●98年度刊行物

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部落史紀行


黒田伊彦著

ISBN4-8068-0406-1
A5判並製 216頁 2300

 司馬遼太郎に『街道をゆく』という紀行文の名著があります。そこでは、歴史の中で重層的に育まれてきた「風土」とそれに培われてきた人間が、どのように時代や歴史に性格づけを与えてきたのかを跡づけようとしています。
 私は「部落」(被差別部落)に視点をおいて、歴史や時代がどのように「部落」の風土と精神を形成してきたのか、その基層をなしている核は何であるのかを探っていきたいと考えています。―著者まえがきより(クリックすると目録に目次があります)

第四の生き方

「自分」を生かすアサーティブネス

アン・ディクソン著/竹沢昌子 小野あかね監訳

ISBN4-8068-0412-6
四六判並製 286頁 1800

 私が1992年に初めて日本を訪れ、アサーティブネスに関するワークショップや講演を行ったとき、特に印象に残ったのは女性たちの思いやりの深さである。そして、日本でもアサーティブネス・トレーニングに関心を寄せる人たちが少しずつふえつづけ、このたびA Woman in Your Own Rightの改訂版が出ることを大変うれしく思っている。
 この本は世界中の女性たちにアサーティブネス・トレーニングの概念を紹介してきた。日本でもこの方法を学び、アサーティブネス・トレーニングがいかに生活の中で役立つものかをさらに多くの女性たちに発見してほしい。
 この本があなたの人生にとって大きな力となることを願ってやまない。(アン・ディクソン)改訂版によせて

 この本は、理論書であるとともに実践書でもある。著者のアン・ディクソンが、とりわけ女性たちに向けてエールを送っているのは、あなたが誇りと自己信頼を取り戻し、希望をもって人と社会に関わっていくことが、何よりも大切だと考えているからだ。自分を責めたりまわりを責めたりすることなく、「イエス」「ノー」が言えるようになることで、あなたが変わり、まわりが変わり、ひいては社会のありようをも代えていく力となっていくと信じているのである。
 まず、あなたが変わろうと決意すること。それが変化への第一歩である。あなたがあなたの人生を生きるために、この本はたくさんの具体的方法と指針、そして実践的な練習の場を与えてくれるだろう。ぜひ自分のものとして、取り組んでみてほしい。――(森田汐生 アサーティブネス・トレーナー)まえがきより

 本書は、柘植書房から出された「アサーティブネスのすすめ」の全面改訂版です(1991年)。10月20日発売
 もっと知りたい:アサーティブネス・トレーニング


旅立ち

愛の喪失。そして……

スーザン・ジェファーズ著/立川岐久子訳

ISBN4-8068-0414-2
四六判上製 208頁 1800

 現在、恋愛関係にある人も、そうでない人も、この本の内容に、大いに共鳴して下さることと思います。多くの読者の方々が、私と同様の戦いや勝利を、経験されることでしょう。又、貴女方の多くは、今もなお辛い思いをされていると思います。けれど、私は、自らの経験から、貴女方が、一歩一歩、苦しみや孤独から抜け出し、自分を取り戻すことが出来ると信じています。貴女方は、孤立しているのではなく、私たち一人一人が、それぞれの方法で、この苦しく、時に、苦痛に満ちた旅、即ち、喪失から復活への旅を、歩まなくてはならないのです。――序文より

 本書は、英文対訳、原タイトルは、The Journey from Lost to Found  著者Susan Jeffersは、精神療法専門家、講演、研修会指導者として活躍中である。


生きること

学ぶこと

蜂須賀裕子著

ISBN4-8068-0413-4
四六判並製 240頁 1800

 いろいろな人がいろいろなことを考え、いろいろな生き方をしている。そして、ちょっと手を伸ばせば、そのメッセージを受け取ることは、案外簡単なのである。そのメッセージは楽しさややさしさ、たくましさだけでなく、時には悲しみや怒りの場合もあるが……(まえがきより)

