『真夏日とセーラー服(仮)』三駅目

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 駅でどれだけの乗降があるのか、次の瞬間包囲が崩れて無関係な乗客にこの姿を晒してしまうかもしれない恐怖に、香澄の身体が小刻みに震えた。いや、それは怯えだけが原因ではない。
 最悪の想像と、そして身体中を駆け巡った強烈な刺激に、しばし香澄は呆けた表情で崩れそうな身体を男達の腕に完全に預けきってしまっていた。針で指を突いてしまったりといった一瞬の刺激は覚えがあるが、今与えられた刺激はそれよりも強く、そして突き抜けた感覚に続く引き潮を思わせる強い爽快感と快楽に、不慣れな香澄は何も取り繕う事も出来ずに頬を紅潮させ緩んだ吐息を漏らす。
『これは…なに……?』
 今まで経験した事のない感覚に余韻に溺れたままびくびくと小刻みな痙攣を繰り返す香澄は、初めての快楽に飲まれてしまう女の顔を気付かぬままカメラの前に晒していた。
 そして再び、香澄が落ち着くのも待たず、薄過ぎる布の上からシンプルな筋に男の指が伸びる。反応を予想したのか更に力を加えられた男の手に追い詰められる甲高い声を封じ込められ、下腹部の指が前後に動くたびにか細い肢体が壊れた人形の様にがくがくと震えた。
 情けなく引ける腰から全身を支配する強い刺激に香澄の控えめな尻肉と内腿が小刻みな痙攣を繰り返し、まだ本人が意識しないまま男の指が弄ぶ筋の奥で男を知らない牝肉がかすかに波打つ。ぶるっと震える身体の中心で引けたままの腰の脇で繊細なレースのリボンが揺れ、男の指にまさぐられる薄布は徐々に筋に食い込んでいき、上端の柔毛の露出は増していく。香澄の腰にカメラが寄せられ、ストッキングと同じレベルで透ける白い布をぴったりと貼りつかせた初々しい粘膜の谷間が映る。薄い小振りな襞も弄られ過ぎて自然と薄皮を剥かれたクリトリスも、浅黒い男が左右に開いた指の間でぷるぷると震えていた。
 思うがままに弄られる牝肉と、翻弄され喘ぐ顔と、男達に囲まれた姿を香澄は複数のビデオで撮影されていく。全身と顔を撮影する画には背景も映り、それは判る人間が見ればどの路線のどの駅で停車中なのか、そしてAVなどでありがちなセットでの撮影でなく昼日中に生で撮影されていると判るものだった。学生証と顔も撮られ、そして執拗な責めに喘ぐ画像は明らかに少女を破滅に導くものだったが、世間知らずの香澄はまさかそれが本当に記録され流通するものだとは、そして所有者が自分を脅し牝として辱め続ける物だとは判っていなかった。
「ぁ……っ…、あっ、あっ、あぁっ、はぁっ、ぁっ、ぁあんっ!」
 左右に襞を割られ、執拗にクリトリスを擦られ続け、香澄は男達の腕の中で堪え切れず喘ぐ。氷を押しつけられているとも電気を流されているとも言えない鋭い爽快感がクリトリスから全身に駆け抜け、霧散する間も与えられず連続して与えられる快感は初心な少女が耐えられるものではなかった。捏ねる男の指の間で感度を増した乳首は硬くしこり、手に塞がれたままの柔らかな小さな唇は薄く開いたままその端の内側に唾液を滲ませ、今にも折れそうな細い指が逃せない快楽に宙を掻く。
 そして、男の指で開いた粘膜に貼り付けられている薄過ぎる白布に、ぽつりとしみが浮かんだ。
