雛にとっては面白くはない旅行だった。親戚が集まる温泉ホテルでは大人達が飲んでばかりで酒臭く、親も親類との話ばかりで同世代もおらず…中学生の雛にとっては遊んであげるのにも面倒な幼稚園児未満の子供ばかりである。好きな本を何冊か、最低でも文庫本一冊でも持っていこうと考えていたのに旅行を楽しみなさいと取り上げられてしまい、夕食も終わり宴会に雪崩れ込んだ親類をそのままに一人大浴場の露天風呂を堪能した雛だが、迷路の様な大きなホテルの中で気付けば迷子になっていた。似た様な通路が多過ぎる。親類の集まった小宴会場にまで戻れば親から部屋の鍵を受け取って部屋に引き籠れる筈なのだが……。
そんな感じで途方に暮れていた雛は、不意に腕を掴まれて真横に引き込まれた。
足元にタンクトップが落ちている。露天風呂に入った時に着替えを持ってきていなかった雛は仕方なく元から着ていたパンティは履いたもののタンクトップは身に着けずそのまま浴衣を着てしまっていた。口を押さえられたままの雛のまだ幼さの残る乳房を背後からの手が弄り、そしてすぐさま乳房の頂にたどり着く。
「ノーブラで歩いたら駄目じゃないか」
くりっと乳首を掻かれた瞬間、雛の身体が小さく跳ねる。性的な事に興味があるのは秘密で、親類以外は知る人のいない旅行で密かに楽しんでみるつもりだったノーブラを知られてしまった恥ずかしさに声も出ない。もしかして痴女として通報されてしまうのだろうか、そんな不安と物陰に連れ込まれた恐怖に声が出ない。
「乳首コリコリしてるよ…ほら……あれ?抵抗しないのかな?エッチな子なのかなあ?」
黙ったまま俯く雛に、背後の男は口を押えていた手を解き少女の乳首を両手で捏ね始める。嫌と思いながら、自慰の時とはまるで異なる卑猥な指遣いに意識が集中してしまう。くすぐったい。小さな胸を揉む手も乳首を捏ねる指も堪らなくくすぐったい…それなのに笑いたくなるそれとは異なる。じわっと漂う気持ちよさと、リネン室だろうか照明の灯っていない畳まれた布類の棚のある空間は扉がなく、通路からほんの少しだけ陰になっている場所で乳房を揉まれている雛の胸と男の手だけが通路の薄明かりに照らされている。
「やめてください……」
蚊の鳴く様な声をどうにか振り絞る雛に背後の男が耳元に顔を寄せる気配がした。
「ノーブラちゃんがそんな事言えるのかな?こうされる事を楽しみにしてたんじゃない?乳首こんなにしこらせて歩いてさ、援助交際とかしたかった?旅先のアバンチュール?駄目じゃないか、まだ中学生だろう?それとももう沢山チンポ銜え込んでるドスケベな子なのかな?」
耳元にかかる酒臭い息にぞくんと雛の身体が震えた。酒臭い大人は親であっても好きではない。ふるふるっと首を振る雛のツーテイルが大きく揺れた。
「君みたいな眼鏡っ娘はドスケベちゃんが多いんだよねーと思って見てたらノーブラなんだから、これはもうドスケベ確定でしょ。ほーらほーら乳首コリコリされて嫌とか言わないエロ好きなのバレバレだよ」
浴衣の上から摘ままれた乳首の尖り具合に雛の身体がびくりと仰け反る。爪先でかりかりと乳首を掻かれる堪らないもどかしさに息が詰まり、小刻みに身体が震えだす。足元に落ちたタンクトップが自分を責めている様で、恥ずかしさに声が出せない。嫌だ。それなのにもどかしくて、ずっと続けて欲しいと考えてしまう。カリカリカリカリと乳首を掻かれ続ける雛の呼吸が乱れ、俯いている小さな顔が真っ赤に染まる。
「乳首、掻かれて気持ちいい?」
「……」
「ねえ答えてよドスケベちゃん」
「――あ……っ」
ぐいと浴衣の胸の袷を引かれ、物陰の暗がりの中生白い雛の乳房が片方露わになった。初々しい淡い鴇色の小ぶりな乳輪の中央の乳首はすでにぷっくりと膨れて尖っている。流石に見せてはいけないものを見られてしまう恥ずかしさを通路からの四角い光がより強める…誰かが通りかかれば雛の乳房も乳首も丸出しである。痴女として咎められてしまう。
