幽幻道士(キョンシーズ) 

 1985年

 リュウ・ツーイー
 チン・ツーチャン
 キン・トー 他

 シリーズ第1作であり、テンテンのデビュー作(当時7才)でもある記念すべき作品。以後の作品と比べると、テンテンの表情はまだあどけない。少年達を特殊霊魂に変えた観洛音(カンルーイン)の術で、黄色の法衣を着たテンテンが格好良く法術を施す姿は必見。
 作品として見ても、以後のシリーズや、数多く登場する事になる亜流の作品のような稚拙さはなく、かなりしっかりした出来であるという事を強調しておこう。

 この作品はビデオでは『キョンシーズ』というタイトルで、大映ビデオから発売されている。が、字幕の訳がけっこういい加減なので、できればテレビで放映された日本語版もゲットしておきたいところ。あと、テレビで放送されたバージョンでは、映画の冒頭とラストにビデオには未収録のシーンが入っている(現代のシーンで、お茶を飲む金おじいさんのところに、子供達(テンテンも含む)が駆け寄って来て、「私たち夏休みなの、だからいろんなお話を聞かせて」とお願いして、ストーリーが始まる。エンディングにも同様の場面が入る)。ストーリーとは直接関係ないが、案外重要なシーンかも?

* * *以下追記* * *

【ストーリー】
 4人の孤児たちを連れて旅を続ける大道芸の親方が、ある晩キョンシー隊の一行に出会う。キョンシーに影を踏まれた親方の人生は転落の一途を辿り、不幸な死を遂げた。路頭に迷った孤児たちは、法術の達人・金おじいさんと、その孫娘・テンテンの住む儀荘に引き取られる。ある日、棺に封印をして埋葬されたはずの親方が狂暴キョンシーとして甦ってしまった。殺戮を続ける親方キョンシーを食い止めるため、孤児たちは禁じ手といわれる特殊霊魂に変身し、変わり果てた師と対峙する。

【ソフト情報】
DVDは『幽幻道士(キョンシーズ)』として5枚組のボックスが、ブルーレイディスクは『幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリート・ブルーレイ・ボックス』として、いずれもアット エンタテインメントより発売されている。
どちらも金おじいさんがお茶を飲む現代のシーンが収録されているが、DVD版は本編とは別にオマケ扱いで収録。さらに日本語音声/中国語音声の切り替えは可能だが、ビデオと同じマスターなので字幕が焼き込まれており消す事ができない。
ブルーレイは『テレビ版(87年9月21日放送版)』と『ビデオ版』の2種類が収録されている。
テレビ版は本編前後に現代のシーンが挿入されており、4:3画角,日本語音声/中国語音声切替可能,字幕ON/OFF可能。
ビデオ版は現代のシーンなし,16:9画角,中国語音声のみ,字幕固定。
本作を楽しみたければ、ブルーレイボックスの購入が圧倒的におすすめだ。


あどけない表情のテンテン。歯が抜けてる。


髪をなびかせながら登場する名シーン。