 激しく擦られるクリトリスのその下で、まだ男そのものどころか指すら知らない膣口から初めてじわりと滲んだ愛液は粘液と呼ぶには緩く、まだ水の様だったが、透ける卑猥なパンティに染み込んだ途端にその存在をはっきりと主張する。可憐な色の粘膜に薄いフィルターを乗せた様な一枚布は濡れ、より一層濃く粘膜の色を透けさせ、ほぼ生の膣口の色合いを晒させ、脚の間の影の中で化繊を鈍く光らせた。
「香澄ちゃん、おまんこ濡れてるよ」
 中断される事なく責め続けるクリトリスへの刺激に朦朧としていた香澄は、発車チャイムのメロディと男の声にわずかに我に返った。
 逃げ出さなければいけない筈だが、腰から下が痺れ切った様に力が込められない。自分を拘束する男達に身体を預けてしまうのが嫌でありながら、嗅ぎ慣れない男達の体臭とコロンを意識した瞬間、少女は戸惑い萎縮し、そして到底抗えない力と体格差への絶望感と異性からの性的悪戯の羞恥に身を震わせる。同年代の中でも武道の心得もなければ体力もない香澄では、抵抗して逃れられ可能性は殆どないだろう…それならば嵐が過ぎるのを待つ様に耐えた方がいいのかもしれない。香澄にも自尊心はあるが、手首を掴まれるだけで竦んでしまう気弱な少女はこれ以上エスカレートしない事を祈るのがやっとだった。
『濡れる……?』
 トイレで用を済ませた後に紙で拭うのは当然だが、性交で女が濡れる事を曖昧にしか知らない香澄は快楽で濡れる事実を、自分の身体が牝の反応を示している指摘を理解出来ない。そして、刺激のあまり自分が軽く失禁してしまった可能性が脳裏を過る。
 ドアの締まった音と同時に、いきなり香澄の脱力状態の左脚が男に抱え上げられた。
「――ゃ……っ!」
 貧弱過ぎずだが逞しくもないすらりと伸びる脚は犬が放尿する時に似た形に曲げられ、膝が胸のすぐ脇に押さえ込まれる。スモークガラス越しの陽光に卑猥な下着姿の下腹部が晒され、レースの合間からだらしなくこぼれた柔毛が、弄ばれるクリトリスの突起が、更にはっきりとビデオカメラに映された。初めての途中駅でも降車出来なかった獲物に男達が本格的に責めたてる段階に進んだ事を香澄は知る由もない。
 包囲の男達の中の一人の携帯電話から大音量の音楽が流れ始めた。それにわずかに遅れ香澄の両手が背中へと回され、背後で手首が重ねられたと感じた直後、びりりと音が鳴り華奢な手首に何かが貼り付いた。音は鳴り続け、そして両方の手首を重ねたまま何かがその周囲に巻かれていく。一巻きする前に咄嗟に避けようとしたが、背後の男に手が触れそうになり躊躇してしまった香澄を嘲る様に手首は固定されていった。
 肌に密着し引き攣らせるものがガムテープだと気づく頃、何重もの重厚なガムテープは少女の手首を背中で抑え込んでしまう。一度背中側でぴったりと手首を合わせる形で幅広く固定されてしまうと肩と肘を動かし曲げられる範囲も少なくなり、両手の抵抗は封じ込められてしまった。
「すみませんでしたー」
 拘束が終わったのを目で確認してから男が車内の他乗客に大声で詫びつつ携帯電話の音楽を止めるのを見、香澄はあまりの強引な手段に目の前が暗くなる感覚に襲われる。抑えていた手が自由になった背後と横にいる男達の手は無防備になった意味までは考えが及ばない少女は、続いて薄いセーラー服の前ファスナーに伸びた手に大きく全身を震わせた。
 香澄の身体を力ずくで抑え込んでいるのは口を塞いでいる男だけだが、たった一人相手ですら非力な少女はその場にしゃがみ込む事も大きく前のめりになる事も出来ない。背後で手首を封じられている為、どうしても胸を張る体勢になってしまうそのセーラー服の前ファスナーを男の指が摘まんだ。
