プロヴァーブ
Proverb (1994)


□ 編成:ヴォーカル(6声)、パーカッション、エレクトリック・オルガン
□ 演奏時間 :14分

哲学者ヴィトゲンシュタインの著作をテクストに歌われ、打楽器が細かなリズ
ムを付ける。しかしここでのビブラフォンは音楽の推進力というよりむしろ、
繊細な装飾として扱われているように聞こえてくる。こうした「声楽曲」と呼
びたいライヒの路線の先駆けだった『テヒリーム』パート2前半がそうである
ように、このゆったりとした動きを持つ音楽を従前のミニマル・ミュージック
の範疇に入れようとすることには無理がある。ソプラノが交錯しながら飛翔す
る、ありていに言えば天国的イメージに満ちた、とりわけ密やかな位置を占め
る作品である。
なお余談ながら、ヒリアード・アンサンブルに慣れた耳が聴くからだろうか、
ECMのリリースのような印象がある。


□ 収録ディスク

Player(s): Theatre of Voices
with Members of The Steve Reich Ensemble,Paul Hillier(cond.)
Disk Title: "City Life,Proverb,Nagoya Marimbas"
Label・Year: Elektra Nonesuch,1996
Other Contents: "City Life" "Nagoya Marimbas"
Notes:
"Works 1965-1995"にも上記ノンサッチ盤の同音源を収録。





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