不意に下腹部の辺りに触れた指の感触に、浮き輪に捕まりながらびくりと桃花は身体を震わせた。
都内最大級の遊園地内にあるプールは日差しも強く、芋洗い状態で人の方が多い状態の流れるプールの水面が激しく光を弾いており、見知らぬ人達の群れと眩暈がしそうな眩しさに桃花は目の前の光景が夢か何かではないかとさえ感じてしまう…きっと嘘だ、現実ではない。そう考えてしまうのは買ったばかりのビキニのブラジャーのカップが左右へ避けられ、浮き輪の内側、水面のほんの僅か下で乳房が剥き出しになっているのと、ビキニのパンツが脱げてどこかへ流されていってしまった為かもしれない。周囲に人が犇いている流れるプールの中で、桃花の秘めるべき局部は水面下で何も纏わずに露出していた。人々の身体を押し流す水流が桃花の柔肌を心地よい冷たさで撫でて擦り抜けていく。
ぶるっと水面下で桃花の白い腰と脚と、浮き輪にしがみついて身を縮込まらせている上半身が震える。周囲から出来るだけ目立たない様に肩を寄せ浮き輪の小さな空間の中に隠れている少女の顔は耳まで真っ赤に染まり、耳の後ろで黒髪の三つ編みを纏めている桃花はどう見ても活発で遊び慣れている印象ではない。その前後を、遊び人の大学生風の青年が挟んでいた。
「ゃ……ぁ…っ」
仲良しのグループの様に見える距離で桃花を挟んでいるその水面下で、桃花は背後の男から剥き出しの乳房を両手で揉まれ、そして、目の前の男に脚を割られ、まるで自ら受け入れている様に白い脚を開かされているその奥で、自慰すらあまり経験のないクリトリスを親指で捏ねられながら、膣内に指をゆっくりと抜き差しされていた。生理用品で指一本分程度の挿入は慣れてはいてもそれは少女の指一本分であり、そして性的な行為への処女特有の抵抗感もあり抽挿を楽しむ事はなかった場所を、じっくりと異性の指が弄んでいた。ビキニのパンツがないだけでも異常事態で痴女の謗りを受けそうであり気を失いそうな程恥ずかしいのに、そんな状態でまだ誰とも交際経験のない乳房を揉みしだかれ、膣内を探られクリトリスを捏ね回され、桃花は誰にも救いを求められないままひたすら周囲に気付かれない事だけを祈り続ける。一緒にプールに来た友達にも見られたくない。監視員に見つかりたくもない。周囲の、楽しそうな親子連れやカップルや子供達…皆桃花のこの痴態を見れば自分をふしだらな娘だと白い目で見るだろうと思うと消えたくなる。痴漢に対して毅然と立ち向かえる女性もいれば、悲鳴すらあげられずにひたすら嵐が過ぎるのを待つだけしか出来ない、そんな存在もいる。桃花は後者だった。
ずぷりと、指が動く。最初はただ苦しかった異物感が、変わりつつある…いや既に変わっていた。粘膜を保護する為に異物に対して肉体が反応するのは当然だとどこかで聞いた気がする。処女であってもそれは変わらない。はぁっと浮き輪に隠れる桃花の唇からいやらしい吐息が零れ、白い肩がびくびくと震える。異物感の苦しさを誤魔化す様にクリトリスが捏ねられる度に神経を剥き出しにしている様な過敏な突起から強烈な刺激が駆け巡り、青年の左右で頼りなく揺れる爪先までが水中で跳ねる。剥き出しの柔毛が満員状態の流れるプールの中でゆらゆらと揺らめき、桃花の弱点を暴き内気な少女を恥辱に塗れさせる青年の手を撫でる。
