覇道を突き進む王はまたしても3人の美姫を連れてきた。王子に課せられた使命はただ一つ。3人の姫を虜に。たとえ3人の妻がいてもそんなことは関係ないのだ。
個人的に初ビタミン作品。実は1作目が出ていたことを知りませんでしたが、原画がそこそこ気に入って購入という感じ。
初回特典はハウツー本3とパッケージ。ブランドを通して買っていないと微妙に途方に暮れる数字です。取りあえず、とてもとても当たり障りのない内容であった、というのが感想。
ジャンルは基本に忠実なアドベンチャースタイル。
足回りは配慮に欠ける設計が目につきます。メッセージスキップは既読スキップ、未読スキップの双方を用意。速度は問題なく早いです。
バックログはメッセージウインドウをそのまま使用します。ホイールマウスに対応、ボイスのリピート再生も可能ですが、なぜかキーボードでしか使えません。
各種メニューを使った時に右クリックで抜けることができず、必ず「戻る」をクリックしなくてはならないのはかなり不便。システムの設計にはもう少し気を配ってもらいたいです。
シナリオはあってないようなもの。ゲーム開始から10分程度、移動場所選択から1分程度でヒロインとのHシーンに突入というあたりからも本作がどんなゲームであるかがわかります。上で書いているあらすじ(設定)も実はかなり怪しく、ゲーム中にはヒロインたちが敗戦国の人間である、ということは一切書かれていません。書いてあるのはパッケージのみ。ゲーム内だけで判断するならヒロインたちはただの使者にしか見えません。ま、本作で細かいことを気にしてはいけない、といういい証左かと。とはいえ、いくらお手軽ゲーであってももう少しくらいは事前のヒロイン描写が欲しいところ。入れ込む間もなくHシーンの連続ではプレイ中しか記憶に残らないので。
Hシーンは各ヒロインとも2回目以降は選択肢によって分岐。一選択肢が一CGという配分になってます。深度は3段階あるものの、スタートのシチュエーションは全て同じ。選択肢とCGの組み合わせも同じでテキストが違うのみ。選択に失敗すると一作目のヒロインのところへ、という流れ。
メインとなるヒロインは3人いるのですが、選択肢が3人共通なのでどうも変化に乏しい印象があります。上で書いたようにスタート地点が全て同じというのもそうした印象を助長しています。2周目以降は勢い作業プレイになりがちです。
CGは全体的に明るい色調でまとめられています。同一の選択肢であってもイベントCGの構図には工夫が感じられて好印象。
立ちCGはポーズに変化なく表情のみで喜怒哀楽を表現しています。衣装にも変化がないのはさすがに寂しさが拭えません。
音楽はかなり軽めの曲で構成されています。深刻になることなどあり得ない、といったような曲の数々が本作には実に相応しい仕上がりかと。
ボイスは主人公以外フルボイス。演技の方は可もなく不可もなくなレベル。
まとめ。時間がない人のためのお手軽ゲー。のんびりプレイしてもコンプリートまで数日でオーケー。その割にインストール容量が3.2GBあるのは謎なところですが。目立った売りがないので原画買いあたりが妥当なところかと。
お気に入り:オーレリア
評点:65
特に思い入れもないのでキャラ別感想はありません。
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