2007年に発売されたClearのファンディスクはどうしてだかイベントと通販限定でした。雑誌のQ&Aによると安価でクオリティを保つため、と答えていますがそのわりにはテレカ付きで6300円とあまり安くはないような気がします。
購入動機は本編のヒロインたちがそれなりに気に入ったから、でしょうか。
初回特典は特になし。
修正ファイルが出ています。アンインストールできない場合は適用しましょう。
コンテンツはショートシナリオ6本。各ヒロイン1本ずつとサブキャラに1本が用意されています。ジャンルは本編と同じく通常のアドベンチャーです。
足回りは本編とほぼ同じ仕様、ということで親切さに欠ける点が目立ちます。メッセージスキップは早くもなければ遅くもないくらい。
バックログはメッセージウインドウ単位と別画面の2種類が用意されています。ホイールマウスに対応、ボイスのリピート再生も可能ですが、それほど戻れない上に特定の箇所でログがリセットされてしまうことも。ロード直後にも使用できません。
セーブがシーン単位で再開時に既読文章を読まされる、ということはなくなりました。文章量を考えれば当然かと思いますが。
コンフィグのスクリーン設定をなぜか記憶してくれません。フルスクリーン派の人は起動の度に変更しなければならないのでなかなか面倒です。ウインドウの最大化アイコンが使えるのでまだましですが。
シナリオはいかにもファンディスクらしいおまけ的な後日談が基本線で、まともな意味でシナリオと呼べるものは6本中2本しかありません。具体的には春乃After StoryとネンAnother Storyがそれに当たります。
物語はほとんどが本編から1年後という設定。よって季節や衣装的な変化はありません。省力化を旨とするファンディスクにはよくある話です。
本編のメインシナリオライターである呉氏は監修のみの参加なので大きな期待は禁物かと。
ボリュームはそれほどでもなく各シナリオとも2時間プラスマイナス30分といったところ。総量として考えるとプレイ時間はかなり短く、本編から想起されるイメージとしてボリューム不足は否めません。
Hシーンは1回から3回とキャラクターによってばらつきがあります。エロ度は本編と比べてそれほど変わりません。シチュエーション的には制約を受けなくなった分だけ少しは良くなったようです。全体的にはやっぱり弱めかと思います。
CGはあまり力が入っているようには見えないポイントです。上述したように1年後の物語なのでヒロイン陣の立ちCGに変化は見られません。イベントCGは差分抜きで37枚(本編使用CGは除く)とテレカ付き6300円の価格を考えるとお世辞にも多いとは言えないように感じます。まして原画家は4人ですから。
Hシーンは1シーンにつき1〜2枚。総枚数からもわかる通りハッキリ少ないとわかります。基本は半脱ぎです。
音楽は本編の曲をそのまま使っているようです。あくまでも私の記憶が中心になりますが。新曲のように聞こえる曲もありますが、なにぶん音楽鑑賞モードがないので確認できません。エンディングテーマも同じものを使用しています。
ボイスは主人公のほか名前のないキャラには用意されていません。ヒロイン陣はフルボイス。演技の方は問題なく、本編と声が違うということもありません。
まとめ。さすがイベント通販限定のファンディスク。コストパフォーマンスの低さはかなりのものです。サービス、素材不足が随所で目立ち、よほどのファンでないときついと思います。
お気に入り:月村美姫、岡本ののか
評点:50
作品の性質上、キャラ別感想はありません。
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