もうしばらく前ですが「Princess Evangile〜W Happiness〜」のゲーム感想をアップしました。う〜ん。これで5800円くらいなら十分に良い出来と言えるんですけど、7800円ではねぇ。ボリュームがあってもシナリオが良い訳でもないですし。
「初恋1/1」。1人目は学生会長、真加辺碧。
もうどこから突っ込んでいいものやら、このシナリオは。最初から最後まで疑念が尽きることはありません。ホント不思議なシナリオです。
ヒロインの碧さんは父親に携帯禁止、アルバイト禁止、恋愛禁止を言い渡されて、それを納得の上で約束した今時、珍しいお嬢さん。なのに、です。主人公が渡した携帯(契約期間中にスマートフォンに変えたため、期間が残っている、らしいです。違約金のほうが高いのでしょうか)を軽い口車に乗せられてあっさり使用してしまいます。
さらに、しばらくして主人公が告白すると好きという気持ちがわからないと言って保留に。と思ったらわずか二、三日で受け入れてしまいます。この間、特に心情が変化するきっかけのようなイベントは見当たりません。
もうここから先は一直線。一度デートしたかと思えば一気に肉体関係に邁進していきます。
驚くべきは最初からここに至るまで主人公も碧も父親に露見したらどうしようとか一切、考えないんですよ。碧にいたっては罪悪感のかけらもなければ、葛藤する様子もないというある種の徹底ぶり。一体どういうことなのか、全然わかりませんでした。
順調にバカップル道に励んでいた2人でしたが6月に入っていきなり碧の様子がおかしくなりました。急によそよそしくなりメールの返事もほとんど返って来なくなるように。もちろん、主人公には身に覚えがなく、問いただそうにも避けられたりごまかされたりでまるで事情を語るつもりがない様子。
そのままどんどんと時は過ぎていき気がつけばもう10月。主人公はこの間、ボーカル曲の演出にのって延々とメールを送り続けます。どうやら全て返信がないみたいです。こんな主人公もちょっと怖いですが、説明など全くなしでシカトし続ける恋人もかなり嫌です。
文化祭さえ終われば全て元通り、主人公は信じていましたがそうは問屋が卸しません。ちょっと引っ張りすぎな気がしますが、ようやくまともに会話する気になった碧からは全て過去形の思い出話が。
そして、現れる父親。そうです。交際がとっくに発覚していたのです。それにしても青天の霹靂とばかりに驚く主人公やあんだけ好き勝手やっていながらバレた途端に速攻で主人公を裏切る碧はなんなんでしょう。この時に出される母親のこともなんだかすげぇ後出しジャンケンな感じで不可解すぎますて。それ悩むタイミングを明らかに間違えてませんか? 少なくとも父親の言いつけを破る前に悩むべきでしょ。
そもそも4ヶ月もお預けを食った理由はなんなのか。別に主人公に一声あっても困る理由は何もなさそうですけどねぇ。
他にもツッコミどころは山のようにあります。
料理がまるでできない主人公。碧はそのことを実体験で知っているのにラーメンを作らせたり→超強引な接近戦に持ち込むため(なぜ、舌を火傷して肩を抱くような展開になるのか)。
作品の売りのひとつはヒロインのカラオケ。それぞれが持ち唄を聞かせてくれます→碧の場合、違う人がボーカルを務めてます。バサラとかシェリル・ノームみたいなものですか?
2人が恋仲になると主人公の父親が福岡に単身赴任に。週末は母親も世話しにいきます→理由は書く必要もないでしょう。同じ理由が再びあると今度は福岡で冠婚葬祭が発生。
あと全体的にやること成すことうまく行き過ぎです。まぁ、高嶺の花である碧とあっさり恋仲になれるって時点でもうね。
このように気になりすぎるポイントが多いせいかHシーンもあまりエロいとは感じられませんでした。いちゃつく姿勢もそうですけど、前提条件がちょっと悪いんですよね。無駄に集中を削がれている感じですよ。色々ともったいないです。
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