2020余所自作63『海辺をパトロール』

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「この海水浴場は今遊泳禁止なんですよー」
 お盆を過ぎたら海水温も下がり人気がなくなると思っていたが、炎天下の海水浴場は混雑しており迷子を両親まで送った雪は念を押しながら笑顔で手を振った。子供は訳も分からず母親にしがみついて泣きじゃくっているが派手な水着姿に入れ墨のおまけつきの「いかにも」な両親はお礼も言わず注意の一言に不貞腐れた様子である。
『――まったくもう』
 ニコニコと笑顔を浮かべていた雪はふうっと息をつく。これがいつもの制服姿ならば少しは感謝されていたかもしれない、だが今雪が着ているのは彼女の認識としては問題外の…だが制服姿である筈のマイクロビキニ姿だった。殆どの部分が紐で出来ており下乳の裾野にすら届いていないビキニの上部分は少しずれてしまえば乳輪がこぼれてしまいそうだし、それはビキニの下部分も同じだった…前夜に試着した結果、今朝雪は陰毛を全て剃り落とさなければならなかった程、布面積が小さい。ニヤニヤとセクハラ傾向の上司に渡されたそれは海岸パトロール用の特別な制服らしいが、はっきり言ってしまえば海岸のどの女性よりも露出面積が大きい。その上制帽と手袋に警棒と無線機に、何故かバニーガールの様な襟と小さなネクタイだけを付けている雪は明らかに浮いていた。
『恥ずかしいなぁ……』
 童顔の雪はカップルやナンパ目当てらしいグループが大半の賑わっている海岸を歩き、やがて海水浴場の端までたどり着く。毎年開設される海の家用地のある開けた場所ではなく閉鎖された貸しボート屋などの廃屋もある寂れた場所で賑わっている場所との対比が凄い。と、不意に派手な水音が鳴り慌てて海を見た雪はゴムボートのすぐ脇で溺れている人に気付く。成人男子らしい大きな姿だが金槌なのだろうか大きな動きで暴れており冷静に浮かぼうとする様子は感じられない。慌てて制帽やサンダルを脱ぐ間もなく海へと入っていった雪は、腿のベルトの無線が耐水性だったかを一瞬気にしながら要救助者へと波を蹴り駆けつける。

 雪よりその男は大きかった。どう見ても遊び慣れていそうなこんがりと日焼けした肌に金髪にピアスだが雪と同い年位だろうか。
「暴れないで下さい!楽にしていれば、浮きます!大丈夫!」
 海水を飲みそうになりながら男の動きを抑え込もうとするものの体格差もあって男の動きを封じる事が出来ない。それでも誰かがいる事は判っているのか暴れる男の手が雪の肩や腰に当たり、何度もなんども繰り返しぶつかっている間に、雪のビキニの紐はずれ、落ち、ビキニの上は持ち上がりぶるんと大きな乳房が陽光下で露出し、そして、ビキニの下は警棒などを留めているベルトの辺りまで落ち、剃毛した剥き出しの下腹部が露出する。それでも自分の姿を気付く余裕のない雪は懸命に男の身体を抑えようとし、大きな手で激しく掴まれる乳房の中央で海水温の冷たさと刺激と救援の興奮に縮込まる乳首は可憐に硬くしこり、そして男の膝が割り込み激しく暴れる下腹部の刺激に擦りたてられるクリトリスはぷっくりと淫らに膨らみきっていた。
「落ち着いて!落ち着いてください…っ!」
 ぶちっと音を立ててビキニの極細の紐が千切れ、片方の腿へ垂れさがる形でビキニの下が外れた瞬間、雪の太腿の間に男の足が割り込んでくる。雪を藁か何かと間違えているかの様に必死にしがみついている男の股間が雪の股間に重なった。腰や脚とは異なる硬い異物がごつごつと擦り付けられる感覚に雪の顔が羞恥に染まる。二十二歳の熟れた身体ではあるが雪は処女である、だが性的な刺激は自慰でそこそこ知っていた。まるで性交の様なその刺激は男の水着の存在を感じさせない…全裸でゴムボートに乗っていたのだろうか?といぶかしみながら二人で溺れるのだけは避けようと片手でゴムボートの縁のロープに片手で何とか掴まりながら男の身体を抱える雪の身体が、長身の男の暴れる身体の中で揺さぶられ揉みしだかれる。
「誰…か、たすけ……て……っ!」
 海水を何度か飲み込んでしまいながら雪の身体は徐々に力を失っていく。溺れている人間を助けるのはライフセーバーですら危ないのだからその訓練をしていない雪は急速に体力を奪われてしまう。やがて暴れる男の腕の中で雪の身体は上下に揺さぶられ始める。このまま救助失敗するかもしれないと焦りながら海水を何度も飲んでしまった身体は自らも溺れてしまう恐怖に竦み始めてくる。死にかけた時に生物は生殖本能が生じるのだと何かで聞いた気がする…だから雪の膣口をごつごつと突き上げている男の肉棒は仕方ないのかもしれない、だが、だが、死にたくないのは雪も同じだった。それでも手放さないのは警察官としての使命だったからだろうか。男の手が雪の乳房を荒々しく揉みしだき片腿を持ち上げしがみ付いてくる。このまま死にたくない。そう思う雪の膣口に男の傘がめり込む。身体がもみくちゃにされる中、男と女の結合部だけは外れる事なく徐々に抉る動きを深くしていく。
「痛……っ…、うごかない……で……ぇっ!」
 雪は気付かない。処女喪失の血液よりも多く生存本能の牝の愛液が牡の切っ先を受け入れようと溢れかえっている事に。海面から出ている二つの頭のその下で、男と女の身体が激しく荒々しい性交の動きを繰り返す。膣奥までずぶりと牡に貫かれた後、激しい抽挿が雪を犯していく。破瓜の激痛と同時に要救助者を助けられるのかの不安と自らが溺れそうな恐怖に雪の身体が密かに男の身体に縋りついてしまう。いつの間にか誰かへ救助を求めたり男に冷静さを求める声かけは止んでしまっていた。んっんっと痛みを堪える雪の顔は耳まで赤く染まり、そして海面下で自分を激しく求めている身体の逞しさにぞくぞくっと淫らな羞恥に二十二歳の娘の身体が絡め取られていく。暴れるのが止めば救助は出来る。冷静になるのを待てばいい。そう考える雪は、破瓜の激痛に急速に混ざっていく牝の疼きに呼吸以外の声を漏らしてしまいながら、男に縋りつく。手を離してはいけない。彼は要救助者なのだから。片腕を男の背に回ししがみ付く雪はやがて男が動きを止めるまで、憶えていく事になる。男の形を、膣内に射精される精液の熱さを、男の愛撫…いやしがみつく手の動きや、打ち付ける腰の逞しい動きを。何度もなんども膣内射精を受けとめる間に、雪は、いつの間にか喘いでいた。かろうじて脱げずにいた制帽と手袋は婦警である事を示していたが、海面から出ている雪の顔は牝の悦びに溺れている艶めかしい惚けたものへと変わっていた。そんな雪の顔に、影がさす。
「お巡りさん何やってんのー?」
 そう声をかけてきたのは、小型クルーザーに乗った男達だった。
 激しく弄られた後の雪の身体は、男の歯形と吸い跡が夥しく付き、そして、ビキニははだけ、まだ男の性器は雪の膣内に中途半端に留まったままだった。
「きゅうじょ…かつどう……です……」
 そう答えた雪の声は荒々しい初めての性交に無防備に濡れており、そして体力は残されていなかった。
「じゃあこのボート乗ろうよ、結構沖に流されてるよ」
「救助活動中の婦警さん、うん、いいニュースだ」

