【服を着る前におっぱいオナニーをすること】
ロッカーを開けたその正面に貼られているメモを見た乃愛の顔が強張った。
体育の自習中ずっと同級生男子に交互に準備運動を命令され続け、漸く制服に着替えられると思っていた少女はそのメモと一緒に貼られている教師相手の強制口戯の写真に項垂れる。もう駄目なのかもしれない…学校の機材を壊してから教師に、同級生に破廉恥な命令をされ続けている乃愛は学園生活を諦めないといけない可能性を考えかけ、首を小さく振る。親の希望に逆らって入学した工業高校から他の高校への転校など言い出せる筈がない。
素肌にぴっちりと貼り付いた体操着の上着に手をかけ、何度も深呼吸を繰り返す乃愛の頬を嫌な汗が伝う。――どうせもう一番見られたくない場所は見られている…極薄の体操着の股の部分は指1本程の幅もなく体育の授業の最初から少女の溝に食い込み、柔毛も、丘も、男子全員に見られてしまっている。交互に協力しあう準備運動で開脚をし、ブリッジをし、体育館の床に仰向けになった上で脚を左右に大きく開き海老の様に身体を曲げさせられ下腹部を天に向けさせられ百をゆっくりと数えさせられるなど、準備運動とは思えないありとあらゆる体勢を取らされた。でもおかしな意味で身体を触られてはいない。乳房も下腹部も誰も触っていない。
どくどくと、全身が脈打つ。
同級生全員の前で教師に口腔奉仕…いや強制口虐された時に一番最初の『パイ擦り』で乳房は露出させていたのだから、全員が乃愛の乳房は見ている。だが、自ら露出してはいなかった。
教室の後方のロッカーで凍り付いている乃愛の背中に視線が注がれているのを肌で感じる。恐らくこのメモも事は全員が知っているのだろう。ぞくりと背中から腰が妖しい感覚にざわめき、まるで喘ぐかの様に少女は深呼吸を繰り返す。自分から脱ぐなんて、そして、乳房で自慰をするなんて、考えられない。考えられないが…逆らえない。
はあっと熱い吐息を漏らし、乃愛は乳房の下半分までしかない体操着に手をかけ、躊躇いながら脱ぐ。
『見てる…みんな見てる……っ…自分で…脱ぐのを……』
執拗な羞恥の準備運動の間中嫌な汗をかいてまるで水着の様に貼り付いている極薄の体操着をじりじりと持ち上げていく少女に、まだ高校1年生だと言うのに豊満な乳房が撓み、そして頂を過ぎた途端に弾ける様に体操着が捲れあがった。ぶるんと大きく乳房が弾み、少女の汗の甘い匂いが周囲に漂う。いや、汗の匂いは漂っている…汗だけでない嗅ぎ慣れない甘い体臭も。
「や……」
男子に背中を向けたままではあっても何が行われているのは当然判ってしまうだろう。泣きそうな気分になりながら、露出してしまった乳房を慌てて隠す様に体操着を脱いだ少女はそれで胸元を隠す…だが極薄の小さな体操着は乳首を隠すだけでいっぱいで豊かな乳房の大半を隠せずにいた。
だが、指示は、それだけではない。
何を以って乳房の自慰なのかは判らないが、同級生達に向かってと言う指示ではない。屁理屈だろうか…だが彼らに向き直って乳房を見せ付ける度胸は乃愛にはない。
はぁっと熱いおかしな吐息を漏らしながら、少女はゆっくりと乳房を密かに揉みしだく。大きい。形も悪くない大きな乳房は嫌いではなかったが、男達の獣欲を煽るのならばもっと小さな乳房の方がよかった。むにゅりと華奢な小さな指は乳房に沈み込みそうだが弾力がそれを微妙に弾く。一週間前に強制させられた教師のモノを乳房で挟んで擦りたてる行為を思い出してしまう少女の頬が真っ赤に染まる。この谷間に、教師のモノを挟んだ。赤黒くて、太くて、熱い、おかしな臭いのするモノ…少女マンガではあんなグロテスクではない、とても怖い、何か、凝視してはいけない、とてもいけないモノ。初めて見て、初めて挟んで、初めて口を犯したモノが脳裏から離れず、まるで今も挟んで口腔を犯している様な錯覚に囚われながら乃愛は自分の乳房を自ら揉みしだく。
涙目になり潤んだ瞳に、不意に、ロッカー内に置かれているカメラが映った。
嘘。
見覚えのあるそれは業務用のビデオカメラだった。確か放送部所有なのか入学式で他の生徒が撮影しているのを乃愛は憶えている。撮影中を示す赤いランプが小さく灯っているその前で自ら乳房を捏ね回していると判って身を縮込まらせかけた少女の肩を、誰かが抑えて留めさせた。
「乃愛ちゃん、オナニーってのはさ、イクまで終わらないものなんだよ?」
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