バーチャルプロレスリング64

販売元:(株)アスミック
発売:1997年12月
使用ハード:NINTENDO64

 実在のレスラー及び、(実在のレスラーをモデルにした)架空のレスラーが多数登場する3Dプロレスゲーム。登場レスラーは約100名とかなり多く、さらに凝った演出はプロレスファンの心をくすぐる。前作(プレステ版)と比べてシステム的にもかなり改良され、ポリゴンプロレスゲーの中では、今のところ最高の作品。プロレスゲーが好きなら、このソフトのために64のハードを買っても損はしないと思う。「改善してほしいトコ」の項目のほうが若干多いが、それだけこのシリーズに期待してるって事。


●良いトコ

数が豊富でリアルな技
 やっぱりコレは一番重要。ニクソンの必殺技『フィニッシュ'97』をはじめ、センスの良い技が多数。

凶器攻撃
 レスラーによって、凶器を使える確率が違うのは、なかなか良い。

マスク剥ぎ
 ダウン状態の覆面レスラーの頭部にアイクローをかけると、マスクを剥ぐ事が出来る。スバラシイ。剥がされたほうがキレるのも◎。マスク・ド・デンジャーのマスクを剥ぐとペイントした顔が…!

タップしたり、オちたりする
 サブミッション好きには感涙もの。

対角線トペ
 これが出来るのを知らない人が意外に多かったりする。対角線上(場外)に逃げても、走り込んでのスイシーダ(場外アタック)を決める事が出来る。プロレスゲームでこれが可能になったのは、このゲームがおそらく初めて。

フィンタ・デ・レギレテ
 これも出来る事を知らない人が多い、トペのフェイント。相手が場外にいる時にダッシュ中3Dスティックを入力。

ダッシュボタン
 斜め方向+ダッシュボタンで、コーナーに向かってダッシュ。そのままダッシュボタンを押しっぱなしにしていると、コーナーに登る事が出来る。この操作性が抜群。さらにボタンを押しっぱなしにしている間は、コーナー上で待機する事ができる。『闘魂烈伝』も見習うべし。

掟破りの○○○
 気力ゲージがMAX状態の時に、強組みA+Bボタン同時押しで相手の得意技を出すことが出来る。超Good。

格闘家の打撃
 格闘家タイプのレスラーが、強組みでBボタンを押すと、一定時間5種類の打撃技を打ちまくれる。そのまま強投げに移行する事も可能。「マシンガンキック」のようなモノよりも断然イイ。


●改善してほしいトコ

リングが狭い
 正確な比率はどうなのか知らないが、やはり若干リングが狭く感じる。ランニングライガーボムなどは、9割型がたロープブレイクになってしまう。またタスケの忍者スペシャル1号も、リングが狭いために、普通にやったのではまず出ない。リングの比率では『闘魂烈伝3』あたりがもっとも理想的な比率ではないだろうか。

もったり感
 やや操作が重く感じたり、もったりとした感じがする。ダウンした相手を引き起こすのが遅い事や、エプロンに出るのが遅い事、フォールに入るのが遅い事などが主な理由だろうか。

寝技の受け付け
 相手をダウンさせた後に、寝技が受け付け可能になるまで若干時間がかかる。

ダウンした後
 『ファイプロ』では、ダウンした後に自らの操作で転がる事が可能。転がってリング下にエスケープする事も。『バーチャル〜』でも是非採用してほしい。

ダッキング
 組みに来るのを一方的にスカせるシステムなのだが、果たしてこのシステムは必要なのだろうか?試合の流れを悪くしているだけの気がする。実際の試合であんな事しないし。しかもロープ際に追い詰めているのに、かわす事ができるってのはちょっと…。ゲーム的にも、打撃、投げ、キャッチスローで3すくみが出来ているのだから、このシステムはまったく必要ないと思うのだが。せめて性能をもうちょっと落したほうがイイのではないだろうか。

気力ゲージ
 ゲージの溜まり方を、もうちょっと考えてほしい。技をかけるほどにゲージが溜まり、ゲージが溜まるほど相手の技を返しやすくなる=攻めまくるほど有利になるというのは、(格闘ゲームならともかく)プロレスゲームとしては妥当とは言えないと思う。ストンピングをビシビシ決めておいて、仕掛けてるほうがキレる(気力ゲージがMAXになる事)というのは変でしょ。

キレた時のモーション
 気力ゲージがMAXになった時の、変なモーションも勘弁してほしい。あと、キレてる最中にダウン状態から起き上がる時のモーションも。場外でヘッドスプリングしたりするのは変だし、キャラに全然合ってなかったりする。まあ、中にはイイと感じる時もあるのだが(^^;;。例えば、ヘッドスプリングで起き上がる→ドロップキックという、タイガーマスクの一連の連携が可能だったりする。

滑る
 ダウンした相手の横で寝技をしかけると、スゥーーーっと滑るようなモーションが出る。絶対に改善してほしい。ちなみに『闘魂烈伝』では、ちゃんと歩いて場所を移動する。

またげない
 これは意外とじゅーよーなのだ。右の写真はむらたがシュミットバックブリーカーを決めたところ。前方にあるコーナーからムーンサルトを放ちたいところだが、こういう場合にダウンしている相手をまたげないのは不便。

斜めダウンの判定
 コーナーからの飛び技に関しては『闘魂烈伝』同様、相手の状態によって技が変化する。しかし、相手が斜めの状態(ムーンサルトなどを打つ時の状態)の判定がかなりシビア。もうちょっと判定を甘くしてほしい。

技の入り方が違うものがある
 技は基本的にはリアルなのだが、ちょっと違うものがある。例えば人工衛星ヘッドシザースはカウンターで決めるものではない。ラ・マヒストラルも返し技だけではなく、うつぶせでダウンしている相手に決められるとイイね。あと、ジャッカルのロープ際からのスイシーダはヒドイ(笑)。

極めた関節技を自ら外す
 サブミッションやストレッチ技を極められた時、ボタン連打で技を外すわけなのだが、その際、技を極めているほうが自ら外すモーションなのは、どう考えてもおかしい。この辺り『ファイプロ』や『全日フィーチャリング〜』では、「相手が技を振りほどくモーション」が導入されている。

タッグパートナーがうざい
 タッグ時に、コーナーで控えているパートナーがやたらとアピールしてうるさいし、ちょろちょろ動いたりエプロンから手を出して来てうざったい。

顔がヘン
 ま、試合中は気にならないけどね。

98.5.12(ダーク)


 

※当ホームページ(さるともるたる!)内に掲載している『バーチャルプロレスリング64』のゲーム画面は、(株)アスミックエースの許可を得て使用しているものです。画像の無断使用を禁じます。