「おねがい…おねがいします……、やめてください……や……ぁあ!?」
剥き出しの乳首をかりっと掻かれた瞬間、胸の頂から心地よい痺れが広がり雛は仰け反る。
「かーわいい色の乳首ちゃんだねえ。美味しそうだ。ねえこれまでどんだけオジサン達にエロ乳首齧られてきたの?ドスケベちゃんの乳首感度だといっぱいしゃぶらせてきたんだよね?」
「ちが……っ…ちが……、ひゃ……あ!」
男にひょいと身体を持ち上げられた雛はあっさりとシーツ運搬用のカートの上に乗せられてしまったと思った瞬間、生温かい感触が乳首を包み込んだ。乳首をしゃぶられていると理解する間もなくぬろりと唇で挟み込まれチューと音が鳴る程吸われカートの上で雛は仰け反る。その華奢な両脚の間に身を割り込ませている男の手が雛のパンティの底を撫でる。おかしな声が漏れてしまいそうなのを自分の手で何故か抑えてしまう雛の瞳に涙が滲む。吸われている乳首がとてもむず痒い…頭がおかしくなってしまいそうなのか怖さだけでなく気持ちよさもあるのが雛を混乱させる。こんな状態で気持ちいいと感じてしまう自分は男の言う通りのドスケベな子なのだろうか…?確かにノーブラになっていたのは自分だったが、それはこんなにいけない事だったのだろうか?
リネン室の物陰で中学生女児が男に乳首をしゃぶられる音が執拗に鳴り続け、時折足音が聞こえる度に音は控えられるが、その度に雛は声を抑えながら快楽を堪えるもどかしさを植え付けられていく。誰かが通る間もパンティの上からクリトリスを掻かれながら乳首を舌で捏ねまわされるのは音には出ない、音になりそうなのは雛の声だった。ぁ……と悲鳴でも拒絶でもない震えた息が唇から漏れる。
「ドスケベちゃん、パンティの真ん中濡れてきたよー?ほらほら」
導かれた指がパンティの濡れに触れ、雛は小刻みに首を振りたくる。
「パンティがエロ濡れしたらママにばれちゃうよ?遊んできた子がパンティマン汁塗れにさせてたら何やってんの!って叱られるけど大好きなドスケベしてきましたって言えるのかなー?それともママもパパも今頃ドスケベしてる真っ盛りかなー?もしかしてママとパパのセックス見た事、ある?」
「や……」
男と自分の指でぬちゃぬちゃと捏ね回されるパンティの濡れが広がっていくのを感じ、雛は首を振りながら男が詰る言葉を口にしている間は乳首を舐めて貰えない物足りなさの恥ずかしさに泣きそうになる。どうすればいいのか判らない。
「最初っからノーブラちゃんなんだからパンティ脱いでも似た様なものだよ。ほら、ママにバレない様にマン汁パンティ脱ごうよ、ドスケベちゃん」
「んひ……ぃっ!」
もう一方の指で乳首を弾かれた瞬間、雛の胸から頭の芯まで火花がばちりと飛び散った。じわっとパンティの中央部の熱い濡れが更に広がったのを指先に感じながら浅く乱れた粗い呼吸を繰り返している雛は男の動きに操られ、腰を左右に動かしてしまう。男に身を割り込まれ開けた浴衣の腰が浮き、まだ幼さの残る白い腰から濡れたパンティがするりと引き抜かれていく。
「色気のないパンティだけどドスケベちゃんの淫乱マン汁が染みついてるよ、ほら」
男に突き付けられたパンティの内側にべったりと絡みついている透明な粘液に、雛は乱れた呼吸を繰り返しながら泣きそうな表情のままそれを眺めて肩で呼吸を繰り返してしまう。――自分の両脚が男の左右で無防備に開いたままで、薄暗がりの中ねっとりと濡れた処女地を曝け出している事に気付けないまま。
おまけ
「――へぇ……生えてないんだ、陰毛」
