ドラミング
Drumming (1971)
□ 編成:
パート1:4組のボンゴ、男声
パート2:3台のマリンバ、女声
パート3:グロッケンシュピール、口笛、ピッコロ
パート4:上記全ての楽器、声
□ 演奏時間 :55〜80分
フェイズ・シフティングによる最大の成果であり、全面的に用いられた最後の
作品でもある。音が次第にばらけてまた収束するというサイクルが幾度となく
現われる。終始共通のリズムパターンによって統一されていることにより、構
造は明確でありながら変化は豊かだ。また、楽器をパートごとに替えているた
めに、音色の魅力の点からも初期の代表作と呼ぶにふさわしい。パート4では
全楽器によるアンサンブルとなり、突然の終止は音楽が一体化した瞬間を知る
充足感がある。
テープ作品以来ライヒがかかわり続ける「声」というもの。この作品での、特
に女声の細分化されたフレーズの巧みさ、楽器としての位置付けは後の『18
人』にも匹敵する効果を上げている。
□ 収録ディスク
Player(s): Steve Reich and Musicians
Disk Title: "Drumming"
Label・Year: Deutsche Grammophon,1974
Other Contents: "Six Pianos"
"Music for Mallet Instruments, voices and Organ"
Notes:
各パートの演奏時間が長く、パート4はディスク2に収録。しかしこの「長い」
ということがノンサッチ盤(下記参照)以上に作品の持つ時間感覚を強調する。
Player(s): Steve Reich and Musicians
Disk Title: "Drumming"
Label・Year: Elektra Nonesuch,1987
Other Contents: none
Notes:
ライヒによればこの作品の演奏時間は55分から75分で、パターンの繰り返
しによって異なるというから、これは改訂されて短くなったという訳ではなく、
ひとつのヴァージョン。CD1枚に途切れることなく収まることの意味は大き
い。
→"Works 1965-1995"にも上記ノンサッチ盤の同音源を収録。
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