 クルーザーのデッキでの雪の救助活動の続きと雪自身への彼等の救助活動は、一部の人々が目にするニュース画像として全世界に配信された。


ちょっと追加

「ん……!ぐ……ぷ…っ!」
 口内を激しく突き上げる牡に雪は噎せる。塩辛い牡の性器を口にした事など当然なかった雪の口腔を牡が荒らす。何があったのか、朦朧としながら雪は本能的に舌で牡を押し戻そうとする…確かこれで二本目、雪の喉奥で射精された精液は一度嚥下してしまっていた。救助活動。そうこれを彼等はそう呼んでいた。
 じゅぼっじゅぼっと激しい抽挿音が雪の下腹部で鳴っている。激しい抽挿。これも救助活動。何が?塩水なら嫌と言う程飲んでしまっている雪に今与えるべきなのは何だっただろうか…?朦朧としている雪には判らない。先刻からスマートフォンが雪を撮影している。婦警さんを救助。幾つ目の動画なのだろうか。雪の腰ががくんがくんと激しく揺れる。愛液と精液の激しい音がクルーザーを揺らす波音と溶け合い、そして、時折口腔から牡の猛々しいモノが引き抜かれる度に溢れる雪の喘ぎ声がデッキに漂う。
「溺れている間に何か入ってたら大変だからさ…お尻の穴の中も調べてあげるよ」
 警棒を手に、男の一人が言った。

 二日後、『非番の日に救助活動をした警察官』として表彰された雪は、妻帯者と判明した溺れていた男と市長と並んだ地元新聞社による記念撮影の中、自分の身体の異変を感じて笑みを強張らせていた。身体が火照る。男はどうやら憶えていない様子だが雪は憶えている…未熟な自分が救助出来ずにただ男の身体を離さずにいるだけで何度もなんども膣内射精をされたその硬い肉棒も腕も腰も胸板も、すぐ真横にある。だがそれは取材を見守っている母子の為のものであり、雪の処女を奪った事は誰にも言ってはならない秘密だった。あれは救助活動であって強姦ではなかった。悪意でない行為を咎めて家庭を壊してはならない。――そう考えながら、雪の下着がねっとりと濡れていく。ぞくぞくっと淫らな感覚が腰奥から這い上り全身に広がっていく。膣がうねり蠢くのを感じながら雪は敬礼をする。

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