男の声にぼんやりとしていた雛は驚いて下腹部に視線を落とし、そして自分の腰が開けた浴衣に剥き出しになっており更に左右に開いた脚に秘めるべき場所まで曝け出しているのに気付き顔を真っ赤に染める。慌てて脚を閉ざそうにも男に身を割り込まれている為にそれも出来ず雛は小さな手でそれを隠す。ノーブラで浴衣ならばまだばれない筈だがこの状態は異常だった…異常な筈だった。確かに浴衣を整えれば胸も腰も隠れるが、今パンティを履いていないのは雛の意思ではないのだから、咎めていい筈だった。
「ぱ、パンティ…返してください……っ」
男を責める筈なのに雛の唇から零れたのはやはり蚊の鳴く様な声である。
「……。返してあげてもいいけど、名前は?」
「え……?」
「名前教えないならフロントにこのマン汁パンティ届けてあげるよ。もしかして気を利かせて落とし主探してくれるかもしれないなあ?このマン汁塗れのパンティは誰のですかー?って。シンデレラみたいだよね。女の子の憧れの。靴みたいに履かせるわけにもいかないから、においを嗅ぐのかなあ?」
「や……」
雛の下腹部に顔を寄せる男の熱い息が濡れた粘膜にかかりびくんと華奢な身体がカートの上で跳ねる。ふわっと息をかけらる度に玩具にされている小動物の様に雛の身体が妖しく乱れ、そして幼い膣口から滲んでいた愛液が尻肉へと伝っていく。
「あはははは…ドスケベちゃんのロリマンコ、息をかける度にひくひくしてるよ。ホント子供みたいなロリマンコだなあクリもちっちゃいしビラビラもでてないじゃないか」
ぐちゃあっと音を立てて大きく丘を開く指に愛液のにおいが雛の鼻にまで漂ってくる。自慰の時に少しは嗅いでいるがほんの少し汗より濃い有機的なにおいの生々しさに顔を背けてしまう雛は、そのまま容赦なく下腹部を弄り始める男に逆らう事が出来なかった。刺激が強すぎて自分でも滅多に触らないクリトリスを指で捏ねられた瞬間、びりっと強い刺激がそこから全身に流れ雛の小柄な身体がカートの上で跳ねる。
「玩具みたいだなあその反応。……。ねえドスケベちゃん、クリを指でゴリゴリされるのと優しーく舌で舐められるの、どっちがいい?」
「え……?」
「だからさあ」
不意にクリトリスを爪で抓られ、雛はその強烈な痛みに歯を食いしばって悲鳴を懸命に堪える。少なくともこんな姿を誰かに見つかるのだけは避けたかった。もう堪えて逃れるしかない。じゅわりと亀裂の粘膜の途中から零れた熱い液体が尻の下の浴衣までを濡らし、男は楽し気に嗤う。
「流石ドスケベちゃん、サービス精神旺盛だなあ。初対面の男に失禁までしてみせるなんてプロ根性あるよ」
男の脳内では雛はふしだらで奔放な女であるのが確定しているのだろう、嫌な決めつけに抵抗感を覚えながらどうにか否定したくてそれでも言葉が出ない雛はまたクリトリスに爪を立てようとする男に慌てて首を振る。
「もうやめ…て……、それはもうしないでください……っ、痛いの……っ」
「……。じゃあ、クリ舐めはいいんだね?」
「……」
男の言葉に即座に答える事の出来ない雛のクリトリスを男の爪が掻く。あっあっ…と微かな声を漏らしてしまう雛の瞳から涙が零れる。先刻の抓られる激痛がまだ引ききらない中、爪で軽く掻かれる刺激は痛みと呼ぶには薄いものの明確な刺激であり、下着やパジャマの上からそっと触れる心地よさとは比較にならない開放的な痛痒感があった。やめて欲しくない、もっと続けて欲しいと願ってしまいそうな新しい世界の眩しさに雛の白い腿と膝が男の左右でひくひくと震える。暴力は怖い、だが、これは何なのだろう。男が何処までしたいのか、もしかして少し悪戯をしたらすぐに開放されるのかもしれない。今、ほんの少し怖いだけで…そんな都合のいい考えが脳裏に浮かび、快感の気持ちよさに雛はそれを信じようとしてしまう。大体人の大勢いるホテルで誘拐だの殺人だの暴力だのは無理に決まっている筈だった。悲鳴を上げてしまえば見つかる。そんな危ない橋を渡る大人などいないであろう。
「ぁ……っ」
「ドスケベちゃんは強情だなぁ」
