表題作から始めたのは単に「すぽコン!〜SPORTSWEAR COMPLEX〜」がヨドバシでは売り切れで通販で手に入れたため。
閑話休題。
1人目は柏木りさ。
正直なところ、途中で日記は書きにくかったので1周目が終わってからになりました。……と考えていたら間もなく2周目も終わってしまったと。
まぁ、出来の方は悪くないです。むしろ、良い方に属するでしょう。好みで全てを決してもいいのでは? と言ってもいいくらいにはしっかりと作り込まれています。この手の作品にご都合主義はつきものでしょうし。
と、書いたんですが、そうは言っても気になることはある訳で。
何よりも一番は本作が複数のヒロインを擁していること。フローチャートを見れば一目瞭然なんですけど、本作は誤解しようもないくらい一本道のシナリオなんですよ。なのに、ヒロインが複数いるという座りの悪さ。最後だけ選択肢で相手を選ぶというシステムならばまだしも、しっかりとフラグをたてる形で、です。
物語の実際の展開も同じく起きる出来事に対してヒロインをすげ替えるだけ。ある意味、これこそが最大のご都合主義かもしれません。まぁ、だから1周目が火曜夜までかかったのに水曜中に2周目が終わってしまったんですよ。あまりにも落差があり過ぎです。
結局、ヒロイン(ルート)が複数いるのはなんだかもったいつけた印象ばかり強めてしまったような気がします。特に各キャラ関連がそれで、さんざんもったいつけたり、くどいくらいに描写を用意しておいて最後には何もないまま終わってしまう。そんなのが幾つもあります。りさルートで言うなら涼子さんのことやリリエンソール大尉のこと、尾身と未来のこともそうでしょう。院長なんて脇キャラでさえなんだか思わせぶりです。でも、何にもありません。
シナリオ上でもやはり、突っ込まずにはいられない箇所が何ヶ所かあります。例えば6章とかね。一見して脱出する主人公はカッコ良いですけど、あの自傷行為はあまりに呑気すぎるでしょ。SPOOKが来たらどうするつもりだったのか。つまりは余裕の成せる技でしかなかったというね。結果論ですわ。
ところで、バレバレすぎるオチはそのまんま過ぎて却って驚きました。というか、理屈に合ってなくないですか? またすぐ会える、って言葉がりさとそっくりになった妹と再会するって意味だなんて強引すぎでしょ。なんか翻訳を間違ったかのような微妙なズレを感じましたよ。っていうか、愛し合うとか言ってませんでしたか。それでいいのか?
2人目は工藤涼子。
最初は兄貴用ヒロインかと思っていたので驚いて、ちょっと感心しながら進めたらやっぱりそうだったという個人的に面倒くさい流れがありました。
真面目な話、この人をヒロインと呼ぶのは語弊があると思います。だってHシーンもなければ恋仲にもならないという衝撃のオチ。兄貴のために主人公がお膳立てして去るという謎すぎるシナリオ。なんで童貞の弟がプレイボーイの兄貴にそんなことをしなくていけないのか心底、不思議でありました(ああ、リリエンソール大尉とのアレがHと呼んでいいなら童貞ではないですね)。主人公にあるのは妄想によるHシーンのみ。それもある種のダッチワイフ付き。もはやホラーです。なんか鬼畜ルートのカカロのためにナナスがフラグを立てる「ママトト」を思い出しました。
それにしてもラスボスとの最終決戦はいくらなんでも業が深すぎませんか。主人公が知らずにしたことはそうまで罪深いのかとあまりの憐れっぷりに泣きそうでしたよ。りさルートの場合、彼女が恋人であったのは紛れもない事実ですから構いませんが、涼子ルートでは恋人でもなんでもないじゃないですか(未来においても違う)。ちょっと痛すぎて正視できませんでしたよ。
己に勝つのがしばしばクローズアップされる重要なファクターであるのはわかりますけど、ここまで嫌がらせのように立ちふさがるものでしょうかね。フィギュアヘッドを味方に分析されるシーンは本当にもうね……。
どうでもいいですけど、本作のHシーンは油断すると笑いそうになります。特にお兄ちゃんのは。
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