「んーっ!んっ、んんっ!」
 カメラの前で徐々にファスナーを下されていくその横で、捏ね回され続けていた乳首はじんじんとした疼きを教え込まれ男の指が止まると物足りなさすら感じ始めている。弄ばれていない側の乳首がファスナーを下されていくセーラー服の布地の擦られる堪らない疼きに、指なしでも固くしこっていく。
 リボンタイはそのままに、下されていくファスナーとの間に豊かな胸で服を突き上げている分だけ前が自然と開き、胸の谷間の柔肌と清楚な面持ちに似つかわしくない露出度の高いブラジャーが覗く。過敏な乳首を守るクッションのカップすらついていないレース地のみのブラジャーは乳房の半分程度も包んでおらず、あざとい立体裁断で胸の下裾から乳首の辺りに器用に張り付いているだけの、パンティと揃いの淫らなものだった。
 嫌と繰り返し啜り泣く香澄の全身がびくびくと跳ね続け、内腿の付根の筋が痙攣に浮かんでは消える。
 ちっと小さな音をたて、ファスナーの止め具が外れた。
 身体を何とかよじり少しでも視線とカメラから逃れようとするが、その動きはリボンタイでのみ留められているセーラー服の前を揺らせ、細身のシルエットの中たわわに揺れる若々しくも豊かな乳房と淫らなブラジャーをちらちらと露出させる。ただでさえ夏物の正式な制服よりも薄いセーラー服の布地は軽く、だが使い込まれていない張りのよさで大胆に開いては戻り、まるで見せつける様な動きを繰り返した。
 女性用洗面所の個室で着替えた香澄は両方の下着を直接見てはいるが、直接身につけてから見たのはブラジャーだけだった。細かなレースは可憐だったが、胸の上に白い絵の具で模様を書いただけの様なその頼りなさは到底人に見せられるものではない。
「ほーら、香澄ちゃんのすけべブラとエロおっぱい、皆に見て貰おうねー」
 パンティもブラジャーも裕子の用意した物だがそれを訴える事も許されず、指が食い込み顎が痛む程強く口元を押さえられている香澄は精一杯首を振ろうとする。だが竦んだ身体は香澄の意志の半分と動かず周囲の男達を愉しませる為の意思表示程度しか出来なかった。
 大きく揺れ、再び動き出した車内で前後に揺れる香澄の脇から回り込んだ手がセーラー服の合わせ部分を掴み、力任せに脇へ寄せさせる。ぶるんと大きく弾み露出する乳房はかろうじてブラジャーを纏わせていたが、それは香澄の形良い乳房にあわせ誂えた様な形状と、貼りつく様な伸縮性と、レースの縫製にかすかに引っかかる尖り切った乳首の為だった。
「勃起乳首、綺麗な色だねー」
 わざとらしい動きで乳首を突かれ、香澄の身体がびくんと大きく跳ねる。そのままくにくにと乳首を摘ままれ首を振ろうとする少女の瞳から涙が溢れた。服の上から乳首を弄んでいた男の手がリボンタイの留め具を外し、セーラー服の前合わせが完全に割り開かれる。陽光に豊かな胸が晒され、そして左右から浅黒い無骨な指が薄桃色の乳房を掴み、形が歪む程強く掴み荒々しく揉みしだき、手を擦り付ける様に執拗に撫で回す。
 見ず知らずの男達に乳房を揉まれる嫌悪感に鳥肌立ち身体を捻り魔手から逃れようとする香澄を翻弄する様に、男達は左右から巧みに乳房を弄び、そしてぺろりとレースの覆いを乳首から剥いてしまった。
「――っ!」
 無骨な手が口を覆うその下で剥き出しにされてしまっている乳房が香澄の瞳に映る。
