第一節 問題の解き方の一般論

物理で問題がどうしても解けない人がいます。問題を見ても何も思いつかない。どんなに頑張ってもテストが赤点。こういう人は、問題の解き方が基本的に分かっていないことが多いです。

基本的に問題を解く手順は以下のような流れとなります。

1.問題文の中に与えられた数字がどんな物理量か考える。
2.与えられた物理量が出てくる公式(出来れば答に繋がる公式)を使い式を作る。
3.公式を解く。
4.公式を解いたことによる解がどんな物理量か考える。
5.4の解が答えたい物理量なら6へ進む。違うなら、その解も問題文で与えられた物理量の一つと考え、2に戻る。
6.意味のない解を排除し、答を書く。


物理で問題が解けないということは、この内のどれかが出来なかったからなのです。具体的に言うと以下のようになります。

1が出来ない場合:問題文がそもそも何を言っているか分からない、もしくは問題文の意味を取り間違えた場合です。良くある話としては、その物理量が"いつの話か"ということを見落とすことが多いです。物体が動く前の値だと思っていたら、動いた後の値だったとかです。また、独特な物理の言い回しに慣れることも必要です。
2が出来ない場合:公式が思いつかない、公式をそもそも知らないという場合です。また、次の節で解説しますが、公式の使い方を知らないということも考えられます。さらに、答に繋がらない公式ばかり思いついてしまうということもあります。色んな公式を知っておきましょう。
3が出来ない場合:数学が出来ないか、計算間違いをしたかです。これは物理の範囲ではありません。数学を勉強しましょう。
4が出来ない場合:頑張って計算して解は出たものの、結局何を求めていたか忘れた状態です。式計算のために自分で置いた文字が何を表していたかは忘れないようにしましょう。
5が出来ない場合:答の物理量が何であるかを把握していない場合です。何を答えたいのかは常に頭に置きましょう。
6が出来ない場合:例えば質量についての解がプラスマイナスで出た場合、マイナスの質量も答に書いてしまうというような間違いです。答えが本当に意味のあるものかを最後にチェックしましょう。


そして、問題で間違えた、もしくは解けなかった場合には、上の6手順のうちどれがまずかったかを考えましょう。そしてそこを中心に改善するようにしましょう。どこが悪いか分からなければ、見当違いの勉強を続けることになってしまい、いくら頑張っても良くならないなんてことになってしまいます。

第二節 公式の覚え方、使い方


ほーむへ物理トップへ