旅行に出かけた加我見和也(下の名前のみ変更可)は飛行機で居眠りしたはずだった。ところが、目覚めると自分の部屋。不思議に思いながら幼なじみの胸を揉んでいると(日課)状況が見えてきた。どうやら昨日までとは異なる世界に入り込んでしまったらしい。基本的には同じだが、細かいところが異なっている。しかし、そんなことは些細なこと。和也の目的は変わらない。けしからんおっぱいのクラスメイトたちを征服するのだ。
SQUEEZの最新作は炎の孕ませシリーズ。第3弾「炎の孕ませ同級生」のパラレルワールドが世界観になっています。近作「炎の孕ませおっぱい身体測定」同様にタイトル通りのおっぱい重視は変わっていません。初のDVD2枚組と気合が感じられます。
購入動機はシリーズ(ブランド)買いと原画買い。直近2作がお世辞にも良い出来とは言えなかったので不安がありました。
初回特典は特になし。
修正ファイルが出ています。クリアには問題ありませんが回想シーンなど不具合があります。
ジャンルは特に明記されていませんがいつものように孕ませアドベンチャーゲームでいいでしょう。毎回のことですが「孕ませるまで」を重視した作品です。それ以降の展開はありません。そこでエンディングです。
このシリーズお馴染みの新システムが本作でも搭載されています。その名も「おっぱいセクハラバーストボタン」。これのおかげで主人公は基本いつでもヒロインに対してセクハラ可能です。衣装毎にバリエーションが用意されていて、主人公の手でヒロインのおっぱいが成長していくとテキストも変化していきます。
当然のことながら「いつでも」入れるゆえに前後の文脈は完全無視で発生します。けれど、不思議なことに作風のせいか気になりません。
必ず1クリック分だけ進んでしまうので永遠には遊べません。また、主人公が寝ている時やヒロインとの間に距離がある時など特殊なケースでは使用できません。さらにガードが固いヒロインには無制限という訳にはいきません。条件を満たす必要があります。イベントCG表示時にも使用できません。
おっぱいセクハラバーストボタンに付随して「おっぱい発育度ランキング」というものがあります。これはヒロインがどれだけおっぱいが成長したかをランキング形式で示すもので、純粋な大きさではなくあくまでも発育度なのがポイント。攻略にも関係しています。
孕ませブーストメーターは健在です。中出し量や排卵日中出しをしたヒロインを確認できます。一部エンディングの確認も。相変わらず排卵日はなぜか精液が3倍です。
手帳は「乳孕ませおっぱい発育手帳」と名を変えました。様々なデータが閲覧できます。主人公の項でエンディング条件を達成か未達成かを確認できるのはかなり便利です。また、簡易的な立ちCG鑑賞の役目も負っています。なぜか、ここから「炎の孕ませ同級生」のヒロインたちのプロフィールも確認できます。未プレイの人用にしてもほとんど役に立つ機会はないと思います。
他には「孕ませ排卵日予報」というものが新設されました。周(作中のまま)初めはまずこれが表示されます。もちろん、攻略に大きな意味を持っています。
「炎の孕ませ同級生」のνスカウターモードは非搭載です。
足回りは相変わらず進歩していません。メッセージスキップは既読未読を判別して高速ですが、(攻略の進捗次第ですが)使用機会が多いため相対的にはやや遅いくらい。選択肢後にスキップ継続などコンフィグの調整は必須になります。
バックログは別画面にて行います。ホイールマウスに対応、ボイスのリピート再生も可能です。ただし、選択肢が表示されている時はホイールからの起動は出来ません。500クリック分ほど戻れます。また、起動時に発声中のボイスがカットされてしまうのが残念。ロード直後にも使用できます。
メッセージ速度の変更にも複数の手順が必要で、ノーウェイトにしようとしても最速に合わせただけでは地の文しか反映されず、初期状態でチェックの入っている「音声と文章を同期」を外す必要があります。
クイックセーブしたデータはゲームを終了すると消滅してしまいます。当然、タイトル画面からのクイックロードも実質できません。
