八重奏曲/エイト・ラインズ
Octet/Eight Lines(1979)
□ 編成:ピアノ、バス・クラリネット、クラリネット、フルート、ピッコロ、
弦楽四重奏(『八重奏曲(オクテット)』版の編成)
□ 演奏時間 :17分
「八重奏曲」は当初のタイトル。改訂後、現在の「エイト・ラインズ」になる。
各楽器の持つリズムパターンと短い旋律ユニットの集合自体が構造であったそ
れまでの作品より以上に、一本の追跡可能な主旋律がはっきりと現われている。
2分過ぎに登場するフルートに始まって、バス・クラリネットやリズム楽器と
してパターンを刻んでいたピアノが時折音量を増して(他の楽器が抜けたこと
によるものか)前面に出るなど、この曲にはほとんど常に楽器が交替されなが
ら引き継がれる明確な旋律、つまり「ソロ」がある。
跳躍の多い飛び散るような音程(旋律)、光輝を放つピッコロとピアノ。加算
プロセスによる絶え間ない新たなフレーズの生成。それらが切れ目なく繋がる
ひとつの楽章に凝縮され、このことがそのまま音楽の流麗さへと通じる。高い
集中によって練り上げられながらも新鮮さを全く失うことのない、この作品も
ライヒの最高傑作のひとつとして数えたい。
□ 収録ディスク
Player(s): Steve Reich and Musicians
Disk Title: "Octet,Music for a Large Ensemble,Violin Phase"
Label・Year: ECM21980
Other Contents: "Music for a Large Ensemble" "Violin Phase"
Notes:
「オクテット」の録音。室内楽らしいシャープな音像が美しい。
Player(s): London Chamber Orchestra
Disk Title: "Minimalist"
Label・Year: Virgin Classics,1990,1994
Other Contents: none
Notes:
「エイト・ラインズ」の録音。どこかのライヴ音源ではないか。オーケストラ
的な音の厚みを聴いていると、この曲が今後書かれることなる大規模な作品と
の橋渡しだったのね、と思われてくる。
Player(s): Amadinda Percussion Group,Group 180
Disk Title: "Another Look At Counterpoint"
Label・Year: AMIATA,1993
Other Contents: "Music for Mallet Instruments, voices and Organ"
"Piano Phase" "Sextet"
Notes:
「オクテット」。ただし楽器の編成がアレンジされている。ライナーによると、
このアレンジをライヒ自身も気に入ったとのこと。
(旧アートワーク)
Player(s): Solisti New York,Ransom Wilson
Disk Title: "Adams:Grand Pianola Music,Reich:Vermont Counterpoint,Eight Lines"
Label・Year: EMI Classics 1989,1994
Other Contents: Vermont Counterpoint
Notes:
「エイト・ラインズ」。
Player(s): Steve Reich etc.
Disk Title: "Works 1965-1995"
Label・Year: Elektra Nonesuch,1997
Other Contents: "works 1965-1995"を参照
Notes:
この10枚組ボックスセットのために新録音されたヴァージョン。
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