雨が降っている。たった高さ一メートルの塀の向こうは小道で、その先には旅館が建ち並んでいる中、男の腰に顔を埋める香澄の頭が繰り返し上下していた。
じゅるじゅると音を立てて先走りに塗れた性器を幹の半ばまで咥え込み、強く吸う香澄の口内に濃厚な粘液が絡み付く。男の手に操られるまま幹の根本から傘までの長い刀身を往復する香澄の髪を纏める簪が揺れる。粘着く先走りを嚥下する香澄の口から引き抜かれる度に傘が顔に跳ねあがり、桜色に染まった美貌に唾液と先走りの混ざった粘液が塗り広げられていく。
見ないで。そう思うのが何故なのか判らなくなってくる香澄の頭が上下する度に、蝶結びを解かれている帯がたった数ミリずつではあるがじわじわと緩んでいく。男の腰に顔を埋めている少女の浴衣は身体を捻る窮屈な体勢ともう一人の男が軽く覆い被さる様に両方の乳房を揉む激しい動きに乱れ、胸元が緩み衣紋は必要以上に抜け鎖骨と胸の谷間が覗き、背中は肩甲骨の辺りまでが肌蹴てしまっていた。
んっんっと甘く詰まった息を漏らす香澄を追い詰める様に口腔奉仕を受けている男が少しずつ衿を肩へと更にずらし、激しく揉みしだかれる乳房を覆う浴衣が弛み意味を成さなくなっていく感覚に涙が溢れる。目立たない為の口腔奉仕で上半身が裸にされては咄嗟に隠す事も出来ず、正面にいる足湯客に香澄の乳房を直接見られてしまうだろう。剥かれるのは奉仕が物足りないからなのだろうかと、教え込まれた限りの技術でじゅるじゅるとしゃぶる少女に好色な視線が絡み付く。先刻の口上と熱心な口腔奉仕は香澄の願いとは逆に男好きな淫奔な娘と男達の目には映ったのか、入口近くに座っていた男達は三人の正面に座り直しじっくりと眺めている事に少女だけが気付いていなかった。
足湯の外は雨脚が強まり人気は途絶えていたが、夕餉前の時間は旅館へのチェックインも多い筈でいつ人が通ってもおかしくはない。小さな足湯は五人でも十分に人が入っている様子だが、香澄が奥へ詰めていた為に入口はまだ空いており、雨宿りも兼ねて知らぬ人間が入りかねなかった。
背後から身八ツ口を通して荒々しく乳房を揉みしだく男の手の中でニップルリングの鈴がちりちりと忙しなく鳴り響き、香澄は柔らかな乳房に指が食い込む痛みに咽ぶ。乱れきってはいるが一応乳房を隠してはいる濡れた浴衣は男に手の甲に貼り付き、荒々しい動きの度に緩んだ帯から布地をじわじわと引き出していく。
「――っ…は…ぁあああああんっ!」
不意にニップルリングに挟まれる乳首の際に爪が食い込み力任せに捻られた瞬間、堪え切れず仰け反り嬌声を上げてしまった香澄の顔に、直前まで奉仕していた男の精液がびちゃりと弾けた。息苦しさと快楽に薄桃色に染まった柔肌に一度ならず二度三度と繰り返し粘度の高い夥しい精液が浴びせられる。喘ぎ半開きの口だけでなく整った鼻梁や滑らかな頬だけでなく瞼や長い睫毛にも容赦なく降り注ぎ、牡の精子が大量に泳ぐどろりと濃厚な白濁液が薄く汗ばむ清楚な顔に淫靡な化粧を施していく。
びくびくと全身を震わせ小さく喘ぎ続ける香澄の身体を男が操り、足湯客との間にある中央の通路と男達の座る縁台に膝を突かせ足湯の堀を跨ぐ体勢へ変えさせた。
幅五十センチにも満たない堀であっても膝でそれを跨げば脚の開き具合は徒歩のそれとは全く異なり、元から帯が緩んだ浴衣の腰から下は大胆に肌蹴てしまう。奥へ向かってではなく戸口に向かい堀を跨ぐ体勢の少女の顔が恥辱に美しく歪み、そして今度はもう一人の男が同じ様に堀を跨ぎ熱り勃つモノへと香澄の頭を引き寄せた。