シナリオはSQUEEZ基準で言うとかなり復調しています。ドタバタ劇が機能することで標準クラスの掛け合いが成立しています。笑いはちょっと厳しいですが、あまり期待しすぎなければほどほどには笑わせてくれます。どちらかというと笑わせるためのネタよりもキャラクターたちの非常識さの方が笑えます。
シリーズ共通のご都合主義は本作でも健在です。それを踏まえなければ理解不能な事態まで用意されています。例えばクラスの人数が21人から12人に減っているとか(クラス征服がテーマなのに)。あまり細かいことを気にしすぎるのは建設的とは言えないでしょう。
総ヒロイン数が減ったこともあっていわゆるキャラ立ちが良くなりました。捨てキャラのような存在がなく、みな一定以上の魅力を持っています。普通に可愛いです。
ゲームの期間は30周(やはりゲーム中のまま)。1周で4人のヒロインを選ぶことができます。同じヒロインは次の周まで選べません。
18周の前半戦と12周の後半戦に分かれています。これは目的が明確に違っています。前半戦はヒロインの攻略が目的で、未達成ならばゲームオーバーになってしまいます。
フラグ管理の問題もあるのでしょうが、目的を分けた理由は簡単です。完全なハーレム状態で後半戦を描写するためです。もちろん、Hシーンもそれ含み。この結果、恐ろしいことが起きています。
なんとSQUEEZのゲームなのに萌えゲーなみのイチャイチャが存在しています。思わずゲームを間違えたかと思うくらい恋人描写が見られます。相変わらず惹かれあう過程なんてありませんし、初Hへの流れもその理由もどう見ても恋愛ではないのですが(むしろお悩み相談とか脅迫)、それでも終わった後は恋仲になって、たっぷりとイチャイチャがあるのです。
ゲームの難易度はなかなか高いです。2周目以降はほぼ答えのヒントが見られますが、これを参照しない場合はかなり難しいでしょう。
Hシーンは各ヒロイン4回程度。中にはサブキャラとの3Pが自身の1枠を使うヒロインもいます。複数人プレイは全員の個別エンドのためか、本作でもかなり少ないです。「炎の孕ませ同級生」からの出張ヒロイン3人はそうした枠から少し外れているようです。尺は全体的に短め。エロ度はなかなか高いですが、タイトルが示す通り色々と偏っています。
CGは随所にこだわりを感じさせます。手抜きを感じさせない全体的なレベルの高さには感心します。全編エロCGと言っても過言ではない割り切りは予想を超えるエロさ。タイトルのおっぱいは伊達ではないとばかりに曲線への執着が昇華して、とても柔らかそうです。
オプション選択の乳首勃起モードは正確にはシースルーモードと言った方が正しいです。そういう表現なので。
テック@フルアニメーションはS1024となってワイドモニターサイズでも美しく滑らかに動くようになりました。イベントCG単体の出来の良さも相まってかなりエロく動きます。ただ、数が意外と少ないのが残念。出来がいいだけに惜しまれます。
音楽は曲数の少なさを感じさせない、しっかりした曲が揃っています。中には馬鹿ゲーの本作にはもったいないと思うような曲まで用意されています。いつもながら同じ曲を聞き続ける可能性が高いのに飽きさせないのは大したものだと感じます。
ボイスは男を除いてフルボイス。主人公以外には1人しかいません。デフォルトネームによるボイスのフォローはありません。声優の熱演が光ります。それぞれが個性を主張して被ることなく融合して賑やかさを生んでいます。3人の出張ヒロインたちも演技が違うということもありません。
まとめ。力強い復活を感じさせる作品。ユーザーからの声に反骨心を感じて意地を見せてくれたと思います。久々にSQUEEZらしい輝きを放ってくれました。一ユーザーとして素直に嬉しいです。今後も期待したくなります。
お気に入り:恵美野ましろ、宗本みのり、音羽奏、遠山明日香
評点:80
以下はキャラ別感想。ネタバレ要注意。元ネタ作品よりは減りましたが、それでも12人は少なくありません。やっぱり、胸の大きさ順で。表記は開始時のサイズです。