男に軽く押されただけでカートの上に転がされてしまい浴衣が開け、帯のあたりだけを残して柔肌が露出してしまい、反射的に胸元を整えようとする雛の露わになった両乳首を男の指が摘まんだ。まだ幼いBカップの乳房の頂が通路の四角に切り取られた明かりの脇で男の指に捏ねられる。尖り切った乳首をきゅっと摘ままれ上へと引き延ばされ乳房が緩い紡錘形に歪み、ずきずきと響く軽い痛みが何処か後ろめたい快楽を帯びているのか感じ雛は身を縮込まらせる。恥ずかしいのにやめてほしいと言えない。くいっと更に引かれる乳首を指の間で擦る様に捏ねられる痛みと紙一重の痛痒感にいやらしい鳴き声が零れそうになる。
「選択肢与えといて一つしか知らないのは狡いよなあ」
そう言った直後、クリトリスをぬるりと何かが滑った。
「――ん……ひ……ぃっ」
ぬるぬると滑る何かがクリトリスに絡みつく。神経を直接撫でられる様な、何かに撫でられては逃げられてしまう様な不思議なもどかしさに思わず下半身を見た雛は、自分の腰に顔を埋めている男に衝撃を受ける。
「そんな、そんなところなめない……で……ぇっ、あ……ぁあぁ……っや……それ……やあぁぁぁぁぁ……っ」
知識としては知っていたが、風呂上がりではあるが、自分の性器が舐められる驚きに男を腰を揺らして振り払おうとした雛は男が肉芽を舐める絶妙な快感に動けなくなる。甘い美味しい蜂蜜を垂らされてそっと捏ねられる様な格別の快感に抵抗の言葉が途切れ、雛の身体が男の舌を中心に揺さぶられる。舌がほんの少し、たった一回クリトリスを捏ね回すだけで雛の世界がぐるりと回る…まるでカートがジェットコースターの様にくるりと一回転する様な重力感の喪失に、雛は縋る様に乳首を捏ねる指とクリトリスを舐る舌に意識を集中して更に翻弄されていく。男の舌が舐るクリトリスの下で初々しい色の粘膜の奥底の膣口からだらしなく愛液が溢れ、すでに軽い失禁で濡れた尻肉を伝い濡れた浴衣の上に溜まっていく。金属製のカートの上ではそれ以上に逃れようのない粘液はたっぷりと水溜まりの様になり、ひくひくと雛の幼げな腰が快感に上下に弾む度にねっとりとした糸を幾筋も水溜まりと尻肉の間に伸ばし、途切れないまま腰がまた落ちてきては跳ねる。ぬちっぬちっと愛液の音がリネン室に籠り、雛の微かな喘ぎ声がそれに紛れる。いつ誰が通るか判らないホテルの通路に耳をすませば聞こえてしまうそれがひっきりなしに、だが微かに流れ、それは収まる事なく続いていく。
クリトリスだけでなく膣口を舌で捏ねられ続けていた雛に自ら膣内に一度だけ指を捩じ込ませた後、男の指が雛の処女穴を犯し始める。空いてしまった片方の乳首はもう一方の男の手を真似て自ら雛が弄り回せられ、カートの上で浴衣も開け切ったまだ幼さの残る白い身体が卑猥に揺れ動く。じゅぽじゅぽと牝肉を捏ね回す男の指が快楽に慣らさせていくその先に何があるのかを感じながら、初めての淫らな疼きに逆らう事が出来ない雛は喘ぎ、よがり続ける。指が自分の身体の中にある…それは恐ろしい事の筈なのに全く逃げられない。膣口の裏側も、膣内も、酷く気持ちがいい…異物感が酷いのに、それはとても気持ちがよかった。
「雛は本当にドスケベだなあ。こんな場所で大股開いてオナりながら準備を整えちゃうなんて、俺だったら恥ずかしくて生きてられないレベルだよ…いや、きっと雛の天職なんだな、これが」
そう言いながら浴衣の前を寛がせて長大な肉槍を露わにさせた男に、雛はぼんやりとし口から唾液を垂れ流したまま先端から粘液を溢れさせるそれを見てしまう。いつ名前を教えたのかは、もう判らなかった。男が指を引き抜いた膣口がくぱっくぱっと揺れ動くが、その性器は男を迎え入れるにはまだ幼い印象が拭えない…だがそれでもじんわりとした疼きが腰を蕩かし雛は快楽の続きを迎えたい本能の言いなりになってしまう。とろんとした顔のまま全身で息をつく雛の両膝の裏を男が抱え、そして腰を重ねる。
