なぜ民主党は千葉県知事選挙で負けたのか
先日、千葉県知事選挙に行ってきました。誰に投票するかを決めて投票所に行き、投票用紙に書き込もうとした段階でふと迷った。 「あれ?俺誰に投票しようと思ってたっけ?」 5人立候補がいたのですが、全員「無所属」選挙ポスターと違って投票所の中の張り紙にはどこの推薦とかは書いてないですから確認できない(この段階で堂本さんに投票していない事はばれてしまうな)。 確かに、今は無党派の時代だがこれが我が党の公認候補ですとはっきりいえないならやめちまえ。とか思いませんか? 今回の選挙、既存政党は全て負けたわけですが、共産党の勝ち目の無い闘いにわざわざ立候補者を出してやっぱり負ける自己満足100%や、革新が二つに割れたおかげで接戦になったもののそうでなければボロ負け確定だった自民党の情けなさはさておいて、問題なのは市民政党のはずの民主党が市民に他の候補を擁立されて、挙句の果てに負けたかでしょう。 民主党の戦略は、基本的には次の一点になります。それは「自民党に政権を持たせるわけにはいかない」と、国民におもわせることです。実際、それは上手く言ってると思います。首相の支持率1ケタや、今回の選挙で自民党は1/3しか票をとれなかった(しかも投票率30%そこそこでです。残りの70%のうち選挙に行ったら自民党に入れる人の率がもっと少ない事は皆さん容易に想像できると思います)ことからも明らかです。では、なぜそんな中で民主党の票が思ったより伸びないのでしょうか? 考えてみてください、今日本人が国に対して望んでいる事が何かを。それは決して今の政府がおかしい事を再確認する事ではないはずです。今の不景気、社会不安、老後の不安、そういったものを何とかして欲しい、そういったことのはずです。ところが、民主党がそういったことに対して具体案を出しているように思えますか?少なくとも「市民」の目には見えないです。 一方、石原都知事や田中長野県知事といった無党派の知事には地方行政を良くするためのプランを自分なりに持っています。堂本知事にはまだそういったものの具体的なものは見えませんが、今回の勝利の根底にあるものは石原都知事や田中長野県知事と同じイメージを持って期待されているからだと思います。 民主党は自民党の支持率を落として無党派層を作る事に成功しました。これから、その無党派層を民主党支持層にするためには今までのような自民党批判だけでなく、自民党の政策に対してアンチテーゼを出して、自民党案よりもこれだけ優れている、民主党に政権を取らせれば景気回復は安心だといったイメージを持たせる戦略に転換すべきでしょう。 |