2020余所自作85『Trick or Treat』

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 カラオケ屋のガラス扉から見回す街はやっぱり混雑している。今年は疫病流行もあって飲酒禁止で警備員も多いそうなので乱痴気騒ぎにはなってないから!と熱弁を揮った大学の先輩を恨みながら大きな紫の帽子を握りしめる愛花はセンサーが反応して開いてしまった自動ドアにびくっと身を震わせ、そして大きくため息をついてから一歩踏み出した。大学のサークルのカラオケ大会で残念な点数を出してしまった愛花に課せられた罰は≪コスプレして駅前一周≫。だが、その服装はやや常軌を逸していた。
 警備員が出ていようが飲酒禁止令が出ていようが疫病が流行していようがお祭り好きが迷惑行為寸前に騒ぐのは変わらない。駅前交差点で赤信号の時に立ち止まらないだけマシであろう、そんな状態の中愛花は巨大な魔女の帽子とマントを押さえながら内股でこそこそと歩を進めていた。コスプレを楽しむにしては妙に隠れようとしているかの様なその仕草は浮かれている人々の中でかなり目立ってしまっているのに彼女は気付いていなかった。
「――ひ……っ!」
 ぐい、と不意に腕を掴まれてビルとビルの間の細過ぎる路地に引っ張り込まれた愛花は悲鳴をあげようとしたが口を大きな手で塞がれ全身を強張らせる。人がすれ違う事も出来ない細い路地は雑居ビルのエアコンの室外機やビールケース等が山積みになっていて人が大勢行き交っている通りからはじっくり中を覗き込まなければ確認出来ない…いや、たった数メートル奥へ進んだだけでその奥に何があるかは判らない。そんな場所に引きずり込まれた愛花はぐいと無理矢理割り開かれたマントの内側の姿を男達に見られて顔を引き攣らせる。全裸に近い…いや包帯を胸と局部に巻き付かせているだけの包帯女と、帽子とマントとブーツだけ魔女のハイブリッドと称するには躊躇われる格好が路地奥の薄暗がりに露わになってしまっていた。
「帽子ぶつけたの気付いてる?」
「ムカつくから後つけてたら変な恰好してんなって気付いたんだよねーこれ痴女?」
「ち…ちが…っ、ちがいます……っ。ごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ」
 傘を広げた様なサイズの魔女の帽子は確かにぶつかりやすく気に留めていたのだがやはり無理があったらしい…だがこの衣装を用意したのは大学の先輩達であり愛花の意向は微塵も存在していない。だがぶつかってしまったのは愛花のミスには間違いない。口を塞いでいた手を解かれ必死に謝る愛花のコートを男達の手がぺらりと捲り上げ、包帯に覆われていない腹部や背中、包帯に包まれている乳房や腰をぺちぺちと軽く叩き続け、そして包帯の留め具が外され素人が巻き付けていただけの包帯がゆっくりと解けていく。――包帯の下は何も身に着けていない。下着すらつけていない。
「許してください…ひ、ひ、ひめい、あげます……よっ!」
 怯え切って微かにしか出せない声で懸命に威嚇する愛花の包帯がぐいと引き摺り下ろされ、乳房が露出する。毒々しいネオンの光が微かに差し込み通りに流れる流行歌が聞こえてくる路地奥で剥き出しにされた愛花の乳房は大学入学したてのまだ少し未成熟ではあるものの十分に牝の質感を有したものであり、それを下卑た笑いを浮かべる男の手が荒々しく掴み、揉み上げた。痛い。大学デビューで少し遊びを憶えたいと思っていたものの疫病の流行もあり漸くサークルに入ったばかりの愛花は全く男性慣れしていなかった。少しは小説やドラマで男女の行為を妄想してはいたがまさかこんな状況になるとは…恐怖に竦む愛花の乳房を男達がねちねちと揉みしだき、乳首をしゃぶり、そして、下腹部と尻肉を覆う包帯が男達の手と身動ぎに落ちていく。解こうとする動きではないそれは愛花の太腿や足首に絡み付き怯える少女の動きを封じていく。露わになった下腹部と尻肉に前後から手が差し込まれ、小振りな尻肉と無防備な陰部に遠慮の欠片もない手が弄り回す。やっ、嫌…いや……やめて、そんな小さな微かな声が路地奥にずっと篭もり続け、そしてやがてくちゃっくちゃっと淫猥な水音が鳴り始める。