ぬちゃっぬちゃっと中学生女児と男の性器が重なり捏ね合う粘液質な音が籠り、ほんの僅かに雛の顔が恐怖に引き攣る。大き過ぎではないだろうか…それは処女とは思えないが本能的に正しい恐怖だったが、既に男に身を委ねる体勢と身体になっている雛にはもう逆らう事が出来なかった。あっあっあっとクリトリスから膣口を長大な幹と傘にゆっくりと捏ねられる身体は蕩け切っており、ホテルの、ホテルでありながら寝室のベッドの上ですらない開けた場所のリネン室の、通路からほんの僅かに隠れた場所でしかないカートの上で雛は見知らぬ男の肉槍に捏ねられて身をくねらせる。何故こんな事になってしまったのか判らない。避妊具など当然着けて貰えていない。処女なのに。親は不在に気付いて探してくれているかもしれない。様々な事が脳裏を過るがそれは雑音よりも小さく、雛の意識は男の肉棒にばかり捧げられてしまう。
自ら慰める様に自分の両手で乳房を荒々しく揉みしだき、涙と唾液に濡れた顔を男に向けている雛の顔は、欲情に蕩け切ってしまっていた。
「気持ちいいの、好き?」
「はい……」
「セックスが気持ちいいって聞いた事ある?」
「……。はい……」
次に男が何を言うのか既に判っている気がする雛の膣口がくぱくぱと震える。もう絶対に犯される…そう判りきりながら、もっと快感が欲しくてどうにもならない。華奢な指で自ら乳首を捏ね回す指は、昨日までの自慰とは比べ物にならない程にいやらしく男の動きを真似た指遣いをしていた。乳首を捏ねるだけでもぴりぴりと心地よい刺激に喘ぎそうになり雛は緩く喘ぐ。
「――じゃあ、雛は、今、このチンポで仕込まれたい?」
「……。――は……」
答えかけた瞬間、人の声が通路から聞こえた。
「義姉さん本当に風呂なんて入って平気なの?」
「大丈夫よービール四本しか飲んでないんだものー」
「本当なの?酔いが回っても知らないわよ?」
酔っぱらっている為なのか妙に大きな声が母親と叔母のものだと気付き、頭に冷水を浴びせられた様に急速に意識が浮上する雛の口を、男が抑えた。
「義姉さんが倒れたら雛ちゃん呼ぶからね」
「嫌よー雛最近冷たいんだものー嫌われちゃう」
「――ママ登場」
ぽそりと楽し気に呟いた男がにやあと嫌な笑いを浮かべているのを見上げ、何かとても嫌な予感を覚えて首を振った雛の膣口に男が長大な肉槍の傘を押し当てた。指とは明らかに異なるその存在感に凍り付く雛の膣口に、ゆっくりと男の大き過ぎる傘がめり込んでいく。快感が一気に消し飛んでしまう激痛に身を強張らせる雛の耳にご機嫌な母の小唄の声が届き、大きくなってくる。嫌だ。何が嫌なのか。激痛が嫌。こんな場所で、見知らぬ男に処女を捧げるのが嫌。避妊して貰えないのも嫌。母親に気付かれるのも嫌。嫌。それなのに、何をすればいいのか判らない。何が出来るかも判らない。母とそれを窘める叔母の声が大きくなり、そして、リネン室の前を通り、四角い空間に影が出来る。
ずぶ、と男の肉槍が、雛を抉っていく。
見たくないのに通路を見てしまう雛の目に機嫌よさそうな母親の横顔が映る。
お母さん、今、私、犯されてる。
暴れれば、例えばカートを拳で殴るなりで大きな音を立てれば絶対に気付いて貰える筈である。
それなのに、雛の指は自らの乳房を揉みしだく形で凍ったままだった。
スローモーションの様に母と叔母がリネン室の前を通り過ぎていくのを見ている雛と男の結合部からは破瓜の血がたっぷりと浴衣へと伝っていく。
楽し気な、聞き覚えのある小唄が遠ざかっていくのを聞きながら、激痛の中、雛の膣奥が男にずんと深く突き上げられた。
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132『人気の女子と陰キャ男子』
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