 体育の授業の着替えで同性の同級生に下着姿を晒すのですら恥ずかしい少女は、耳朶まで赤く染め全身を縮こまらせようとしたが、ぐいと肩を後ろに引かれ更に背を逸らせ無防備な乳房を突き出す体勢にさせられてしまった。
「ん……ぅっ!んー!んんーっ!」
 涙を零しながらせめてもの抵抗で小さく首を振る香澄の耳朶が舐め回され、耳の穴に舌が捩じ込まれ、男の熱い息が唾液を塗りたくられた耳を撫でる。
 新興住宅街を抜けていく電車の外は二階建のありふれた家が多く、しばらく雨のない猛暑日の昼下がりの空には入道雲すら見つからない。そんな光景が広がる車窓のスモークガラスに、乳房と卑猥な下着を晒され鳴きじゃくりながら男達に身体を弄ばれる清楚な少女の姿が映っていた。
 上半分はゆるやかに反り下半分はゆったりと膨らむ豊かな鐘型の乳房は痣も黒子もない雪の様な白さの下に血の気を透かす薄桃色で、淡い鴇色の乳首は乳輪の部分がわずかに膨らみ、そして残酷な刺激に反応してしまった小振りな乳首はやや上へ突き出し、不自由に身悶える香澄の身体の動きに合わせてぷるんと揺れる。まだどこか硬さの抜けない椀型の同年代の乳房とはどこか異なる、男の手を知らなかったとは思えない淫らな乳房だった。乳房を露出した途端に香澄の華奢な肢体が男好きのする淫猥なものに変わる、そんな胸である。
 裾野から伸びた男の手が、乳房を揉んだ。
 薄桃色の乳房に浅黒い節張った指が食い込み、柔らかくも張りのある柔乳が指の間からこぼれ、揉みしだく指の動きに合わせて形を歪める。もう一方の乳首を唐突に摘ままれた瞬間、香澄の肢体が大きく跳ね上がった。
「香澄ちゃん乳首弱いのかなー?」
 耳朶を噛みながら辱める男の言葉に、香澄は否定しようと小さく首を振ろうとし、甚振る様に直後に強く乳首を引かれて身体をがくんと跳ねさせる。
「エロおっぱい弱いねー」
「――ふ……ぅっ!」
 逃げ出したいのに逃げられない香澄は、乳房だけでなく責め続けられている下腹部の刺激にも乱され身体を震わせた。片足を上げさせられ両腕を背後で封じられた不安定な体勢で男達の好きな様に身体は操られ、執拗に責められているクリトリスは痛みとも疼きともとれない感覚に翻弄される香澄の瞳で怯えと絶望と恍惚が揺れる。しっとりと濡れる下腹部の薄布は全体が濡れて透け、薄桃色の下腹部の丘とその内側の粘膜の谷の艶やかな鴇色とその後ろの窄まりを露出しているのと大差がない状態だった。いや、濡れた布特有のより一層色濃く見せる作用は酷く生々しく性器を主張しているかもしれない。
 性的刺激に慣れていれば濃い愛液を垂らしていてもおかしくない状態だが、不慣れな香澄の膣口から溢れるものは水に近い粘度の薄い状態だった。だが溢れる量と身体の反応は香澄の身体に潜む官能を如実に示しており、その弱気な抵抗と相まっては男達の嗜虐心を必要以上に煽りたてる。付け根に筋を浮かばせひくひくと震える内腿は白く、弄ばれ続けたパンティのレースからは無残に薄く頼りない漆黒の柔毛がはみ出し、華奢な腰は男の指のもたらす刺激に逆らう事も従う事も出来ずに拙いくねりと痙攣を繰り返していた。
「時間かけてたっぷり愉しませてあげるよ、香澄ちゃん」
 男の指がパンティの縁にかかり、その内側に潜り込むのを感じ香澄は大きく瞳を見開く。 脇はレースリボンで面積が極端に少ない布部分のわずかな素材の伸縮性で腰に留まっているだけのパンティだがそれでもあるだけマシだった。愛液と呼ぶにはさらりとし過ぎた水の様な露は薄布の端から潜り込んできた指を滑らせる事もなく、男の指は思うままに小振りな襞を撫で回す。
