新日本プロレスリング闘魂列伝3
販売元:(株)トミー
発売:1998年3月
使用ハード:プレイステーション
ポリゴンプロレスゲーの元祖、闘魂烈伝シリーズ。実写と見間違うばかりのリアルなグラフィックと、ダイナミックでファンの心を突く演出、さらにハード(プレステ)の普及台数も手伝って、大ヒットとなっているシリーズである。初回出荷分は「猪木引退記念限定版」と銘打たれており、タイトル画面で猪木の静止画像の数々を見る事が出来る。
●良いトコ
リアルなグラフィック
やはりこれに関しては他のゲームと比べても群を抜いている。カメラのフラッシュなども雰囲気が出て◎。ポリゴン系でレフェリーがちゃんと表示されるのはこのゲームだけだし。
入場シーン&テーマ曲
今回から加わった入場シーン。めちゃめちゃカッコイイ。しかもテーマ曲は、ほとんどの選手がオリジナルのものを使用。このへんはかなりの強みだ。欲を言えば、ガウンやマントなどもほしかった。
ケロ
このシリーズのウリのひとつが、田中リングアナの選手紹介。起動して最初のゲームでは、試合開始前の注意事項などもある。相変わらずコレはポイント高い。
キャラが増えた
総勢40名余りと、使用キャラが大幅に増えている。特に新日以外にも、みちプロからサスケ、デルフィン、人生などが参戦しているのはウレシイ。闘魂烈伝で拝み渡りだ!
対角線攻撃がワンタッチ
相手をコーナーに振った後、×ボタンを押せば勝手に走って攻撃してくれる。旧作のように走ってからボタンを押すシステムでは、タイミングが合わないとダッシュ攻撃になってしまう事が多かったので、この改良はGood。
またげる
ポリゴン系で、ダウンした相手をまたげるのはこのゲームだけ。結構じゅーよー。
ダッグ
タッグマッチで、味方に攻撃する事が出来るというのは面白い。友達同士などで仲間割れをすると盛り上がる(笑)。その他、ダッシュから飛び込んでカットに来るのも良い。
1イント
シングルマッチの時のみ、秒間60フレームで動くように設定できる。なめらか〜。
CPUロジック
かなり実際の選手に忠実な動きをする。エディットで作ったキャラのロジックは×だけど。
大谷の勝ちポーズ
面白すぎ(笑)。
□ボタンの問題
とにかく□ボタンに機能を持たせすぎ。そのせいで、思っている事と違う行動が出てしまうという場合が多い。ロープに飛ぼうとしたら、エプロンに出てしまったりとか、場外からリングに戻ろうとしたら、相手を鉄柵に投げてしまったりとか、ダウンした相手を起こそうとしたら、引きずったり走ったり、転がそうと思ったらまたいでしまったり…。少なくとも、ダッシュのボタンぐらいは独立させてほしいところだ。(写真1:フラフラで立っている相手にリキラリアットを決めるチャンス。しかしこの位置からロープに飛ぼうとすると…写真2:アララ。エプロンに出てしまった)。
ハンマースロー
相手を自分の背中方向にしか振れないってのは不自由。確実にコーナーに振れないってのはちょっとねぇ。投げられたほうがロープに対して斜めから入って、垂直に跳ね返って来る事もしばしばあるのだが、アレもかなりヤダ。あと、打・投・極の3すくみシステムの中で、ハンマースルーがどういう位置付けになるのかもイマイチ不明。おそらく、ハンマースルーとなんらかの技が同時に発生した時は、打・投・極いずれの技にも負けてしまうのではないかと思われるのだが、それってちょっと変じゃない?せめてなんらかの技から(リストロックあたりから)ハンマースルーが派生するようにしてほしいですね。
スイシーダ
遠距離からのスイシーダ(場外アタック)が、対角線攻撃同様、ワンタッチで出せるようになったのだが、これがちょっとくせもの。×ボタンを押せば勝手に走って飛んでいくのだが、ダイレクトに相手に向かって走っていくのである。通常、走り込んでのスイシーダは、一度反対側のロープに飛んでから行うでしょう。「反対側のロープに飛ぶ必要はどこにあるのか?」と言われれば、やはり「実際の試合でそうやっている」ってこと。リアルさがウリのゲームなら、そのへんもうちょっとこだわってほしい。
コーナーからの攻撃
立ち状態の相手への、コーナーからの攻撃がかなり具合悪い。相手をあらかじめ立たせておかなくてはならないのだ。例えば「相手が立ち上がって来るまでコーナーの上で待って…」という事が出来ない。
試合が大味になりやすい
試合開始直後でも、小技の投げでダウンを奪って引き起こせば、早くもSグロッキー状態になり、中技を決める事が出来る。実際よりも時間の流れが早いので、それに合わせてテンポよく試合が進むように出来ているわけだが、やはり物足りない。アーケードならともかく家庭用なのだから、もうちょっとじっくり試合できるようにしてもイイと思う。
ギブアップしない技がある
関節技などで、いくらやってもギブアップorレフェリーストップにならない技がある。これは、「ヘッドロックなどのショボい技でギブアップすると寒いから」というのを配慮しての事だろうが、エディット機能が付いた今、ちょっと問題がある。僕はエル・イホ・デル・サントをエディットで作ったのだが(全然似てないけど)、サントの必殺技はご存じの通りキャメルクラッチ。ところがキャメルクラッチは絶対にギブアップしないのである。これはかなり不満。クリティカルコンボに設定した時ぐらいは決められるようにするべきでは?
極めた関節技を自ら外す
サブミッションやストレッチ技を極められた時、ボタン連打で技を外すわけなのだが、その際、技を極めているほうが自ら外すモーションなのは、どう考えてもおかしい。この辺り『ファイプロ』や『全日フィーチャリング〜』では、「相手が技を振りほどくモーション」が導入されている。
リープフロッグや伏せかわしがない
今どきのプロレスゲーでこれがないのはおかしい。
タイガースピンが遅すぎ
2作目にタイガーが隠しキャラで入った時はそうとう期待していたのだが、あのタイガースピンにはガッカリした。どこがスピンなんだか(^^;;。3ではゲームスピードをファーストにしておけば、ちょっとは見られるものの、それでもやっぱり遅い。作ってる人は、本物のタイガースピンを見た事がないのだろうか?
エディットモードがダメダメ
まあ、これは言わなくても良くなっていくだろうけど。
98.5.12(ダーク)
※当ホームページ(さるともるたる!)内に掲載している『新日本プロレスリング 闘魂烈伝3』のゲーム画面は、(株)トミーの許可を得て使用しているものです。画像の無断使用を禁じます。