男の姿に隠れて戸口…路地から直接は乱れきった姿を見られずに済む位置に絶頂の余韻に惚けた頭の隅で安堵する香澄の顔を、赤黒い傘が撫でた。浴びせられたばかりの精液をねっとりと顔に塗り込められる行為は男達の辱めの中では多い。四日前までは異性と会話をするのでさえ躊躇いのあった、いや今でも異性と親しく口も利けない十七歳の令嬢の顔を精液で穢し、その上猛りきった牡の象徴で更に刷り込んでは、これからの口虐の期待に先走りを垂らしながら、浴びせたばかりだと言うのに再び勢いを取り戻しながら、執拗に精液を塗り広げていく。
「ぁ…ぁ……ん……」
喘ぎが、漏れる。
栗の花に似た生臭い濃厚な精液臭に口腔と鼻腔を侵され少女は涙を零しながら喘ぐ。パーティーへの出席などで母親の手解きで化粧する事があっても、基本的に着飾り遊び歩く事などなかった少女は顔に何かを塗り込める事は少ない。高校に入学するのを期に化粧水で整えるのが精々だった無垢な膚が男達の精液で穢され、更に肉棒で擦り立てられる恥辱が影を落とす。夏休みが終わり人前に晒す顔は大勢の男の精液を染み込ませ赤黒い性器で擦られ犯され続けた牝の顔なのだと思うと、誰にももう見せられない気がする…そう絶望する一方、淫らに、男達に穢され男達の獣欲を刺激し犯される自分に暗い悦びに溺れる自分がいるのにまだ少女は気付いていない。
ぬるりと唇を何度も往復し掻き混ぜられ大きな泡のたった精液を塗り付け、含めと唇を軽く小突くグロテスクな傘の先端に、香澄は吸い付く。ちゅるっと音を立てて吸う口内に精液と先走りの味が広がり、恥辱と密かな牝の興奮に小鼻がひくひくと震えた。更に深く咥えようとした口から傘が離され、切なく喘ぐ少女の唇と舌と牡の傘の間に粘着質な糸が垂れる。香澄の顔を弄ぶ男の手にあるスマートフォンが撮影する音が何度も鳴っていた。
ぱん、と不意に香澄の尻肉が浴衣の上から叩かれた。濡れた布の上から打擲される音ははっきりと鳴り、その痛みと共にびくりと香澄の身体が強張る。
抓られる絶頂にはっきりと喘いでしまった自分に後ろめたさはあるものの、雨の中でもはっきりと響いた打擲音に振り向きそうになる少女の結い上げている髪を頭ごと掴む男に、堀を跨ぎ四つん這いになっている香澄は動けなくなった。
ぱんっぱんっと濡れた音が繰り返し鳴り、ちりちりしゃらしゃらと鈴と簪の音色がそれに重なる。尻肉を叩かれる度に息を詰まらせる少女の瞳から涙が溢れ、時折唇を割る傘に吸い付く唇から、精液と先走りだけでなく蕩ける唾液が混ざりはしたなく垂れていく。
じんと痺れる様な痛みを与える打擲の繰り返しの後、その手の動きが変わった。
ぬちゃっぬちゃっと男の手が濡れた浴衣の上から尻肉を撫で回す度に淫猥な音が鳴り響き、やがて再び男の手が香澄の尻肉を叩く。打擲に痛み痺れる尻肉を優しげに撫でられるもどかしさと疼きに戸惑う香澄の尻肉をまた男が撫で回す。ぴしゃりと叩かれる度に簪と鈴がはっきりと鳴り、撫で回される間は息を潜める様に鈴と簪が小刻みに鳴り続けた。男の手が尻肉にゆっくりと円を描く度にぬれた浴衣が貼り付く薄桃色の細い腰が妖しく揺れ、打たれた瞬間跳ねあがる。
単純に叩かれる事を嫌と恥じらい抵抗する意識の表層に反し、香澄の表情は淫らに蕩け、顔を擦り付ける傘と尻肉を撫でては叩く二人の男の間で悲痛だが甘く溶けた微かな嗚咽が唇から零れる。打たれる度に緩んだ浴衣の内側では俯く体勢のたわわな乳房が垂れる間際の滴の様に不安定に揺れ、その先端では痛々しくしこる鴇色の乳首を挟むニップルリングが忙しなく暴れ、鈴が前後に跳ねて乳鈴の際を叩きちりんちりんとと鳴り響く。