冷たく心地よい水の中で桃花の乳房を背後の青年の手が包み込み、指先が乳首を捏ねる度にぞくぞくともどかしいこそばゆさが広がり、乳首とクリトリスからの刺激に震えるその中心で、桃花の膣肉は青年の指に馴染んでいく。何百もの人々が入っているプールの水の中で桃花の膣をゆっくりと解し牝の反応を引き出していくその膣口からぬるつく粘液が溢れ、見ず知らずの人々の浸かる水に溶け込んでいく。声をあげまいとする事だけに集中する少女の瞳が恥辱と快楽に潤み、浮き輪の影で乱れた吐息を漏らし続ける唇から甘い鳴き声が零れ続けていた。
「もーもか!みーっけた!」不意に近くから聞こえた友達の声に、びくっと身体を強張らせながら見上げた桃花の瞳に、流れるプールに架かる橋の上から手を振る友達の姿が映った。「お昼食べよ?上がっておいでよー」
浮き輪にしがみついている自分の身体が水中ではどうなっているのか判らないのであろう陽気な声と笑顔の友達に、一瞬桃花の中で切実に浮かんだものは、助けを求める切実な願いではなかった。
きゅっと、桃花の牝肉が青年の指を強く締め付ける。
橋の上の友達には見えない角度にある正面の青年の口元がにやりと嗤い、桃花のクリトリスをその親指がぐりぐりと強く捏ね回し、背後からの手が乳首を前へと強く引き延ばした。水面下で何一つ身に纏っていない下半身がかくんと跳ね、少女の脚が青年の腰を締め付ける。喘いではいけない、おかしな顔をしてはいけない、それだけを考える少女の牝肉を青年の指がぐちょぐちょと荒々しく掻き乱し、友達に見つかるまいと必死に浮き輪に縋りつく桃花の顎が戦慄く。
口を開けば淫らな声が零れてしまうのを堪えようとする桃花達に橋の影がかかり、僅かに暗くなり友達の姿が見えなくなった瞬間、浮き輪に突っ伏しながら一気に膨れ上がった快感に声を殺しながら身を強張らせて強烈な刺激に溺れてしまう。水中でびくびくびくっと全身が震え、耳の後ろの三つ編みの間で、背後の青年が白い項に唇を当てて強く吸う感触すら淫らに受け止め、桃花は初めての絶頂に押しやられる。ぎゅっと指一本を締め付ける少女の絶頂を身に刻み込む様に青年の指がぐいぐいと膣奥に押し込まれ、根元を押し付け更に力尽くで膣内の指を曲げられる。身体がばらばらになるのではないかと思える強烈な感覚の中心で青年の指が力強く桃花の牝を掻き、屈服させる。敵わない。逆らえない。攫われる。青年の指を中心に蜘蛛の巣の様に甘く淫らな何かが桃花の身体と心を操り奪っていく。
「ももかちゃんって言うんだ?後でどんな漢字で書くのか、教えて」
「は……ぃ……」
蕩けた声で小さく答える桃花の牝肉がぐびりぐびりと脈打ち、青年の指に応えていた。こくんと頷きながら全身で脈打つ様な激しい快感にびくびくと身を震わせる少女は橋の影から出た眩しさにのろのろと顔を上げる。
「桃花でてきたー。早くおいでー」
「まだ、おなかすいてないから…いい」
眩しい。明るくて暑い世界から自分を見下ろしている友達が自分とは違う世界に居る様な気がして桃花の胸が僅かに痛む。一瞬怪訝そうな顔をした友達がちらりと桃花の正面にいる青年を見た気がした。その顔が何か企んだ様ににやっと笑い、そして親指を上げるポーズを取る。
「皆まで言うな。ここから別行動って事で皆には伝えるから安心してねー」
「違……」
違う、と言いかけた桃花は、膣内で何かを確認させるかの様にぐいぐいと曲げ伸ばしをする大人の男の指に言葉を失い、浮き輪にぎゅっとしがみつく。
くるっと踵を返して橋の向こうへと去る友達の後姿を、喘ぐのを堪える事だけに集中して見送る桃花の膣口に、もう一本指が添えられ、そしてずぶずぶと沈みこんでいった。
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47『ビーチサイドで辱め』
FAF201910270152