驚くほど期待通りの映画でした。紛れもなくこれは1作目の続編です。前作が好きな人は満足すること間違いないでしょう。それほど同じノリがどこまでも貫かれています。
ただ、そんな中にも欠点らしきものはあります。物語のパターンが同じであること、ショッキングな出だし(前作なら小泉今日子の演技)でありながら結末があっけないことなど、あんまり良くないところも前作を引き継いでしまっているんですね。まぁ、それらもこの作品のいいところだという気もしないでもないですけど。
テーマ的な部分では妙な色気が出ているように思います。リーダーがいる組織とそうでない組織の対比という感じで。正直、ここがちょっと蛇足かな、と。答えにさしたる意味があるわけでもないのに対比構造がうまくいっていないんで。警察はともかく犯罪者側が少しも組織に見えないんですよ。リーダーもいなければ横の繋がりも情報もないのにどこが組織なのかと。
この物語は室井と青島が夢を叶えていく話でもある訳で、それも話が少しずつ進んでいっているんですよね。作中でも前作から2年ということで成果は確実に上がってきてます。よって室井はあまり苛められません。青島から突き上げも食らいません。個人的にはそこが残念でした。あの苦悩する様子が好きなんで。
残念繋がりでは恋愛関係。普段、そういった描写がないのだから、ラストに慌ただしくまとめようとするのは勘弁して欲しかったです。そういう作品でもないと思うんで。
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