あっあっと上擦る甘い声が雨音に紛れ、香澄は口元近くに来た傘に本能的に吸い付いてしまう。ねっとりと重い精液と先走りの絡み付く傘を清める間もなく逸らされてしまう傘の切っ先を、まるで乳を求める動物の仔の様に顎を突き出して自ら咥え、口内に零れる牡の汁を恍惚として嚥下する。そんな香澄を蔑み見下ろしながら男は腰を引き、口から離れまた勢い良く反り返る傘や幹で少女の顔を撫で回す。
嬲りものにする様な顔への辱めや打擲と愛撫の繰り返しに喘ぐ香澄の視界の殆どは目の前の男の腰で塞がれているが、ほんの僅かに見える足湯は雨の中暗く沈みかけ、旅館の照明と街灯がぽつりぽつりと灯り始めていた。
早く終わって欲しい。このまま人気がないまま終わるのか、それとも人気があれば急いで隠されるのか、少女は本能的に舌を差し出し、目の前に来た鈴口を舐り、先走りの汁を吸う。ずっと膣内を抉り続け射精後の濃厚な粘液を絡み付かせたモノや、入浴後暫く経ったであろうモノとは違い汚臭を漂わせていないそれはまだ口にし易く、それに感謝すらしてしまう香澄の口蓋を突き続けた後、まるで歯ブラシの様に男の傘が口腔中を擦り立てた。ちりちりしゃらしゃらと鈴と簪が鳴り、堀を跨ぐ少女の腰が打擲の度に前後に揺れる。白地の浴衣は濡らされていない部分も汗と湿度で重みを増し、四つん這いの膝の裏に挟まった布が時折突っ張り密着し、精液と愛液で重く濡れた浴衣は叩かれ赤みを帯びている尻肉を透かせ浮かび上がらせる。
いつ終わってくれるのか、いつ満足して貰えるのか。その思考は、考えてはならない淫らな要望へと繋がっていく。一日目は口内射精で満足されたが、処女喪失からは殆どの男達が香澄の中で射精し獣欲を発散させていた…つまり一番重要なのは口腔でも窄まりでもいい、激しい凌辱と射精なのだ。香澄を辱める露出も打擲もその前置きに過ぎない。
ぱんっと叩かれる度に揺れる腰に少女自身も気付かない位の細やかな動きが加わる。荒淫に疲れ切っている身体で可能な動きは殆どなく、それは無意味に近かったが、香澄の身体は強いられた四つん這いのまま、背後の男へと突き出す形の腰を更に差し出していた。早く終わって欲しい。その願いは男との交わりに他ならなくなってしまう。雨の鬱陶しい湿度と足湯の僅かな湯気に撫でられ続けている内腿の奥で、ずっと前から溢れている精液と愛液が溜まり、つうっと糸を引いて垂れていく。
「あ…ぅぅっ、はぁ……んっ!」
目立ってはいけない為に始めた口腔奉仕がもう一人の男の不興を買ってしまったのだろうか…ぽつりと少女の胸にもどかしさと卑屈な嗜虐心が浮かび上がる。まだ荒淫からさして時間は過ぎていないが、男達が香澄の体力を考慮してくれる事など元から殆どない。人間扱いをされていないのではなかろうかと不安になる程搾取され続けている少女は、撫で回される間の戸惑いともどかしさの後、叩かれる度に何かが弾けていく。
喉奥まで貫かれたままの香澄の瞳が妖しく蕩け、舌の動きが淫靡なものへと変わり、腰が緩く前後に揺れ始める。小鼻から零れる甘い声に更にとろみが増し、男の手に撫で回される間は吸いつく様に合わせて腰で弧を描かせていく。
ぽたりと湯が弾けた。
はだけた浴衣の間で香澄の膣口から溢れる粘度の高い白濁液が糸状に垂れ、叩かれた弾みで足湯に落ちる。うっとりと男性器に吸い付き舌で奉仕を繰り返す香澄の乳房を、はだけた胸元から潜り込んだ男の手が揉みしだき捏ね回す。まだ腰も胸も男達の視線に晒け出してはいない。それは避けなければいけない、そう判ってはいるからこそなのか、香澄はこの状態に身を任せてしまう。ひくんひくんと蠢く膣口からは白濁液が滴り落ち、その上で漸く閉じてはいるものの解れきりいつでも挿入可能な窄まりが妖しく揺れている。――外からは見えない、その願いだけが、叶えられていた。