 包帯をだらしなく絡み付かせているだけの愛花の頬が真っ赤に染まり、そしてまだ男を知らない処女地の膣と窄まりを二対の指が犯していく。泣きじゃくる愛花の耳に自らの愛液の撹拌音と、そして通りを行き交う人々の楽し気な歓声が聞こえてくる。何故たった数メートルでこんなに違うのだろう。もう先輩達が心配して自分を探してくれているかもしれない、だがこんな姿を見られてしまってはもうサークルにいられない。警備員が見つけてくれるかもしれない…それが一番いいのかもしれない、でもこんな格好で歩いているのを知られたら親に連絡されるかもしれない。どうすればいいのか判らず泣きじゃくる愛花の乳房や尻肉を男の手がぱしぱしと叩き、そして膣内と窄まりを、指が弄る。
 ぐちゃあっと、世にもいやらしい音が鳴っていた。
「さぁて解れてきたか」
 そう言いズボンの前を開けさせた男が男性器を露出させる。既に猛りきっているそれは先端から軽く汁を滲ませており、思わず見てしまった直後に顔を背けた愛花は通りに向かう形に向き直され、そして腰を突き出す形へと変えられた。
「や……」
 腰を掴まれ、そして指で解されただけの膣口に何かが押し当てられる…明らかに大きい何かが。
 ぐいと、押し込まれる。
 びくっと全身を強張らせる愛花の身体の処女地に指よりも遥かに太いものがずぶずぶと捻じ込まれていく激痛に愛花の瞳が大きく見開かれ、大粒の涙が次から次に溢れていく…ビールケースや排水管などの向こうに人々が見える。とても楽しげで、笑っていて、それは天国のパレードの様に虚ろな瞳には映る。何も苦しさや辛さのない人々。それを渇望する様に見てしまう愛花の処女地を見知らぬ男の牡槍が容赦なく貫き、軽く愛液で濡れていた膣口が極限まで圧し拡げられていく…避妊具など着けていない生の肉棒が初めて異性を迎え入れてしまう牝肉をこじ開け、そして膣奥を突き上げた瞬間、びくんと愛花の身体が大きく跳ねた。ずぶっずぶっと牡槍全体を使う抽挿に膣口から破瓜の血が溢れ、薄暗がりの中白い内腿に鮮血が纏わりつく。邪魔扱いをされたマントが解かれ、魔女の帽子とブーツと乱れ切った包帯だけを纏った愛花の身体が路地奥で激しく揺さぶられ、白い乳房が通りに向かって大きく前後左右に跳ねまわる。最初掠れた悲鳴が微かに聞こえるだけだった無垢な少女の口から、徐々に、交互に男が愛花の膣奥に大量の精液を放つ回数が重なっていく中、戸惑いを含んだ淫靡な鳴き声が溢れ出す。路上に落ちた紫色のマントの上に愛液と精液と鮮血がどろどろと垂れていくその上で、男の腰の動きに逆らうでも従うでもなく愛花の腰がびくんびくんと揺れ動き、泣き続けているその顔が恐怖と羞恥とそして快楽に染まっていく。んはあっと喘ぐその身体に密着する男の手が滅茶苦茶に乳房を捏ね回す牝の身体の膣が牡肉を拙くも淫乱な蠢きで絞り上げ、引き戻される鰓が掻き出した精液がどぶりと結合部から溢れ出す。
 誰かが見てしまうかもしれない。声をあげてはいけない。そう思う愛花の喘ぐ口の端から唾液がだらしなく零れ、白い腰が前後に揺れる。んはあっんはあっと喘ぐ愛花の膣奥で、何度目か何巡目かの精液が放たれる。
「Trick or Treat!」
 誰かの浮かれた声がする。悪戯か、お菓子か。――どちらかでなく両方。膣奥に放たれる精液の熱さが、まるで極上のご褒美の様に愛花を絶頂に追い込んでいく。両方ともいっぱい、とてもいっぱい。両手の指では数えられないくらい。

 そのグループが満足していなくなった後も、包帯で路地奥に縛り上げられている愛花を偶然見つけた男達により悪戯とお菓子は朝まで与えられ続けた。

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