1、恵美野左近(F:86)
この稲荷さまはヒロインの1人とカウントしていいものでしょうか。考えてみればクラスメイトではないし、本作のうたい文句のひとつである、全員バスト100センチ以上にも矛盾してしまうし、単独エンドもないから違うのかな。Hできるだけならヒナママやミーシャもあたる訳だし。
2、小町美冬(O:106)
声といい、初期の言動といい、割りと苦手なキャラなんですが、おっぱいセクハラバーストのガードが固いこととミーシャの存在でだいぶ救われてました。ただ、どうしても「なぜ、ミーシャにはセクハラできないんだ!」という感じでしたけど。立ちCGの出来がいいだけに余計にねぇ。わずか1センチ足りないがゆえに駄目だというのか……。頼むから芽依理とチェンジしてくれ、というのが偽ることのない本音でした。
理由らしい理由が見当たらないのは不満でしたが、態度が軟化してからはいい感じでした。デレ要員としては明らかに芽依理よりも優秀だったと思います。Hシーンにも繋がっているのがとてもエロかったです。ミーシャとの3Pもあったので満足度は高め。
しかし、油断すると忘れてしまうくらい雪女設定は意味がありませんな。まぁ、活用していないこともない、くらいではねぇ。
3、遠山明日香(N:108)
なんと主人公が手ずから育てた明日香(のおっぱい)が下から2番目ですよ。パラレル前は上から4番目だったのに。これは色々な意味でショックが大きいです。井の中の蛙というのはこういう時に使ってもいいのかなぁ。
生まれた時から1日も会わなかった日はないという設定は本作では強く強調されてましたね。やっぱり、この設定には反応した人が多かったんだろうなぁ。これのせいもあって明日香さんは個人的な幼なじみの3本指には入りますよ。
主人公の態度もやっぱりというか、他のヒロインとはひと味もふた時も違います。明日香から要求するとはいえ、告白があるのはこのシナリオだけですよ。まぁ、やっぱり恋愛的な感じではないんですけど。まぁ、ゲームが違うってことなのかなぁ。Hシーンもどこかそれっぽいです。中でも2回目のHシーンはそんな感じがします。
4、恵美野ましろ(N:111)
やはり、LOTIONでバイトしていることが一にも二にも強みですなぁ。衣装的にちょっと他ヒロインよりも抜け出ている感がありますね。ネタとしての使い勝手も良く、実際、日常の掛け合いにもHシーンにも力を発揮してました。それどころかメイド服まで着こなすのだから恐ろしいです。みのりとましろの2人のせいで芽依理はかなり食われていると思います。
おっぱいセクハラバーストがなかなか多彩でエロいです。衣装もさることながら左近さんをネタに使ったあたりが繋がりを生んで良かったかと。
5、北嬢寺睦美(O:111)
事前の人気投票では確か最下位だったと思いますが、この企画に参加した人たちは彼女が隠れメガネであることを知っていたのでしょうか。だとしたら、その順位も納得というものです。SQUEEZのゲームではあんまりメガネキャラって出ないですからねぇ。というか、最近はエロゲー界全体でマイナーとなっているような気がしますよ。
まぁ、半分苦手属性の割りには意外と悪くなかったです。ただ、職権濫用して主人公を独占しようとする様子はあんまり良いイメージにはならないですよねぇ。こういうところが気に入っているかどうかで評価が一変しそうです。
6、伊豆苗芽依理(O:112)
この人は相変わらずです。ツンデレならぬ似非ツンデレ。インチキツンデレとか言ってもいいと思います。要するにツン的な態度が彼女にとってのデレな訳ですから最初からツンがないんですよ。主人公が特殊性癖だから救われているというラッキーなヒト。
出張組なせいなのかどうなのか、キャラ的にとっても苦しいです。本格メイドのみのりさんがいるので所詮、アルバイトな紛い物感が強く、バイト娘としてはましろがいる(しかも、向こうもメイドの制服を着てしまう)のですっかり霞んでしまいました。
7、芹沢寧(Q:118)