殆ど男の下腹部で視界は占められているが、目の前の凌辱劇に足湯客が怖じ気付き退出していないのは何故か判り、少女は恥ずかしさに瞳を閉じ柳眉を切なく顰める。
「――!」
不意に浴衣の裾を捲り上げられ香澄の身体が跳ねた。
腰を撓らせ尻肉を突き出す体勢の下半身が剥き出しになり、足湯客が前のめりで覗き込み息が至近距離から柔肌にかかり、香澄は喉奥を突かれたままびくりと身体を震わせる。濡れ湿り重みを増した浴衣が細いウエストの上に乗せられ、そしてぴしゃりと香澄の尻肉が一段と大きな音を立てて打擲された。びくんと大きく跳ねる少女の全身が前後に揺れ、弛みきった浴衣の内側で乳房がいやらしく弾む。悲鳴も喘ぎ声もあげられない状態に、口腔を全て塞ぐ猛々しい牡に吸い付き泣き咽ぶ少女の尻肉は今度は撫で回される事なく何度も叩かれ、小鼻から艶めいた苦悶の声を漏らす少女の瞳がとろんと溶けて光を失う。
何度叩かれただろうか、尻肉全体に広がるじんわりと痺れる痛みに妖しく蠢いていた膣口に、男の指がたった一本だけ挿入される。
「んぅ…ぅぅぅぅ……っ」
ぬるりと簡単に抵抗なく挿入されてしまった指に少女が感じたのは、もどかしさだった。
膣口のくねりもよく熟知した様な滑らかな仕草で挿入された指先が膣奥まで届き、香澄の濡れきった丘を掴むかの様に他の指と掌が密着した。もう今日は起きてからずっと犯され続けている…移動中に熟睡したり弄ばれはしているものの、世間一般の夫婦の営みと比較すれば犯され続けていると考えていいのではなかろうか?それとも普通の夫婦の性交の回数は男達に勝るのだろうか?そんな一般知識すらない少女の膣内で男の指が妖しくうねり牝肉を捏ね回す。初日にも感じた淫らな疼きは確かにある。だが、香澄は戸惑う。
男達の視線に晒されている白い腰がはっきりとくねり、赤黒い幹を根本近くまで咥え込まされている少女の咽ぶ声は、物足りなさを訴えていた。ぐちょっぐちょっと膣を攪拌する音が低い塀のみでしか囲われていない足湯に鳴り響き、男の手はすぐさま濃い愛液と精液の混ざった粘液塗れになり、何をするにも滑る状態に変わっていくが膣内の指がたった一本のままである事だけはそのままだった。密かな腰の動きは左右に振る媚態へと周囲の目にはっきりと伝わるものになり足湯客の男達の顔に下卑た嗤いが浮かぶ。
喉奥まで貫いていたグロテスクな男性器が唾液と先走りの汁の糸を垂らしながら口腔から引き抜かれた瞬間、少女のくちびるから零れたのは切なげな甘い嗚咽だった。もどかしさに首を振りたくろうとする香澄の顔を傘だけでなく幹までもを使って牡の太い凶器が撫で回し、赤黒い傘に顔を擦られる清楚な美貌の令嬢の唇から淫猥な甘い囀りが零れる。
ぬちゃりと音を立てて引き抜かれた指と膣口の間には愛液と精液の糸が太く伸び、そして掌にまで広がった粘液を執拗な動きで擦り付けられるその真下で荒淫にやや腫れた鴇色の粘膜と膣口が物欲しげに蠢く。軽く尻肉に爪を立てられ甲高い鳴き声を漏らす香澄の腰が撓り、男の目の前で膣口と窄まりが妖しく締まっては弛み、白濁した潤滑液が咥え込まされ搾りたてた牡の数をふしだらに自慢するかの様に垂れていく。