【登場していただいた四五の団体および個人】

アンデルセン学院/奥多摩町立日原小学校/梅村こども診療所・梅村浄さん/食べ物探検隊/ふじしま新体操クラブ・藤島八重子さん/日本おもちゃ会議「創作おもちゃフェスティバル」/東大病院こだま学級/目白学園女子短期大学教授・中野由美子さん/アシスト学習教室・八巻祐治さん/龍平とともに薬害エイズとたたかう会・川田晋さん/薬害エイズとたたかう龍平君を支える会/忠地道雄さん・佐代子さん/がらくた座・木島知草さん/おまけ工房/特別養護老人ホーム・福音の家/農業・五十嵐邦子さん/原澤智恵子さん/堀江英子さん/東京農工大学阪神協力隊「オリザ」/海女・田仲のよさん/ ドキュメンタリー映画作家・熊谷博子さん/「この子たちの夏」を上演する会/The父ちゃんバンド/唯野由美子さん/川崎市ふれあい館/武蔵野自然公園「わんぱく夏まつり」/「ヤイ・ユーカラの森」の鹿狩りキャンプ/たつのこ学童クラブ/ビデオプロデューサー・三好亜矢子さん/青い鳥絵本の家/ともだち文庫/田所メアリーさん/世田谷こどものいのちのネットワーク/鶴川桔梗保育園/桃園教会幼稚園のお父さん・お母さん/習志野市立秋津小学校と地域の大人たち/文化学習協同センター/養護施設 野の花の家/人権問題コンサルタント・森田ゆりさん/帰国子女の会・フレンズ 米山裕子さん/狩野裕子さん/世界の子どもと手をつなぐ学生の会/ ベトナムの「子どもの家」を支える会 / ジョナサン君とともにエイズを学ぶ会 アッコ・ムギ・ちぐさ/Think of Earth 愛の子ども委員会/Think of Earth


ソウル
――日帝下の遺跡を歩く

中村欽哉著

ISBN4-8068-0409-6
四六判上製 264頁 2000

 何度訪問しても、日帝の残した傷跡には気付かなかった――。歴史に無頓着な日本人観光客を、傷跡は呼び寄せてはくれないのだ。

 じっと立ち止まって、発見するのを待っているかのようだ。(本書序章より)
 植民地支配された辛さ、悲しさを体験したことのない世代が多数を占めるようになった。しかし、韓国人にとって、日帝時代を含め時代劇に登場する日本人は「悪」の象徴であり、日本人と戦う韓国人はヒーローである。一人一人の友好は築けても、日本人と韓国人という総体での友好は築きにくい。しかし、一人一人が友好の輪を広げていかなければ、総体での友好も築けない。
 そのためには韓国人がもっている、日本に対するイメージの根源の一つである日帝時代の実態を知る必要がある。しかし、韓国では屈辱的な時代を「空白の時代」として研究する人は少ない。日本では「外国史」扱いである。何とかならないかともがきながら、ソウルに残っている日帝時代の傷跡を通して、韓国人の被支配時代に対する考え方を伝えたのが本書である(あとがきにかえてより)


続Let's Enjoy
ソーウツ病

林 恭子著

ISBN4-8068-0408-8
四六判上製 208頁 1700

 レッツエンジョイソーウツ病から三年、私は、またまた色々なことに遭遇し、頭に血を昇らせたり、ショックから変調を来たし主治医の指示を仰いだり……
 このソーウツ病患者は、自分の周囲のことだけでなく、世の中で起こる様々なことについても関心が強すぎて、心休まることが少ないのです。
 神経・精神病を患う人をくい止めなければならないのです。そして、患ったときでも早期発見、早期受診です。世の中には、色々な病気がありますが、この病気は明らかに社会から差別されています。そして人生を棒に振るような人が、一人でも少ないことを願います。
 今年は発病三〇周年です。
 精神病のキャリアのものの見方、考え方を記してみました。
 三〇年といえば、とても長い年月ですが、私はこの三〇年に出会った人や起こったことを克明に憶えています。嬉しい事も悲しい事も。
 これが私の病気なのかも知れません。
 “あわてず!”“あせらず!”“あきらめず!”
 Let's Enjoy 精神病
(著者――はじめにより)


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