ファイヤープロレスリングS 6MEN SCRAMBLE

販売元:(株)ヒューマン
発売:1996年12月
使用ハード:セガサターン

 もはや説明するまでもない、プロレスゲームの金字塔『ファイプロ』シリーズの最新作。最新作と言っても、これが発売されたのは96年。毎年年末の発売が恒例だったこのシリーズなのだが、昨年は残念ながら新作は出なかった。

 2Dでは向かうところ敵なしの『ファイプロ』シリーズ。技やキャラの豊富さは、他のゲームと比べても、やはり群を抜いている。システム的にも同様。今回からは打撃技に関しても自動ガードするようになったり、エプロンでの攻防、スワンダイブ、金網時限爆弾デスマッチ、6人タッグマッチなど次々に新しいシステムを取り入れている。また、ウリのひとつであるエディットモードもさらに充実し、着実に進化を遂げている。

 問題点としては、メジャー系のレスラーに関しては、本物のレスラーをかなり忠実に再現しているのだが、インディー系のレスラーがイマイチ。せっかく月光とかが入っているのに、技があれじゃあねぇ。ミステリオにはミステリオラナが入っていないし(デルフィンには入っているのに。しかも技の名前が「ミステリオラナ」)、サントも全然ダメ。ちょっとガッカリだね。
 それから、特にマスクマンに多いのだが、コスチュームなどが違う。肖像権や版権の問題で忠実に再現する事が出来ないのなら、『バーチャル〜』のように、コスチュームを変更するモードがほしい。
 タッグマッチで関節技などを掛けると、試合の序盤でもパートナーがカットに入ってくるのも、改善してほしいところ。確かスーパーファミコン版の『ファイプロ3』あたりまでは、試合の序盤ではカットに入って来なかったと記憶している。あのシステムの復活を求む。それかCPUのロジックで設定出来るようにするか。

 3Dポリゴンのプロレスゲーが主流になりつつあるが、ファイプロシリーズは独自の路線を路線を突き進んで、追究していってほしい。移り変わりの激しいプロレス界。加えて日進月歩のゲーム業界の中で、1年以上新作をリリースしないとやはり「古く」なってしまう。近いうちに『ファイプロ』の新作を出してくれる事を期待したい。全日のゲームもイイけどね。頼むぜ>HUMAN

98.5.12(ダーク)


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