1997年5月17日(土) WDC第2回セミナー 『在宅ワークで広がる21世紀のワークスタイル』
(株)ノザーク・ビーエヌエス 取締役 |
なぜ、いま「SOHO」事業なのか SOHO事業が、これからの日本でもきっと大きな位置を占めることになるだろうと いうこと、また自分もそうした立場でグローバルな仕事をしていきたいなという 思いで新企業を立ち上げることになった……というのがことの次第です。 在宅ワークの現状 現在、在宅ワークの現状はどのようになっているのでしょうか。アメリカの 在宅勤務型労働者の総数は、最近の新聞で4,700万人と報道されています。この 中で企業が雇用して在宅勤務しているケースが50パーセント以上。完全に独立し た自営業者は30パーセント(1,410万人)を占めています。 一方日本では・・・ 注目され、広がりつつある在宅ワーク 近年、これまで社会で一般的とされてきた、終身雇用制や年功序列のワークスタ イルは大きく変わりつつあります。誰もが簡単にヴァーチャルオフィスを作るこ とができ、ネットワークや人脈を広げて仕事をすることが可能になりました。 こうしたことから、これからも独立して事業を行いたいという希望者はますます 急増していくと考えています。 SOHO事業室に登録している在宅ワーカー いま現在、私たちの主催するSOHO事業室に登録しているワーカーは、約約120人 (グループトータルを含めると約300人)です。 在宅ワークの問題点と対処法 在宅ワーカーの場合は上司や仲間がいるわけではありませんから、すべて自分で 解決しなければなりません。気分転換やストレスの解消の仕方を工夫することが 必要でしょう。会社に勤めていたときのように、評価してくれる人、保証してく れる人が誰もいないわけですから、それだけに自己評価と社会人としての常識を 一線ひいておくことを心に留めておかなければなりません。そうしないと、広が るべきネットワークがそれ以上広がらなくなることもあるわけですから。 在宅ワーカーになるには ◇ステップ1/意思の確認 ◇ステップ2/スキルアップ ◇ステップ3/人脈作り ◇ステップ4/情報武装 ◇ステップ5/環境整備 在宅ワークの将来性 在宅ワーカー1,000万人時代の到来……それは遠い将来のことではないと考えて います。SOHO支援ビジネスが確立し、パーソナル・コンピュータや情報通信機器 の低価格化、ネットワークの拡大とさらなる普及、SOHO組合・各種協会の設立、 マルチメディア住宅の普及が進むことによって、企業内在宅ワーカーはますます 増加し、その社会的役割はより大きなものとなっていくでしょう。 (文責:小針かなえ) |
著者:大窪民子 『テレワークで仕事が変わる、社会が変わる ……通信ネットワークを活用した新ビジネス・スタイルの実践ガイド』 発行:日本実業出版 |