実験中の事故で男性機能を失っていた孝三(変更不可)であったが、講師の仕事で出向いた学園で2人の少女と出会う。直後、激しい高ぶりが襲いかかり、気がつけば男性機能が甦っていた。あの2人ならば、そう思った孝三は手練手管を弄し、離婚していた2人の母と結婚までこぎ着け、継父の立場を手に入れることに成功する。もちろん、それだけで満足するはずがない。孝三の望みは今や娘となった2人の全てなのだから。
BLUE GALEの新作は研究中の薬を使って2人の娘を籠絡するアドベンチャー。
購入動機はほぼ衝動買い。間際まで存在も知らずにいましたが発売日前日に体験版とか試して購入。
初回特典は特になし。
ジャンルはパッケージによると義理姉妹不道徳凌辱アドベンチャー。つまるところはいつものアドベンチャーです。催淫スプレー噴射機能、なんてものが搭載されていますが、要はマウスカーソルが変化してそれらしい画面効果が出るだけのものです。噴射場所によって反応や展開が変わるなんてことはありません。まぁ、その時というのは存外わかりにくいので変化があっても困るといえば困るのですが。
足回りは標準クラス。メッセージスキップは既読未読を判別して高速。ただし、「○日目」という毎日の日付表示で必ず止まるのが困りものです。コンフィグによって選択肢単位のスキップも可能でこれがなかなか便利。まぁ、催淫スプレー噴射時には止まらざるを得ないのですが。展開は同じなのに。
バックログは別画面にて行います。ホイールマウスに対応、ボイスのリピート再生も可能ですがそれほど戻ることはできません。ロード直後にも使用できます。
パッケージによると本作は
ブルゲ新システム搭載!今までのブルゲシステムとはココが違う!
○高速スキップで快適プレイ!
○ボイスを何度でもリピート再生可能!
○読みやすいバックログ!
ということらしいです。過去作を知らない側からすると世間的にはごくごく平凡な作りに見えるのですが、どうやらありがたいことらしいです。新システムになってもクイックセーブ&ロードはありません。
シナリオはかなりテキトーで投げっぱなしといいますか、未完成にさえ見えるところも見受けられます。
この手のお手軽系作品に対して都合の良さを責めるのは無粋というものですが、それにしてもという描写が一部に見られました。
具体的には主人公の研究している薬。これが未完成であることが終盤シナリオにも絡んでくるのですが、わざわざそのような描写を入れた割にはその後の主人公の行動に大きな矛盾が生じている上に、エンディングではそんなことは忘れたとばかりに放置しています。ボリュームの少なさも加味して考えるとどうも最初の予定を書き切っていないようにも見えました。
日々の様子は主人公の変態的な生態を描くことで推移していきます。催淫剤という強力すぎるアイテムがあるだけに目的達成に対する困難さはほとんど感じられません。それを示すかのようにゲームオーバーはなし。
ヒロイン描写はかなりいい加減です。上で触れたことによって人格に変化が起きるのですが、それに対するフォローが全くないのでプレイヤーとしてはただ唖然として眺めるしかありません。起承転結の「転」は用意したけど、「結」では解決しないよ! という作りはどうかと思います。
Hシーンは基本的に娘2人のみ。娘以外のキャラはないものと考えておいた方が無難です。尺はそれほど長くはなく、テキストによるエロ度はほどほど。あまり変態的な行為はありません。この時に限っては娘2人のモノローグが会話と平行して入ります。
CG。全体的に原画の安定度に欠ける傾向があります。あんまり「こういう顔」というアピールが少ないデザイン(特に長女)なので目立たないですが、立ちCGを含めてカット毎にかなり違いが見受けられます。
イベントCGは差分を除いて全86枚。もちろん、全てがHシーンということもありません。フルプライスのゲームとしてはちょっと少ないのではないでしょうか。
立ちCGはイベントCGに比べるとやや精度が落ちるというかパワー不足な感じです。
Hシーンはエロさの多くをイベントCGが稼いでいる印象です。肉感的なカット群はかなりエロいです。
音楽はメインとなる曲がゲーム内容にそぐわない、とても穏やかな作りなので笑えるほどにミスマッチ感があります。変態的な妄想を垂れ流している時でもこの曲がかかったりするので。一方でこれ以外の曲は主人公の性癖に相応しい曲調なので落差の方もしっかりとあります。13曲と少ないですが必要十分な曲が揃っているのではないでしょうか。
ボイスは女性陣のみフルボイス。演技の方は申し分なく安心して聞くことができます。
まとめ。典型的なお手軽系作品。エロ重視の作品にはたまに見られるような作品ですが、それにしてもボリュームに乏しい作りです。コンプリートまで6時間もあれば十分。忙しい社会人でもこれはちょっと物足りないかも。
ただ、そうした注意点をわきまえた上で買うならばそれほど悪くはないと思います。エロさもなかなかですし。大作の箸休めには最適かと。
お気に入り:秋月真理奈
評点:58
以下はキャラ別感想。ネタバレ要注意。
1、秋月真理奈
最も顔が変わる人。一枚一枚見ていくと本当によく変わっています。ただ、それぞれのカットに魅力があるのでそれほど気になりません。
途中の性格変換は一体何が起こったのかと。お母さんを使って元ボーイフレンドを破滅させたシーンは本当に同一人物かと疑うほどでした。しかも、それで快感を得ちゃってるし、かなり強烈でしたよ。
妊娠エンドじゃない方はあの後どうすんの? という投げやりな終わりで驚きました。
2、秋月愛莉
鼻は効くけど勘は鋭くないので、万が一にも姉を助けるなんて真似はできないあたりが切ない。攻略パターンも同じなので性格が違うくらいしか差が見出せない。
3、三上由佳
嫌いなキャラではないんだけどなぁ。もうちょっとくらい何かあると思っていたのでかなりがっかり。
4、倉中紗奈
正直に言って彼女はいらないような……。このポジションなら攻略時に役に立たないと。
5、秋月華代子
色々な意味で不憫なお母さん。ハーレムシナリオでは幸せそうなのが救い。主人公とのHシーンないけど。大野くんがツバメになってくれればねぇ。
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