「ゃ……、ぃゃ……ぁ…っ…ぃゃぁぁぁぁ……っ、ぁ……っ…ぁぅ……ぃ…ゃぁ……っぁ……ぁ…ぁぁ…」
 男の手の下で封じられるか細い悲鳴は悲しい艶を帯びてしまっていた。クリトリスと乳首を同時に弄ばれながらの処女地の悪戯に明確な不快感も示せないまま、膣口を指が軽く叩くたびにぴちゃりと小さな水音がたち、片足立ちの不安定な体勢のまま身悶える華奢な少女の痴態は男達の目とビデオカメラのレンズに晒され続ける。
 そのまま膣内に指を突き立てられそうな不安は、裏切られた。
 男の指は執拗に襞を捏ね回し、そして膣口を撫で回し軽く押す事はあっても、決して膣内に捩じ込まれる事はなかった。香澄が苦痛を訴える刺激を与えず、まるで追い詰められた鼠を甚振る猫の様な残酷さで執拗にクリトリス以外の性器を弄ぶ男への嫌悪感より羞恥心が上回り、乳首とクリトリスの疼きと快楽に翻弄されながら身体を強張らせる少女の目尻がほんのりと朱に染まっていく。抵抗と絶望と哀願の声に時折んっと甘く堪える声が混ざり、背中で止められた手の先で指がぎこちなく宙を掻き、全身がびくびくと震え、男の指が少し動くだけで水音がたつ程汁気が増していった。
『……、気持ち…いい……どうして……? こわい……』
 どくどくとうねる体内の熱いうねりに香澄は戸惑っていた。
 大人の異性の暴力的な行為は到底受け入れられる筈がないのに、容赦ない愛撫は少女を落ち着く余裕もなく乳首とクリトリスから電気の様に全身を痺れさせ甘く疼かせる。それだけでなく、過敏過ぎる場所以外への愛撫すら徐々に感じ始めている自分に香澄は動揺していた。耳朶を甘噛みされ、熱い息をかけられるたびに背筋がわななき、膣口を指で掻かれるたびにその奥がどくりとしゃくりあげるのを自覚させられ、その自覚は少女自身よりも先に相手に気づかれ、そして尚更執拗に責めたてられ、感度を増していく。男の指が膣口で弧を描くたびに膣口がわななき、その奥で膣が波打つ震えは男の指へと伝わってしまう。膣の堪らない感覚はクリトリスへの刺激の鋭さとは違い、突き抜ける様な刺激ではないが底なし沼に似た深い疼きはその場所を掻き毟りたくなる切ない熱さは徐々に高まっていき、香澄の呼吸を乱れさせる。
 はぁっはぁっと乱れた呼吸を繰り返す香澄の瞳がぼんやりと焦点を結ばなくなっていっては引き戻され、そして徐々に長い睫毛が伏せられる時間が増えていく。その姿は、残酷に与えられる快楽を堪えている女の姿そのものだった。
 エアコンの効いた車内の小さな区画に薄く汗ばんでいただけだった身体から甘い汗と露の牝のにおいが漂い、男達の鼻をくすぐり、更に執拗な愛撫を促していく。ただひたすら快楽を堪える香澄の項垂れた顔を、男の手で弄ばれる両乳房を、濡れた薄布の下で動く指とわずかにずれた布からこぼれる牝丘と柔毛を、その上で薄布の上からでも判る薄皮を剥かれたクリトリスを、濡れた内腿を、少女の堕ちていく痴態を複数のカメラが記録していた。
「香澄ちゃん、気持ちいい?」
 耳の穴を抉る男の舌の音と煙草臭い息を感じながら、びくびくと身体を震わせる香澄は男の言葉を否定する事も出来ず、俯いて小刻みに甘く震えた浅い呼吸を繰り返すばかりだった。

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