3人目は璃国美衣奈。
存在感から考えてシナリオがあるとは思いませんでした。なんかみそっかす的な空気を醸しだしてますしね。あとボイス付きでは珍しい(!?)変身しない人ですし。
シナリオはどうもねぇ。重たいものを抱えている設定なんですけど、与えられたシナリオ量が少なすぎて荷が重すぎるんですよ。でも、解決しない訳ではないから結果としてドラマが軽く感じられてしまう。切ない悪循環ですわ。それとうじうじする主人公がとても情けない。大事な妹分を守るのにどうして重大な決意が必要なのでしょう。しかも、助けることは人生の責任を持つことだ、なんて考えになってるし。1か0しかないなんて人間に対する考え方じゃないとキザイアも言っていたというのに。
どうやらシャッテンを察知できるのは特異体質という以上の理由はなさそうです。ちょっと拍子抜け。
4人目は恩田芹果。
ここまで書いてきませんでしたが、各個別ルートに分岐するとはいえ、時系列としては誰かのルートに入らなければその分だけ先の日付へ進むことになります。つまり、個別ルートに入らずとも似たような事件は起きるようになっているんですね。で、ここからが大事なのですが、本作の場合だと個別ルートに入らなかったキャラの命運はろくなもんじゃありません。ほとんどバッドエンドなんじゃないの、コレ? というほど酷い目に遭います。ま、境遇もさることながら気になるのは事実上、退場してしまうということなんですね。いなくなること自体に意味は窺えず、ちょっと良くない意味でのライターの見切りを感じてしまいます。
シナリオは美衣奈シナリオの続きというイメージが強く、あまり芹果のためのシナリオという感じがしません。なにやら芹果に対してだけキザイアへの言い訳をするのが奇妙な感じでありました。由貴や美衣奈の時はしなかったのに。
ラストはキザイア・緋乃神
何でかわかりませんがここまで来るとすっかり終末のような雰囲気になってます。失敗すれば世界はおしまい、みたいな。
シュレミールの正体から始まってかなりグダグダなシナリオに仕上がってます。何もこの正体までタイガージョーをなぞらなくてもねぇ。わざわざオヤジの声を加工したボイスで喋らせておいてこれでは。しかも、なぜそんなことができるのかという点も後出し説明(しかもイマイチわからない)ですし。ひとつだけ借りられるみたいなことを言っていましたが二重変身している意味もよく分からない。そもそも誰に借りたのかも不明。けれど一番は結局、クローンキザイアをみんなの目の前で殺す理由が見当たらないということ。詰まるところ、インパクトだけを追い求めてそうした可能性が高いです。せめてキザイアは死んだと思わせて重要な何かをしていれば良かったのですが、それも特にないという。
失われた3週間も無理がありすぎ。説明されているというのになぜキザイアが主人公に惹かれているのかちっともわからない。そういうものなのだ、と解釈するしかないあたりちょっとさみしい。最初のHシーンが唐突なのには理由がありました、と言いたいようですけどそれも苦しい。だって3週間の方もたいがい突然ですし、なによりキザイア本人がクローンと自分は別人だと言ってますからねぇ。
好きな相手である主人公が薬殺されたとあっさり信じ込んでいるのも謎。どうやって騙されたのかは知りませんけど、ちょっとねぇ。
街でデートするあたりも理解不能。面会謝絶の人間がうろうろしていて誰も姿を目撃しないのはまだしも、それを期待しているであろうキザイアたちはなんなのかねぇ。
最後は超変身。結局、最後まで必殺技も超必殺技も何もかも知らない内にいつの間にかできるようになっているというオートプレイっぷり。特訓も習得の儀式も何もかも必要ないのではありがたみもありません。まぁ、気の持ちようで戦闘力が乱高下する設定のゲームですから止むを得ないのでしょうけど。気合だけでフリーザ様が倒せるならクリリンは死なずにすみましたよ?
エンディング前はひたすら設定説明を繰り返して盛り下がっていました。あまりすっきりしないラストでしたね。ゲーム開始時のオートモード中の謎は解けないままでした。プリンセスドレスが消滅したのはなぜ? 影を借りたのにインペリアル・ガーディアンではなくアークナイツ・プリンセスになったのは? シュレミールになったのとは異なる行為なのか。よーわかりません。
クリアしたのは日曜夜。プレイ時間は16時間程度。内容から考えるとちょーっと短いですね。分量を増やせないならルートはキザイアルートに絞るべきでしたね。その上で全員に活躍の場を作ればいい。
「Trample on ”Schatten!!”〜かげふみのうた〜」もこれにて終了。ジンクスはまたも更新されてしまうことに。ということでゲーム感想は昨日アップしました。
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