明日香の「かっちゃん」という呼称は幼なじみだからこそ許された特別な呼び方。幼い頃に因縁を持っていて、作り手としては本作の看板であろうミシェルにすらそれはない。なのに彼女にはそれが存在する。「かーくん」と。ま、存在するのはしゃーないとして、その由来というかエピソードとかないんですか? と思ったのですが、よもやの一切なし。幼なじみとかある種の繋がりが見えないとこういうのはちょっと悲しくなってしまうのですが。だって要するに奏がミシェルのことを「しぇるる」とか呼ぶのと一緒ってことですよ。しかも、それはみんなに対して行うので個性ともとれますが寧は主人公だけ。まぁ、正確には他のキャラにもあるんですけど、機会が凄い少ないですからねぇ。
本作であってもあの露出狂のようなマイクロビミニはちょっと。
8、音羽奏(P:120)
人気投票1位は伊達ではない! 主人公の親友の幼なじみという特徴的なポジションからもう責める責める。本作でミシェルと並んでスタッフから最も愛されている娘ではないでしょうか。コメディ要素はもう完全に奏さんの独壇場です。なにせ、そういう立ちCGの表情を持っているのが彼女だけですから。どれほど特別な立ち位置かわかるというもの。
絶対音感ならぬ絶対敏感というエロ方向への備えもバッチリ。初Hの導入がこの手の作品であまりにもいかにも過ぎて笑ってしまいました。どうしてこの結果、恋仲のようになるとですか(混乱中)。
しかも、以降は神出鬼没っぷりに拍車がかかって誰とでもいきなり絡むキャラにジョブチェンジ。みんなに愉快で微妙な呼称をつけていくように。
普段はあんまり感情がこもっていない声なのに、Hシーンになると途端に声に艶が出るあたりがギャップもあって良い感じ。黒スト要員というところもポイント高いです。主人公はわかっているので毎回のように破こうとするあたりもギュー。この時の会話も良いです。丸戸史明氏もちょっと喜びそう。
9、海老原舞(Q:123)
かつては最強を誇った舞さんも最新作ではその地位を譲ってしまいました。それもまさか上に3人もいるなんて……。時代の流れとは残酷ですなぁ。
なんか「炎の孕ませ同級生」に比べて舞さんの性格が変わったような気がします。面倒見のいい人間が人並みの常識がないとか普通に違和感が凄いんですけど。なんか世話好きだけどドジっ娘みたいなキャラになってしまったような。明日香に対抗するのもちょっと気の毒なレベルの描写ですからねぇ。そもそも、同じ土俵に上がれるはずもないのに。積み重ねた歴史が違います。実際、明日香は天然で舞さんを相手にしていないですから。
10、ミシェル・ドゥ・ラ・ファージュ(T:128)
生理の日だけちびミシェルになるという実においしい人。しかも、ボイスはかわしまりのさん。おっぱいも最強クラス。これでどうして事前人気投票が6位だったのか。個人的には不思議でならないです。SQUEEZの外人ヒロインってたいてい人気あるのになぁ。
11、愛武恋(T:130)
興奮すると女になる親友って嫌だなぁ。本作は腐女子がいないからいいですけど。しかも、コイツが最大サイズって他のヒロインたちは立つ瀬がないですよ。
後半戦から完全に女になったそうですが、苦手なのは全く変わりませんでした。
12、宗本みのり(U:130)
隠れボスみたいな存在感が凄いです。しかも、隠している理由に感動します。主人であるミシェルよりもおっぱいが育ってしまったから小さく見えるよう押し込んであたかも小さいように詐称しているなんて。これぞメイドの鑑、か?
そんなみのりと距離を縮めて、2人きりの時はご主人さまになるという展開が熱いです。最初は下の名前でさえ呼ばせてもらえないことを考えるとねぇ。ミシェルには内緒なあたりがまた。おっぱいセクハラバーストもガードが固い分だけ印象に残りやすいです。特に水着はチャンスが少ないし。
3回目のHシーン。みのりさんへのプレゼントの服はとても可愛いので普通に着ているカットが見たかったです。これが初めての私服だからなおさら。
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