* * *リンフォース工業竃K問* * *

   2008年1月9日(水)鎌倉にあるリンフォース工業竃K問
 

 鎌倉にある「リンフォース工業梶vはトイレのパイオニアで、様々な工夫を他に先駆けて実践してきた会社。昨年のエコプロダクツ2007に出展していたのを、知人から聞き、タンザニアでのトイレの改善に役立つのではないかと、訪問する約束を取り付けた。

 この会社は、山岳地帯での簡易トイレの実績があり、また、開発途上国でのトイレ改善にも力を入れている。現在多くの行政からの引き合いもあり、環境に配慮したトイレの重要性が認められてきた。
 日本トイレ協会というのがあるのも始めて知ったが、そのHPから、海外支援の報告を数多く知ることが出来る。  昨年12月1〜4日アジア・太平洋 水 サミットに併催で〜世界のトイレなき26億人の半減を目指して〜というウォーターレストイレ展示会が開かれるなど、活発な活動をしている。

 タンザニアの高地の農村では、地面に穴を掘り、そこへし尿を溜めて、いっぱいになったら他のところへまた穴を掘る・・といった処理?をしている。この会社の浸透式トイレはそんな地域でも簡単に衛生的なトイレに変身できる。

1.まず便槽をレンガと粘土で洩れないように固めて作る。

2.槽内に水を張り、嫌気性細菌を増殖させる(これには3ヶ月くらいかかる)水が張ってあるのでにおいは極めて少ない。

3.便槽の横に深さ2、30cm長さ2mほど土を掘起し、孟宗竹のような直径10cm程度の竹を用意する。その竹の上面に10cm間隔くらいに穴を開けて寝かせる。

4.竹を寝かせた上に掘起した土と荒い土を混ぜたものを埋め戻す。(通気性を保つ)

5.便槽の水面より下になるように浸透膜とパイプを設置しその先は寝かせた竹筒に繋げる。

6.水は上から下へと思うが、浸透した液は竹筒へと沁み込んで行く。そして、土中の酸素を得て液肥に変わっていく(好気性発酵)。この土の上では野菜や花が豊かに実る。

7.便槽の固形物は嫌気分解されて、固体は減少するので、どんどん溜まってしまうということがない。少しずつは沈殿していくが、それもまた肥料として有効に使える。

説明をする中台社長

さらに進化させる形では、液肥から水分を分離し、中水として、トイレに持って行き、簡易水洗を作ることも出来るそうだ。そこまでしなくても7.まで出来れば上出来ではないかと思う。

 30年前にヨットの会社からトイレの会社へと転換したそうだ。海外に工場も置くくらいだったが、人名に関わることと責任感が重くのしかかり、また、外国のヨットのトイレと日本のそれとの格差に何とかしなくてはと思ったのが、ヨットからトイレに転換したきっかけだったそうだ。

 そして、様々な特許も取得してきたそうで、トルネード水流式や縁なし陶器便器の特許をとっていたが、更新せず、公開としたため、現在東陶やイナックスがそういった製品を売り出したんだそうだ。

現在最新式の簡易トイレを見学させてもらった。よく見るレンタルトイレの外観だが、中は高級便器といった感じ。トルネード水流は、まず、少し水が流れて便器表面を濡らしてくっつきを防止し、次に用を足して席を立つと、一回水が流れるこれは固形分を流しだす。更に水が流れて便器の洗浄をする。この水は浄化されてまた、トイレの洗浄水となる。自己完結型のトイレだ。

  
右上の四角いものは人感センサー
人が立ち上がると水が出る とても清潔感があるトイレだ

国内で使用しているトレンチと浸透管
タンザニアではトレンチを使わずそのまま竹を寝かせる

人の生活に欠かせないトイレが、村で衛生的に使う事が出来ればほんとうに素晴らしい。

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