・近所にあるかもしれない秘密基地
「秘密基地」という言葉に、HARIは憧れる。
子供の頃、公園の片隅や大きな遊戯機器、空き地にあった土管を空想豊かに「秘密基地」として遊んだ事が無い男は、多分いないだろう。
富豪が所有している島や山、海中、地下。
物語の中では、我々が知らないだけで、いたる所に「基地」は存在しているのだ。
公衆電話ボックスでダイヤル間違いして「ナポレオンの切り札は?」と聞かれた時、正しい合い言葉を答えられれば、そのまま「地下秘密基地」に入れるかもしれない。
もしかしたら、普段使っている地下鉄に、「秘密の引込線」があって、秘密基地に通じているのかもしれない。
そして秘密基地の司令室では、大きなオープンリール型のコンピューター磁気テープ装置の中ではテープが「くる、くる」っと回っており、スイッチやダイヤルや、様々なランプ、メータのついた機械が所狭しと並べられている。
・・・、のは古い作品で、最近は壁一面の大型ディスプレイに様々な情報が表示されており、卓上のキーボードから表示できる情報を自由に選択できる形式かな。
そして、秘密基地内の格納庫では最新メカが発進の時を待って待っているのだ。
・発進!
「秘密基地」がHARIに大きな影響を与えたのが「メカ発進シーン」である。
その後のアニメ、特撮に大きな影響を与えた「発進シーン」といえば、サンダーバートであろう。
サンダーバート1号、2号、3号の、リビンクからコクピットへの搭乗、そして発進は、BGMそ素晴らしさもあって、不朽のシーンである。
(余談であるが、「謎の円盤UFO 日本放映版」では、月面基地からインタ−セプターが発進するシーンでも、サンダーバードのBGMが使われている。)
また、サンダーバードの発進シーンは、後の特撮やアニメに大きな影響を与えたといえる。
その証拠に、サンダーバート1号がプールから発進するシーンが、後のマジンガーZ発進シーンの参考になったといわれている。
海外(いや、ITC物か)の影響を受け、日本でも「すばらしい」発進シーンが作られた。
その筆頭ともいえるのが、ウルトラ・セブンであろう。
ウルトラシリーズの前作である「キャプテン・ウルトラ」(ここで「ウルトラマン」がくると思った方、残念でした)のシピューゲル号の設計思想(?)を引き継いでか、3機に分離合体できるウルトラホーク1号の発進シーン(山が割れる所から始まる「ショートバージョン」ではなく、格納庫内を発進スペースに向けて移動するウルトラホーク1号を管制室の窓越し見る「ロングバージョン」)は、バックに流れるBGMの出来も良く、まさに心踊るシーンである。
また、滝を割って発進するウルトラホーク3号は、子供心に「本当に丈夫な機体なんだなぁ。」と感心したものだ。
(ウルトラホーク2号発進シーンは、サンダーバード3号と似ているから、略。)
ちなみに、こういった「発進シーン」がいかに非科学的なのかは、「空想科学大戦」に詳しい。(^^;
・身近にある「発進シーン」体感駐車場
「メカの発進シーン」が体感できる駐車場がある。
ターンテーブルによる車の方向転換は、割とポピュラーであるが、もっと本格的(?)に楽しめる駐車場も無くはない。
東京・秋葉原の「ラジオ会館」車に乗車したまま地下駐車場に降りていくエレベーターがある。
HARIは、その駐車場近づくと、頭の中で「サンダーバード」または「ウルトラセブン」のメカ発進シーン音楽が鳴り響く。
車を誘導員に従ってエレベーターに入れる。
エレベーター内のボタンを押下すると、ブザー音と共に扉が閉まり、降下が始まる。
そして、正面の扉が開き、車を地下駐車場にいれる。
これだけの事が、HARIの頭の中では「秘密メカの発進/収容シーン」になっているのだ。
また、乗車したまま体験は出来ないが、新宿高島屋の地下駐車場は、車を格納庫に入れる仕組みが「秘密基地」である。
降車スペースの指定位置に車を止めると、タイヤの下がローラーになっていて、人が全員降車した事を確認した操作員によって「駐車時のズレ」(斜めに止めてしまった場合)がローラーによって修正された後、一気に横方向に移動していく。
格納庫は、立体駐車と同じ仕組みと思われるが、正面からではなく横から格納(それも、ローラーによって自動的に!)するシーンを見たHARIは、「あー、車に乗ったままで格納されたい・・・」と真剣に考えてしまうのであった。
しかし、現実的には、秘密基地など個人が持てる訳がない。
でも、もしかしたら、これくらいなら出来るかも・・・。
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