何度か爪で尻肉を強く掻かれた後、再び膣口を捏ねる指に香澄の顔が羞恥ともどかしさに淫らに綻ぶ。にちゃりにちゃりと膣口を浅く突いては捏ね回す指に四つん這いの身体がくねり、緩みきった浴衣の胸元から豊かな乳房がたぷたぷと揺れる様が垣間見えてしまうのにも気付けず、首を振りたくる少女は再び目の前に突き出された赤黒い傘に涙を零しながら吸い付き、舌を這わせる。
「ぁ……!」
びくりと、身体が跳ねた。
膣口を捏ねる指が二本に増やされた、ただそれだけで胸がどきりと高鳴り甘い声を漏らしてしまった香澄を嬲る様に一本に再び指を減らされ、期待を見抜かれてしまったかの様な気恥ずかしさに少女は赤面して身を縮込まらせる。そんな羞恥と裏腹に快楽を求める牝の身体を嘲笑うかの様に弄ぶ指の本数は一本と二本の間で気紛れに変わり、増やされる度に悦び、減らされる度に切なげに更なる刺激を求める反応ははっきりと周囲の男達に伝わるものへと変わっていく。気付かれたくないと頭の中で繰り返しても、指が増える度に喘ぎが甘くなり、膣口が、膣が、美味しそうに指を締め付けてしまういやらしさに香澄は鳴き、そして腰を振りたくる。
雨音に紛れていた淫水の攪拌の音ははっきりと大きく鳴り響き、ふと気付き抑えようとする鳴き声は曲げられたまま強引に膣口をこじ開け荒々しく膣内を掻く指によって唇を割り、東屋から溢れ雨で人気のない路上へ流れてしまう。一本と二本、そして二本と三本へと足される程増していく拡張感と指ならではの細かな刺激に、少女の顎や膝ががくがくと震え内腿が痙攣し全身に汗が滲み背中と腕に浴衣が貼り付き纏わりつく。
雨が降る。夕餉時にわざわざ雨の中に出歩く宿泊客も帰路についていない観光客もいないに違いない、いや、いないで欲しい…蕩けた意識の隅で形にならない程虚ろに香澄は祈る。
【君さ…助けて欲しいとか、言わないんだよね】
露天風呂で散々香澄を犯し抜いた後に向けられた侮蔑の言葉が耳の奥で蘇り、少女の涙に溶けて溢れる。忘れていた、台風に怯える子供の様に怯えて縮込まり時が過ぎるのを待つだけしか出来ない…それは何時からだろう。最初は小声でも何とか相手に制止を求めていた、だが何時からかそれすら諦めてしまったのだろうか。だが思い出せても、誰かに助けを求める事を少女は鏡に映った虚像か何かの様に感じてしまう。いや止めようとはした。相手に何度も願った。膣内射精の度に、死にたくなる程の恥辱の度に。――そして全て踏み躙られてきた。
熱い。ぐちょぐちょと膣を擦り立て妖しい場所を突き続ける指に喘ぐ少女は、膣口近くに不意に込み上げてきた熱い感覚に大きく瞳を見開く。何度も経験させられたそれは露天風呂で繰り返し飲酒を強要された為なのかそれまでよりも急速に下腹部を圧迫し、香澄の内腿がぶるぶると激しく痙攣する。
「ま…まって…、おね…がぃしま、すっ、まって……!」
激しい指遣いに今すぐにでも漏らしてしまいそうな急激な感覚に少女の全身に一気に汗が滲み、膝と顎だけでなく全身が激しく震えそうになるのを堪えようとする香澄の涙に濡れる視界が不意に開けた。
ぐいと襟が背後から引かれ、四つん這いの体勢が腰を突き出し仰け反る膝立ちへと起こされる上半身に、遂に弛みきった胸元から片方の乳房が零れ、路地の街灯や旅館の灯りが点る中、まだ薄暗い足湯に淫らがましく大きく弾む。這っていた両手が宙に浮き、反射的に乳房と下腹部を隠そうとしてしまう少女よりも先に目の前の男の指がニップルリングもろとも剥き出しの乳首を抓りあげ、前へと強引に引いた。剥き出しになった肩を背後から、乳首を前へと引かれ動けなくなった香澄は込み上げてくる熱い感覚に泣きじゃくり首を振りたくり手を払いたがり足掻くがそれは男達の腕に重なる事もなく、だらしなく肌蹴きった浴衣を強く握るだけに収まってしまう。
