映画を見ている間中、なんだか物凄いデジャブのような感覚がありました。その居心地の悪さとでも言いますか。見ている間は思い出せなかったんですが、帰り道にもしやと思い、調べてみたらやはりそうでした。
どうも私は権威ある賞に選ばれた作品とは合わない傾向が強いみたいです。映画の方向性として私が求めていないものこそが賞に選ばれる秘訣なのかも。
私がこの映画と近しいイメージを感じた作品の名は「息子の部屋」。やはりパルムドールという賞に選ばれてました。違いはこの話が実話をベースに描かれているということでしょうか。
見ている間は展開意図がまるで分からぬストーリーだと思ったのも道理です。そこにはフィションとしての意味はないんですから。解説なく他人の人生を理解するのは難しいです。果たして彼の人生を追体験したい人はどれくらいいるんでしょうか。まぁ、その割にはエピソードのぶつ切り具合が何とも現実的なんですが。矛盾するようで矛盾していないってとこですか。
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