2007年に発売された「MagusTale〜世界樹と恋する魔法使い〜」のファンディスク。
購入動機は全ヒロインとのアフターストーリーに加えて全サブキャラにシナリオを用意するという企画意図に感心したので。もちろん、本編もそれなり以上に楽しめたからですが。
初回特典は特になし。予約キャンペーン特典はオリジナルマキシシングル。
それほど重い症状ではありませんが修正ファイルが出ています。該当する方はあてておきましょう。
コンテンツはアフターストーリー6本、アナザーストーリー6本に定番のデスクトップアクセサリー集。前者のジャンルは本編と同じく普通のアドベンチャーです。プレイ制限はなく、どのタイトルからでも始められます。
足回りは本編と同様ということで使い心地はもう一歩。メッセージスキップは既読未読を判別してなかなか高速。
バックログは別画面で行います。ホイールマウスに対応、ボイスのリピート再生も可能ですが、それほど戻ることはできません。ロード直後にも使用可能です。
新たなシナリオを始める度にメッセージウインドウのメニューバーを出さなくてはならないのは地味に不便です。ファンディスクゆえに「はじめから」を短時間で幾度も選ぶ機会が多く、本編よりも気になりました。
シナリオはどのストーリーもコンパクトサイズでまとまっていて良くも悪くも深みがありません。ショートストーリーと呼ぶにも短すぎるくらいで、Hシーンのみのおまけ的なシナリオとの差は少ないです。それはアフターストーリーもアナザーストーリーも共通で大きな期待は禁物かと。
テキストによる雰囲気は本編と変わりなく違和感を感じることもないでしょう。アフターであっても要所要所で主人公が女々しいのは一緒です。どんな信頼関係を築いているのか不思議になることも。
Hシーンはアフターが2回、アナザーが1回ときっちり決まっています。なんとなくこじつけたようなシチュエーションが多いのでエロ度の方は本編ほどには期待できません。アフターである安心感がエロさを割り引くという作用が働いているのかも。
CGは本編同様に輝いています。やはり倍のサイズで描かれているので今回も見応えありな出来に仕上がっています。ただ、シナリオ数の多さゆえに1シナリオあたりの枚数は少なめです。
立ちCGはシナリオに応じて追加されています。ただ、相変わらず通常カットから顔の輪郭の中だけを変化させてSDっぽい表現をしているので違和感を感じることも。
SDカットは今回も珠玉の出来です。通常イベントCGに対する割合が増えているせいか、さらに存在感が増しているように感じられます。
Hシーンは今回も半脱ぎ重視ですが、やや露出度が下がったような面もありました。全体的なエロ度は少し下がったように感じます。
音楽は基本的に本編と同じです。オープニングが追加されていますが残りは同じなので、耳が伝えてくるイメージは本編と変わりません。つまり、主張はあまり大きくないということですが。
ボイスは主人公を除いてフルボイス。演技の方は変わらず安定していて、違う声に聞こえる、というようなこともありません。
まとめ。ファンディスクの雛形になり損ねた作品。企画内容は良かったのですが、各シナリオのボリュームに問題がありました。カラーがあまり感じられません。やはり、方向性としては若干、無茶なのかも。特に6800円以下という価格帯を考えると。
お気に入り:天ヶ瀬小雪
評点:60
作品の性質上、キャラ別感想はありません。
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