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内容的には『幽幻』よりもむしろ『来来』を意識した雰囲気で、トンボ、金おじいさんらが出演している。日本では松竹ビデオから94年に発売されたので、この年に制作された作品だと思われがちだが、実際には92年に制作されたもの。テンテンはこの時まだ13歳だが、かなり大人っぽい雰囲気になっている。間延びしたり、内容が途切れ途切れでまとまりがなかったりと、作品の出来としてはイマイチだが、『幽幻』シリーズ以後のテンテンが見られるのでファンにとっては重要。ラストが完結しないまま終わっているので、パート2の存在が噂されたが、続編は存在しない事が判明。
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実は、台湾に旅行に行った際に、この作品のVCDを発見・入手した。VCDというのは、LDやDVDと同じようにCD−ROMにビデオ映像が収録されており、専用のデッキやパソコンなどで見るもの。日本を除くアジア各国ではかなり普及しているメディアだ。入手したVCDはCD屋のワゴンセールで投げ売りされているVCDの山の中から奇跡的に発見したもので、普通に探してもまず見つけることは出来ないだろう。内容は日本版とは若干異なっており、日本版では未収録のシーンもある(その代わり日本版にあったシーンがカットされてたりする)。BGMも日本版とは違い、特にエンディングテーマが『あなたまでの異邦人』北京語版なのはポイントが高い。あと、勿論日本語吹き替えではなく北京語。そこに中国語と英語の字幕が2〜3段に渡って表示される「みかん映画」(Mandarin pictures)などと呼ばれる、中国語圏ではごくポピュラーなスタイル。英文字幕をよく読むと、テンテンの名前が「Candy」となっている。キャンディー…う〜む。それから、箱の表の出演者名のところには、ちゃんとリュウ・ツーイーの本名が記されているのに、背の部分には何故か「劉 [女亭][女亭]」(リュウ・ティンティン)とクレジットされている。う〜む。
* * *以下追記* * *
【ストーリー】
あれから数年後、儀荘で平和に暮らしていたテンテンとトンボは、五百年前の美女・蘭姫の霊と出会う。彼女の魂を成仏させるため、テンテンは禁じられている秘術・九陰移転大法を使うが、術に失敗して魔教主・クマラを出現させてしまう。クマラはかつて金おじいさんと共に法術の修行をした兄弟弟子だったが、その邪心を開祖に見抜かれ、追放された男だった。積年の恨みを妖術に乗せて金おじいさんたちにぶつけるクマラ。その法力は強大で、迎え撃つテンテンたちはかつてない危機に立たされる。