「ぃやあ…、やぁ……っ、だめ…、や………っ」
背後から膣を激しく擦り立てる男の指の動きは激しさを失わず、堀を跨いだまま乳房も顔も、そして乱れ貼り付いていた浴衣は肌蹴て生白い腹部と愛液と精液の濃密な粘液に塗れた下腹部までもが剥き出しになっている現実に、香澄はただ首を振りたくる。足湯客の二人が身を乗り出して少女の顔からぐちょぐちょと音を立てて三本の指を突き入れられる膣口までを覗き込み、生臭い息が嫌な汗に濡れる肌を撫でていた。
「平気だよ。この足湯は今夜清掃予定だからさ…漏らせよ、たっぷりとさ」
嫌いやと鳴く香澄の耳元で男が冷酷に言い、突き挿れる三本の指を暴れさせ奥を掻き立てる。すぐに掃除されるからと汚していい筈がない、だがその言葉は頑なに堪えようとしている少女の精神に小さな綻びを生じさせ、浴衣を握る手がぶるぶると震え耳まで染まった悩ましい羞恥に悶える顔に淫らな迷いが過る。それでも堪えようとしたものの、一瞬過った油断は少女を絡め取り、一気に堪え難い所まで生理現象を促してしまう。
小刻みに震える香澄の身体ががくんと更に仰け反り、雨の中、悲痛な鳴き声が唇を割る。
見られている、撮られていると感じながら、いや感じるからこそ更に過敏になる全身に、膣のすぐ近くの熱く耐え難い感覚に、後背位を思わせる背後からの攻めに香澄は限界を迎えてしまう。
激しく指を喰い締める牝肉を甚振る様に指が強引に捩曲げられ、意識が白く弾ける少女の下腹部から熱い液体が迸り、足湯の堀にぽたぽたと弾ける。締め付ける膣内を抉る様に力任せに蠢き抽挿を繰り返す指に、掌や他の指が濡れた柔らかな丘に叩き付けられる打擲音と溢れる潤滑液の攪拌音が聞いているだけでも恥ずかしくなる程に大きく鳴り、そして止まらず更に迸る香澄の露が勢いを増し足湯の堀の湯へと降り注ぐ。
「い…ゃぁぁぁ……っ」
細い腰から内腿までが激しく震え、零れる液体を抑えようと力を入れようとした瞬間、自ら止めようとした動きは男の指を貪る締め付けに繋がり荒々しい抽挿をより強く感じた少女は身体を更に撓らせて甘い鳴き声をあげて達してしまう。三本の指を絞っては弛む膣の動きは迸る液体の勢いにそのまま表され、柔毛もない白い腰が淫らに前後するのにも合わせ弧を変化させ、少女が溺れ抜け出せない間に最後の一滴までを出し切り、ぽたりと雫が途切れる間も白い腰は淫らに踊り続けていた。
暫しの間衆人環視の潮吹きで達した娘への褒美の様に緩い抽挿を続けていた三本の指がぬるりと引き抜かれ、男の手首までを滑らせる激しい抽挿で泡立つ潤滑液が汗ばむ薄い腹部に擦り付けられ、薄闇の中少女の痙攣をより一層目立たせる。だが腹部に塗り付けてもまだ拭いきれない粘液に、男が滑る指を喘ぐ少女の口に一本ずつ差し入れ、しゃぶらせ、羞恥の粘液を嚥下させる。強く引かれるままの乳首にニップルリングの鈴がちりちりと鳴り続けて、そして少女は男の手首に絡み付く粘液を自ら舌を差し出して舐め上げ、やがてぐったりと背後の男へと沈み込む。
浅い乱れきった甘い呼吸を繰り返す香澄は浴衣を握りしめる手を胸の下に寄せて全身を痙攣させていたが、それは片方の乳房も下腹部も隠すものではなく、令嬢らしくドレスの裾を摘まみ上げる挨拶でもなく、娼婦が客に肌を晒す為に浴衣の帯から下を手繰り寄せている淫らな露出の姿に他ならなかった。
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201905082345