住宅性能表示制度の構造の安定は人命に係る重要な評価項目です。
阪神大震災の教訓を活かして、建築基準法の構造計算規準が見直されました。
■構造計算は構造計算プログラムを使って計算し、
地盤の強さなどから杭の算定
基礎、柱、梁、壁、床スラフなどの躯体の断面サイズや
配筋(鉄筋の本数゙や太さ、間隔)などが決定されます。
・構造等級1 建築基準法レベルの建物←計算方法がより厳しくなりました
・等級2は等級1の 1.25倍強い建物 ←さらに大きな地震にも耐えられる建物
■等級2を取得する為の問題点
柱や梁はより大きな力(1.25倍)に耐えられるものではなくてはなりません。
当然、従来の建物より柱断面や梁断面が大きくなってしまいます。
■窓への影響
従来の住戸スパン(柱と柱の距離)を変えないで柱サイズを大きくすると、
窓に影響が出て、有効採光面積が取れなくなる可能性もあります。
結果として、住戸のスパン(柱と柱の距離)を大きく取らざるを得なくなったり
■天井への影響
梁サイズが大きくなって、梁下の有功高さが取れなくなったり、
梁幅が大きくなって室内側により大きく出っ張ってしまったりもします。
■構造躯体の寸法増の深刻な影響
住戸の幅(スパン)が大きくなったり、階高を高くせざるを得なくなってしまうと
計画予定戸数が取れなくなるケースも出てくる可能性は否定できません。
なるべく従来の構造躯体の断面以内、
若しくは最小限度の柱や梁の寸面変更で処理する為には
・より高い強度のコンクリート
・より高い強度の鉄筋などを効率よく使用することによって、
大幅なコストUPを押さえざるを得ないのではないかと思います。